事業名:
ナラ枯れ対策事業
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農林水産部 森林づくり推進課
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
26年度当初予算額 |
73,972千円 |
13,156千円 |
87,128千円 |
1.7人 |
0.0人 |
0.0人 |
26年度当初予算要求額 |
73,972千円 |
13,156千円 |
87,128千円 |
1.7人 |
0.0人 |
0.0人 |
25年度当初予算額 |
19,482千円 |
16,682千円 |
36,164千円 |
2.1人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:73,972千円 (前年度予算額 19,482千円) 財源:国1/2、一部単県
一般事業査定:計上 計上額:73,972千円
事業内容
1 事業の目的
県東・中部を中心に発生しているカシノナガキクイムシ(以下、「カシナガ」という。)によるナラ類(コナラ、ミズナラ等)樹木の集団的な枯損被害の拡大防止のため、緊急対策区域や景観上重要な区域等で伐倒破砕、薬剤くん蒸等による駆除を実施する。
緊急対策区域にあっては、大山等県内の貴重な自然環境・森林景観を形成する区域への被害拡大を阻止することの重要性に鑑み、ヘリコプターとGPSを活用して被害木の位置を座標特定し、効率かつ徹底した駆除に努めるとともに、駆除及び予防に要する経費を全額助成する。
2 緊急対策区域での対策
○H21年から、被害先端区域を設定し、徹底駆除を行っているが、区域周辺においては、そのわずかに西側で点在的な被害は発生しているものの、小規模な発生に抑えられていた。
○H21年度に飛び地的に被害が見られた大山町で、徹底駆除・監視・防除によりH24年度まで枯死被害を抑制していた。
○しかし、H25年度は大山周辺区域で新たな被害地が確認され、緊急対策区域を設定した。早急に徹底した駆除を実施して、来年度以降の被害を抑制する必要がある。
【補助率10/10の継続】
・全額助成がなければ、被害は加速的に大山周辺で拡大することが見込まれる。
・緊急対策区域の補助率:10/10
・景観上重要な区域の補助率:3/4
【緊急対策区域の考え方】
・緊急対策区域=被害拡大防止区域以西の区域
・被害拡大防止区域=面的被害最先端部から東方約2キロメートル程度の範囲の区域
3 事業の概要
(1)内容
○被害木探査(県実施)
ヘリコプターとGPSにより被害木所在箇所を座標特定
※H25年度実施区域(県中部)に県西部の区域を追加、探査を確実に実施するために回数を1回から2回に追加変更
○被害木駆除(市町・県実施)
(ア)被害木の樹幹にドリル穿孔し薬剤を注入し、カシナガを薬殺及び伐倒駆除
(イ)伐採後の根株を耐久性のあるビニールシートで覆い、カシナガの脱出を防止。ビニールに灯り取りのトラップを設置して捕殺。
(ウ)薬剤処理や伐採・搬出が不可能な場所では被害木及び周辺の健全木に耐久性のあるビニールを巻き、カシナガの脱出と侵入を防止
・・・緊急対策区域に係る市町村における駆除事業は負担ゼロ
※ 緊急対策区域の駆除では、被害木探査によって座標特定された被害木を徹底駆除
○大山周辺区域の被害予防対策
(ア)大山周辺区域モニタリング調査
新たな被害地が確認された大山周辺区域でモニタリング調査用に粘着シートを設置し、被害木処理後のカシナガ脱出時期(6〜7月)に、駆除実施箇所から半径2km内の生育木の監視。
※H25年度より広域に調査地点数も増加して実施
(イ)先進的な防除法の実証(市町・県実施)
a)枯死被害防止対策として、モニタリング調査によって、枯死被害が懸念されるようなカシナガ個体数の増加を確認した場合、モニタリング調査員による薬剤散布等の処置によりカシナガ密度低減と増殖抑制を図る
b)近畿府県で先進的に実施されている防除法(おとり木、ペットボトルトラップ、フェロモン誘因等)の効果確認を行い、今後の防除対策への組み込みを検討する。
4 前年度要求との変更点
■非常勤職員を拡充要求
<変更理由>
(1)H25年度に大山周辺で新たな被害が見られたため、被害拡大を防止する目的でモニタリングによる監視区域を拡大することが有効である。
(2)さらに、モニタリング調査時に枯死被害の懸念される木について、薬剤散布等を実施し、枯死木が発生した場合は被害状況の確認を行い、早期に駆除対策を検討することが重要である。
(3)あわせて事業による駆除実施が困難な単木的な被害の予防・駆除業務も実施する。
(4)以上のことから、モニタリング調査員に加え、ナラ枯れ被害拡大防止監視員を拡充要求する
○拡充内容
H25:半年雇用×2名、一般・技術職(カテゴリD)
