事業名:
作柄安定及び作期拡大による儲かる中山間地農業技術の確立
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農林水産部 園芸試験場 日南試験地
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
26年度当初予算額 |
2,510千円 |
22,443千円 |
24,953千円 |
2.9人 |
2.6人 |
0.0人 |
26年度当初予算要求額 |
2,510千円 |
22,443千円 |
24,953千円 |
2.9人 |
2.6人 |
0.0人 |
25年度当初予算額 |
0千円 |
0千円 |
0千円 |
0.0人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:2,510千円 (前年度予算額 0千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:2,510千円
事業内容
概略説明
中山間地の夏期冷涼な気象条件を活かして既に産地化されている主要品目について、生産不安定要素を克服し作期拡大と増収増益を図るとともに、中山間地域の特長を活かした新規の基幹、補完品目を検索し栽培技術を確立する。
試験の必要性
1)トマト | 夏秋トマトは果実負担最大期となる梅雨明け前後の草勢低下による着果不安定や強日射による裂果発生から、9月〜10月の収量が激減し問題となっている。省力的な自動かん水装置によるかん水同時施肥技術を基礎として生育収量の安定化を図る必要がある。 |
2)白ネギ | 機械移植に対応した200穴セルトレイによる直置き育苗技術を確立し、中山間地域の気象条件を活用した盆前出荷の体制強化を図る必要がある。 |
3)ブロッコリー | ブロッコリーはこれまで栽培不可能とされていた7〜9月どり作型について中山間地域での限界を明らかにするとともに、5月どりにおけるボトニング回避技術を確立し、平坦地とのリレー出荷体系の強化とさらなる面積拡大を図る必要がある。 |
4)新規品目 | 中山間地積雪地帯では農業収入が6〜11月に限定されるため、より高収益な新規基幹品目や、春期、冬期の補完品目を検索し栽培技術を確立する必要がある。 |
事業の内容
1)トマト | (1)日射制御型拍動自動かん水装置実用化試験
・実用化技術の確立
・中後期草勢安定効果の確認
(2)裂果軽減対策の検討
・新品種の特性解明
・ハウス内微気象制御効果確認
(3)主要病害回避対策試験
・高接木、ダクト送風による病害回避効果の確認 |
2)白ネギ | (1)200穴セルトレイ直置き育苗技術の確立
・は種適期の選定と生育促進効果の検討
・白色疫病防除試験
(2)作期別適品種選定
・品種特性比較
(3)萎凋病対策技術の検討
・輪作による萎凋病軽減効果
・ほ場残渣の早期分解処理法 |
3)ブロッコリー | (1)5月どり作型
・5月どり適品種選定
・ボトニング対策技術の確立
・低温期定植作型の施肥改善
(2)7〜9月どり作型
・は種期別適品種の選定
・生産不安定要素の抽出と対処法の検討 |
4)新規品目 | (1)基幹品目
・品目検索と栽培法確立
・経営試算
(2)補完品目
・品目検索と栽培法確立
・経営試算 |
事業の効果
1)トマト | ・土壌水分を自動で適正管理することで中後期の草勢が安定し多収化が図られる。
・裂果軽減に有効な対策技術を確立することで高品質化が図られる。
・収量が激減し、単価高となる9月から10月の安定出荷を実現し農家所得が向上する。 |
2)白ネギ | ・定植作業の敬老かとともに作期分散が図られる。
・病害の軽減により品質、収量が向上する。
・冷涼な気象を活用した夏ネギの産地規模拡大により、周年出荷体系の強化が図られる。 |
3)ブロッコリー | ・リスクを明確にしたうえで作期の拡大を図り、平坦地とのリレー出荷体系の強化につながる。 |
4)新規品目 | ・導入対象地域の意向を調査・調整したうえで、普及展示栽培を行い、技術確立の必要な部分を試験する。 |
これまでの成果
1)トマト | ・葉カビ病抵抗性の高品質多収品種をとして‘桃太郎サニー’及び‘りんか409’を選定した。
・袋かけ、密植、カルシウム・ホウ素含有資材の散布により裂果が軽減されることを確認した。 |
