現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成26年度予算 の 農林水産部の簡易・迅速土壌診断による野菜の適正施肥技術の確立
平成26年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:園芸試験場費
事業名:

簡易・迅速土壌診断による野菜の適正施肥技術の確立

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農林水産部 園芸試験場 野菜研究室  

電話番号:0858-37-4211  E-mail:zaisei@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
26年度当初予算額 1,005千円 9,287千円 10,292千円 1.2人 1.0人 0.0人
26年度当初予算要求額 1,005千円 9,287千円 10,292千円 1.2人 1.0人 0.0人
25年度当初予算額 0千円 0千円 0千円 0.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:1,005千円  (前年度予算額 0千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:1,005千円

事業内容

概略説明

 土壌診断を活用した適正施肥の推進のため、生産者でも実施可能な簡易な土壌分析技術を開発し、土壌分析に応じた施肥基準を作成する。

1.事業の必要性

1)平成20年以降の肥料価格の高騰により土壌診断による適正施肥が重視されるようになったが、生産現場における活用事例は少ない。

    2)これまでの研究結果や啓発により、土壌診断の必要性が再度、認識されつつあるが、土壌分析には専用試薬や機器が必要な上、分析作業が繁雑なため、専門的な知識、技術が必要なことが実施の障害となっている。
    3)また、分析結果を施肥設計に活用するためには迅速な実施が求められるが、農協等の指導機関が実施する場合、土壌診断は一時期に集中するため分析に時間を要する。生産者自身による土壌分析が最も迅速だが、それを前提とした簡易で安価な分析手法の研究はほとんどない。
    4)さらに、野菜は品目が多岐にわたり、土壌診断に基づく施肥指針に未整備な部分が多く、施肥量の加減は生産者の経験に頼っている。このため、土壌診断を実施したにもかかわらず、過剰施肥であったり、逆に過度の削減による収量減少などを生じることがある。
    5)土壌診断の活用促進と過不足のない適正施肥のためには、生産者自身による診断を前提とした分析作業が簡便で実用上支障のない精度を備えた土壌分析方法の開発と土壌養分に対応した施肥指針の整備が必要である。

2.試験の内容および効果

試験内容
期待される効果
1.土壌診断促進技術の開発生産現場における簡易・迅速土壌診断技術生産者自身が実施できる土壌分析法の確立と土壌養分実態の提示で土壌診断の活用が定着する。
現地ほ場の土壌養分実態解明
2.土壌養分に応じた施肥基準の作成堆肥施用下における窒素施用基準過剰施肥の防止で肥料費の削減となる。指針の数値化で経験の浅い新規就農者等でも適正施肥ができる。エコファーマーなど環境や人に安全、安心な野菜生産の取り組みに寄与できる。
施設土壌蓄積養分の有効利用
養分吸収特性に基づいた施肥技術

3.これまでの成果

試験項目
成果の概要
堆肥施用下のリン酸加里削減堆肥施用下のスイカ-ブロッコリー体系ではリン酸、加里の施用は不要。
施設土壌の養分実態リン酸、加里が過剰蓄積。土壌診断していないほ場は土壌養分の蓄積が顕著。
ブロッコリーの適正窒素施用量適正窒素吸収量は2226kg/10a、適正土壌供給窒素量は1316mg/100gであった。

4.平成26年度の試験内容

試験項目
試験内容
1.土壌診断促進技術の開発・水抽出法による土壌診断指針
・パックテストと簡易吸光度計を活用した簡易土壌診断
・スイカ-ブロッコリー体系の現地土壌養分調査
2.土壌養分に対応した施肥基準の作成・堆肥施用下における適正窒素施用指針
・土壌蓄積リン酸、加里の有効利用
・スイカ、ブロッコリーの養分吸収特性と肥効実態調査

5.平成26年度の要求内訳

内訳
要求額(千円)
旅費85
栽培資材・時金器具購入費907
通信運搬費13
合計1,005

6.試験実施期間

平成26〜29年度

年度
試験内容
事業費(千円)
H26
・簡易土壌分析法の開発
・現地ほ場の土壌養分実態調査
・堆肥および窒素施用量とスイカ、ブロッコリーの生育、収量の関係解明
・土壌蓄積リン酸、加里の有効利用
・スイカ−ブロッコリーの養分吸収特性解析
,005
H27
・簡易土壌分析法の開発
・現地ほ場の土壌養分実態調査
・堆肥および窒素施用量とスイカ、ブロッコリーの生育、収量の関係解明
・窒素単肥による肥料費削減
・土壌蓄積リン酸、加里の有効利用
・スイカ−ブロッコリーの養分吸収特性解析
・肥料削減基準の作成
,005
H28
・簡易土壌分析による土壌診断実証
・現地ほ場の土壌養分実態調査
・堆肥および窒素施用量とスイカ、ブロッコリーの生育、収量の関係解明
・窒素単肥による肥料費削減
・土壌蓄積リン酸、加里の有効利用
・スイカ−ブロッコリーの養分吸収特性解析
・肥料削減基準の作成
,005
H29
・簡易土壌分析による土壌診断実証
・現地ほ場の土壌養分実態調査
・窒素単肥による肥料費削減
・土壌蓄積リン酸、加里の有効利用
・肥料削減基準の作成
  980
合計
,995

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

・堆肥施用下ではリン酸、加里肥料を無施用としても、スイカ、ブロッコリーの生育、収量に影響がないことを明らかにした。
・ブロッコリーの適正窒素吸収量は22〜26kg/10aで、土壌の可給態窒素、無機態窒素、施肥窒素の合計が13〜16mg/100gとなるよう施肥量を調整すると適正領域となる。
・施設土壌は石灰、リン酸、加里が蓄積傾向であり、リン酸は施用の必要がないことが明らかとなった。土壌診断を実施していないほ場は過剰蓄積が顕著であり、土壌診断の効果が実証された。

これまでの取組に対する評価

平成25年度 外部評価委員会議(事前評価)の結果
   評点 12.4  判定 ◎
(評点9以上で試験実施)
評価委員の主な意見
・簡単な機械で土壌診断し適切な施肥ができることは大切だ。
・是非、この研究を確立し農業者に役立てて欲しい。
・省エネ、エコ、環境保全に繋がるので良き成果を。
 ・是非、普及促進を願う。

〈自己分析〉
 これまでも施肥削減のため適正施肥指針に取り組んだが、土壌診断とセットでなければ十分な波及効果を得られないと考えられた。このため、新しい土壌診断法の確立を重点課題として設定した。

工程表との関連

関連する政策内容

低コスト・経営管理技術の開発

関連する政策目標


財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 0 0 0 0 0 0 0 0 0
要求額 1,005 0 0 0 0 0 0 0 1,005

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 1,005 0 0 0 0 0 0 0 1,005
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0