⇒H26:半年雇用×2名、一般・技術職(カテゴリD)+通年雇用×2名、一般・技術職(カテゴリD)、5年継続雇用
■備品(GPS)購入を要求
<要求理由>
(1)ヘリコプターで座標特定した被害木の被害状況確認等の際、現有GPSは調査者の座標が確認できないため、山林奥地では目的の座標に到着することが困難。
(2)被害状況等の現地確認に時間を要し、速やかな駆除実施を妨げており、徹底駆除を行うためにも効率的な確認作業や現地までの道しるべが必要。
(3)以上のことから被害木の位置情報、調査者の位置情報、軌跡を確認、共有できるGPSを要求する。
5 要求内容
(単位:千円)
区分 | 事業量 | 事業費 | | 負担内訳 |
国 | 県 | 市町村 |
緊急対策区域探査 | 6,000ha | 6,000 | 6,000 | 3,000 | 3,000 | − |
駆除 | 緊急対策区域
(上段:立木くん蒸
下段:伐倒破砕、伐倒くん蒸) | 1,150本 | 15,526 | 15,526 | 7,763 | 7,763 | − |
750本 | 38,776 | 38,776 | 19,388 | 19,388 | − |
被害区域(くん蒸) | 190本 | 1,864 | 1,398 | 932 | 466 | 466 |
県有林(くん蒸) | 30本 | 294 | 294 | 147 | 147 | − |
新たな防除方法等の実証 | 50m3×4箇所 | 5,000 | 5,000 | 2,500 | 2,500 | − |
備品購入費(GPS) | 432 | 432 | 216 | 216 | |
県事務費 | 400 | 400 | 200 | 200 | − |
非常勤職員(モニタリング調査員2名、被害拡大防止監視員2名) | 6,146 | 6,146 | − | 6,146 | − |
合計 | 74,438 | 73,972 | 34,146 | 39,826 | 466 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 ナラ枯れ被害について
・本県におけるナラ枯れ被害は、平成3年に初めて確認され、平成22年には6,284m3(対前年比:213%)と増加したが、年々被害が減少しつつあるところ。平成25年度9月末現在、県内15市町で被害が発生している。
2 ナラ枯れ対策について
・平成19年度から、県が設置している「鳥取県ナラ枯れ被害対策協議会」で、国有林・県・関係市町が連携して被害木の駆除に取り組むことを確認。
・平成25年度に大山周辺で被害が増加したため「大山広域ナラ枯れ被害対策協議会」を設置し、関係機関で協力して大山周辺の被害木を徹底駆除すること等について確認。
・平成21年度から、被害先端区域を指定し、県がヘリコプターとGPSを活用して被害木の所在箇所を座標特定する被害木調査を実施。平成25年度以降、緊急対策区域に名称変更。
・調査結果に基づき、徹底駆除を行う市町村を支援。また、平成23年度からは前年度の被害木周辺における健全木に粘着シートを設置して虫を捕獲するモニタリング調査も実施。
これまでの取組に対する評価
・新たに被害が拡大した市町については、鳥取県ナラ枯れ被害対策協議会をとおして、対策実施の理解を得ている。(H21:大山町、湯梨浜町、H23:倉吉市、H25:北栄町、琴浦町、米子市、南部町、伯耆町、江府町)
・空中からの被害木調査をすることで地上からは確認ができない奥地での被害木の確認が可能となり、効率的な被害木特定が可能となった。
・薬剤散布のように効率的な防除方法はないが、単木的な枯死被害木の駆除、カシナガの侵入した生残木の駆除と予防の組み合わせ、により、被害拡大防止を図っている。
財政課処理欄
○非常勤職員の配置は、平成27年度限りとします。(業務効率課査定)
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
19,482 |
9,423 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
7 |
10,052 |
要求額 |
73,972 |
34,146 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
26 |
39,800 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
73,972 |
34,146 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
26 |
39,800 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
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0 |
0 |