1 事業内容
高能力種雄牛「百合白清2」を核とした鳥取和牛のブランド向上を目指し、凍結精液の増産、畜産試験場の衛生及びセキュリティ、第11回全国和牛能力共進会の優秀成績獲得のための体制を強化する機器整備を行う。
2 補正要求の理由
全国トップクラスの成績で現場後代検定を終了した種雄牛「百合白清2」は、その活用如何によっては今後の鳥取和牛ブランドの命運を左右すると思われる。現在、精液の注文に対して生産が追いつかないため制限配布を行っている状態であり、「百合白清2」精液の増産が急務である。また、全国的にも注目されていることから、県内外からの畜産試験場への来場者が激増しており、より一層の衛生対策、セキュリティ強化が必要となっている。平成29年に宮城県で開催される第11回全国和牛能力共進会においては「百合白清2」で上位入賞が期待される。肉牛区の出品牛の選抜には超音波肉質診断が欠かせないが、現有機器は老朽化が進んでおり、早急の更新を行い新型機種に合わせた画像診断手法を確立する必要がある。
3 要求内容
区分 | 要求機器・用途 | 金額(円) |
凍結精液増産 | ストローマシン
精液のストローへの分注・閉封 | 5,292,000 |
簡易急速凍結器
精液ストローを液体窒素蒸気で凍結 | 1,172,000 |
蒸留水製造装置
精液希釈液作成に使用 | 685,000 |
ストロープリンター
精液ストローへの印字 | 5,301,000 |
分光光度計
精子数、精液濃度の測定 | 854,000 |
凍結精液保管器
作製した精液ストローの保管 | 409,000 |
衛生・セキュリティ対策 | 監視カメラシステム
種雄牛舎、精液保管室の監視 | 1,010,000 |
消石灰散布機
外部からの進入車両(主にタイヤ)の消毒 | 157,000 |
消毒用動力噴霧機
外部からの進入車両の消毒 | 303,000 |
超微粒子噴霧散布機
牛舎内の殺菌、殺虫 | 357,000 |
全共 | 超音波肉質診断装置
肥育牛の肉質診断 | 3,456,000 |
計 | 18,996,000 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
畜産試験場で基幹種雄牛3頭、種雄候補牛15頭の飼養管理を行い精液採取、人工授精用凍結精液の生産、保管及び供給を実施。
<精液供給本数>
H24年度4,507本、H25年度4,670本、H26年度4月〜9月8,272本
<精液生産本数>
H24年度19,527本(検定済6,874本)、H25年度19,459本(検定3,511本)、 H26年度4月〜9月16,955本(検定済4,778本)
これまでの取組に対する評価
「福増」、「百合白清2」等優秀な種雄牛が相次いで誕生し精液供給本数が大幅に増加し、生産本数も計画を上回っている。