原木しいたけを取り巻く厳しい生産環境
○品質は高いが、生産量は少ない。
・全国品評会で2年連続団体優勝を果たすも、生産量は全国の1%未満で
知名度は低い。
○乾しいたけは全農共選所に大口出荷、生しいたけは直売所への小口出荷
・生しいたけは乾しいたけに比較すると販売単価が高いが、選別・包装等出荷手間がかかる。
→収穫最盛期(3月)は、生しいたけとしての出荷は避けられ、乾しいたけが生産される傾向。
・しかし、乾しいたけの販売単価は2,600円/kg程度(H25)で低迷しており、再生産不可能な水準以下に落ち込んでいる。
○収益性が高くないため、生産者も増えていない
・平成22年以降、300名前後で推移しているが、30%を70歳以上が占める。
・平成17年度開始の「新規生産者講座」修了者の半数が参入しているが、参入者の多くは乾しいたけ出荷量100kg/年以下であり、規模拡大に踏み切れていない。
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安心・安全な鳥取県産原木しいたけの供給減
優れた生産技術の衰退
中山間地における資源循環利用産業の衰退 |
鳥取県産原木しいたけ再興に向けた動き
○原木しいたけ115号ブランド化に向けた取組の開始。
・原木しいたけ115号(菌興115号)とは、日本きのこセンターが開発した菌種であり、超大型厚肉で、うまみ成分が多い。
・鳥取県では原木しいたけ植菌数の58%が「菌興115号」。
・石川県では、菌興115号を「のとてまり」としてブランド化。
→・ブランド化協議会を設立し、新規生産者がビジネス感覚で生産に取り組んでおり、出荷量も徐々に増加中。
・県内高級ホテルによる創作料理で高級ブランドイメージ創出に成功し、市場取引価格も高い。
この115号をブランド化するため、日本きのこセンターが「原木しいたけ直営事業」を立ち上げたところ(H25)。将来的に115号の植菌10万本/年を目標としており、県内生産者のモデル・牽引役となることを目指している。
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意欲的な生産者を中心に
消費側ニーズを取り込みながら
原木しいたけ115号のブランド化を図る取組を支援 |
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