2)白ネギ | ・128穴セルトレイ直置き育苗法の諸条件を確認しマニュアル化した。
・厳寒期の催芽処理により早期成苗化が可能となることをを確認した。
・作型別適品種を選定した。 |
3)ブロッコリー | ・用土肥料混和による初夏どり作型前進効果とリスクを確認した。 |
4)新規品目 | ・冬期無加温ハウス内における補完品目としてホウレンソウが最も有望であることを確認した。
・ホウレンソウ移植栽培により作付け回数がトマト定植までに最大4回可能となることを確認した。 |
平成26年度の試験内容
1)トマト | (1)日射制御型拍動自動かん水装置実用化試験
・自動かん水の条件設定
・液肥混入技術の実証
タンク式大規模対応装置
ポンプ式中小規模対応装置
(2)裂果軽減対策の検討
・新品種の特性解明
・リーフシェード、梨地フィルム等の効果
・湿度、風利用による飽差制御の検討
(3)主要病害回避のための対策試験
・青枯病抵抗性台木の高接木による特性調査
・ダクト送風と微生物農薬による病害防除効果 |
2)白ネギ | (1)200穴セルトレイ直置き育苗技術の確立
・は種期と催芽処理
・ホスプラスの白色疫病防除効果の確認
(2)作期別適品種選定
・品種特性比較(7月、盆前、夏、秋冬)
(3)萎凋病対策技術の検討
・輪作による萎凋病軽減効果 |
3)ブロッコリー | (1)5月どり作型
・5月どり適品種選定
・大苗育苗技術による前進化
・低温期定植作型の施肥改善
(2)7〜9月どり作型
・は種期別適品種の選定 |
4)新規品目 | (1)基幹品目の普及展示栽培
(2)補完品目の普及展示栽培 |
平成26年度要求額内訳(単位:千円)
平成26〜30年度(1年目)
内容 | 要求額 |
全国会議出席等の旅費 | 236 |
野菜の栽培管理・試験資材費 | 2,235 |
通信費等 | 39 |
合計 | 2,510 |
事業実施期間
平成26〜30年度(1年目)
年度 | H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | 総額 |
事業費 | 2,510 | 2,510 | 2,510 | 2,510 | 2,510 | 12,550 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 夏秋トマト
・葉カビ病抵抗性高品質多収品種を検索し生産現場に導入。
・裂果軽減に有効な技術として袋かけ、密植、カルシウム・ホウ素含有資材の散布を確認。
2 白ネギ
・128穴セルトレイ直置き育苗の安定化にかかる諸条件を確認。
・厳寒期の催芽処理による1ヵ月分程度の生育促進効果を確認。
・盆前、夏、秋冬のそれぞれの作型における適品種を選定。
3 ブロッコリー
初夏どりの用土肥料混和による前進効果とリスクを確認。
・高温期出荷作型に於ける適品種の選定を予備的に実施。
4 基幹・補完品目
・夏秋どりピーマン栽培において作型を確立
・降霜期結球キャベツの栽培技術を確立
・冬期無加温ハウス内でのホウレンソウ移植栽培技術を確立
これまでの取組に対する評価
外部評価の結果
評点 11.8 判定 ○(評点9以上で試験実施)
主な意見
・中山間地の活性化に向けて成果を期待する。
・普及のためには現場で技術実証をすすめることが重要である。
・気象条件活用による安定生産に期待が高いが地域性の強いテーマとなるのか。
改善点
・夏秋トマトは小規模での新規参入も可能となるように中小規模対応のシステム構築もテーマにいれて、県下中山間地域全域を対象とした技術確立を行うこととした。
工程表との関連
関連する政策内容
安全・安心、高品質な農産物の生産技術の確立
関連する政策目標
高品質野菜生産技術の確立
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
要求額 |
2,510 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,510 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
2,510 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,510 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |