現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成26年度予算 の 農林水産部の弓浜農業未来づくりプロジェクト事業
平成26年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:農業総務費
事業名:

弓浜農業未来づくりプロジェクト事業

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農林水産部 西部農林局 農林業振興課  

電話番号:0859-31-9643  E-mail:seibu_nourin@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
26年度当初予算額 40,071千円 4,643千円 44,714千円 0.6人 0.0人 0.0人
26年度当初予算要求額 45,640千円 4,643千円 50,283千円 0.6人 0.0人 0.0人
25年度当初予算額 46,527千円 3,972千円 50,499千円 0.5人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:45,640千円  (前年度予算額 46,527千円)  財源:単県 

一般事業査定:一部計上   計上額:40,071千円

事業内容

1 要求の背景・必要性


    生産組織、JA鳥取西部、米子市及び境港市など関係機関・団体と協働し、弓浜農業未来づくり構想の実現に向け、平成24年度に本事業をスタートした。
    事業を契機に、長年減少が続いた主要野菜の白ねぎで、栽培面積が2年連続増加に転換するなど、着実に成果が拡大しつつある。
    一方、近年の異常気象や生産者減少等の影響によりH25出荷量は横ばい状態で、「周年産地ブランド」の強化戦略のため、新たな生産向上、担い手育成等の対策が必要である。
    1)弓浜地域の現状・背景
    (1) 白ねぎ栽培面積が2年連続増加
      西部全域  −H23:244ha → H24:254ha → H25見込:261ha
       うち弓浜地域−H23:139ha →H24:148ha→ H25見込:155ha 
    (2)白ねぎ出荷量が横ばい
      西部全域  −H23:198万ケース→H24:212万ケース
                             →H25見込:198万ケース
      うち弓浜地域−H23:125万ケース→H24:135万ケース
                            →H25見込:128万ケース                   
    (3)新規就農者等が増加傾向
      弓浜地域   −H18〜22:平均20名/年
                           →H24:16名→H25見込:14名
      うち白ねぎ関係−H18〜22:平均12名/年
                           →H24:13名→H25見込:12名                     
    (4) 高齢化による生産者の減少
    ・高齢化率−H20:70歳以上が58%
    ・生産者数の減少(弓浜)−H23:384→H24:370戸
                         →H25見込:337戸(H23対比88%)

    (5)農地流動化等の状況
    ・農地流動化面積−H22:170ha→H23:230ha→H24:248ha   

    (6)H25年度に新たな課題が顕在化
    ・異常気象等の影響で全体出荷量が横ばい、作型毎の新たな生産向上対策が必要
    ・難防除「黒腐菌核病」の実被害が初めて発生、緊急防除が必要
    ・産地間競争が激化し、新たなブランド強化戦略が急務(春・夏ね ぎの生産振興強化)
    ・異常気象等の影響を受けた農家の経営改善支援など
      
    2)新たな動き
    (1) 春ねぎの栽培強化
    ・高冷地・平坦地の地域間連携−日南町で育苗し、弓浜地域で栽培を試行。

    (2)黒腐菌核病の実被害が初めて発生−約2.7ha
    ・園芸試験場弓浜砂丘地分場等で緊急防除技術の実証に着手。
     
    (3)頻発する異常気象で夏ねぎ、秋冬ねぎが減収
    ・異常気象−5月干ばつ、7〜9月猛暑、6〜10月豪雨繰返。
    ・春、夏、秋冬ねぎの作型毎の生産向上対策を策定。

2 事業内容

弓浜地域の農業の発展のため、現在増加している新規就農者、規模拡大農家の定着・増加を図るとともに、白ねぎ等特産農作物生産の維持・拡大、ブランド強化を図る。
このため、特産農作物の生産振興対策、担い手農家の育成・確保対策、これら農家への農地流動化の促進について、総合的かつ一体的に取り組む。

<主な事業見直しの内容>
◎事業実施期間の見直し
3年(H24〜H26)→5年(H24〜H28)

(1)特産農産物生産向上
・新たな病害、異常気象など新たな課題への対応(3年間)

(2)担い手対策
・農家の資金繰りへの配慮(H25気象災害)
・産地強化への農家の強い要望
 
1)特産農作物生産向上対策
「周年産地ブランド」の強化のため、作型毎に単収・出荷量の安定確保に必要な新技術の早期定着、緊急対策を実施する。

(1)新技術実証
 出荷量減少が著しい作型で、新技術実証し、回復を図る。
 ア 6月どり無トンネル栽培技術の実証(6月中〜7月中旬どり)
 イ 高冷地・平坦地連携の春ねぎ栽培技術の実証【拡充】

(2)生産向上対策
 作型毎に、出荷量増加のため重点対策を実施する。
 ア 有害線虫等抑制緑肥の早期普及(全作型)
 イ 黒腐菌核病等の緊急防除の実施(春、夏ねぎ)【新規】
 ウ 異常気象に対応する潅水・散水技術の早期普及(4〜10月どり)拡充】
 エ 改良型トンネル栽培技術の早期普及(6月上〜中旬どり中心)【新規】  

(3)地域組織活動推進【拡充】
意欲的な地域組織が実施する新たな活動を支援する。
・新規作物、新品種試作、新技術の試作
・農作業受託の組織化、オペレーター確保
・競合産地の産地戦略等の調査研究活動など 
 
2)担い手育成対策

(1)経営基盤等整備

・法人、農家、生産組織等が規模拡大に必要な機械、施設等を助成する。
・青年組織等が農作業受託組織へ発展するためのに必要な機械、施設等を助成する。

(2)担い手確保 【既存事業の活用】
新規就農者の育成・確保に必要な研修、雇用、機械施設等の条件整備を支援する。
※農の雇用事業、アグリスタート研修、就農条件整備事業、経営体育成支援事業(国)、就農応援交付金、青年就農給付金(国)等

3)農地流動化・農地改良対策
(1)農地流動化の推進 【 既存事業の活用 】
・JA主体で、「弓浜白ねぎ農地銀行(仮称)」の仕組みを試行す る。
※耕作放棄地再生事業、農地利用集積円滑化事業、農地保有合理化事業等
    (2)土地改良技術の実証
      排水不良農地で新たな営農技術を実証する。
     ・ 大型サブソイラーによる排水改善効果の実証
     ・ 微生物資材等の土壌環境改善効果の実証
     ・ 耐湿性新規作物(里芋、ニンニク等)の栽培実証

    3 要求額合計

    区分
    事業主体
    補助率
    要求額

    (千円)

    事業期間
    1)
    特産農産物生産向上
    (1)新技術実証
    ア 無トンネル栽培
    農家、生産組織、農協等
    県1/2
    市1/2
    (348)
    435
    H24〜26
    (1)新技術実証
     イ 【拡充】高冷地育苗
    農家、生産組織、農協等
    県1/2
    市1/2
    (0)
    704
    H25〜27
    (2)生産向上対策
     ア 有害線虫等抑制緑肥
    農家、生産組織、農協等
    県1/2
    市1/6
    (2,172)
    636
    H24〜26
    (2)生産性向上対策
     イ 【新規】黒腐菌核病等の新防除
    農家、生産組織、農協等
    県1/2
    市1/6
    (0)
    2,022
    H26〜28
    (2)生産向上対策
     ウ 【拡充】異常気象に対応する潅水・散水対策
    農家、生産組織、農協等
    県1/3   又は
     1/2
    (※)
    市1/6
    (2,535)
    1,192
    H24〜28
    (2)生産性向上対策
     エ 【新規】改良型トンネル栽培技術
    農家、生産組織、農協等
    県1/3  又は
     1/2
    (※)
    市1/6
    (0)
    1,670
    H26〜28
    (3)【拡充】組織活動促進生産組織、農協等
    県1/2
    市1/6
    (911)
    1,600
    H24〜28
    【廃止】優良苗緊急増殖
    (375)
    0
    H24〜25
    小計
    (6,341)
    8,259
    2)担い手対策
    (1)経営基盤等整備農家、生産組織、農協等
    県1/3   又は
      1/2
    (※)
    市1/6
    (38,978)
    36,360
    H24〜28
    (2)担い手確保
    (既存事業)
    小計
    (38,978)
    36,360






    (1)農地流動化推進
     (既存事業)
    (2)円滑化団体活動
    強化(既存事業)
    3)
    農地改良
    (1)土地改良技術実証農家、生産組織、農協等
    県1/2
    市1/2
    (1,208)
    1,021
    H24〜26
    小計
    (1,208)
    1,021
    合計
    (46,527)
    45,640
    (説明)1 要求額上段( )はH25年度予算額
    2 (※) 「雇用の拡大」の要件を満たす場合は、県1/2の補助率を適用

    これまでの取組と成果

    これまでの取組状況

    1 弓浜農業未来づくりプロジェクトによるプラン認定及び策定状況
    (1)認定−7プラン
      ・白ねぎ関係6プラン(JA1、法人2、干拓組合2、個人1)
      ・サツマイモ関係1プラン(法人)
    (2)検討中−1プラン
      ・白ねぎ関係1プラン(法人)

    2 白ねぎ栽培面積の拡大
    本事業を通じて、個人、生産組織及びJA等が積極的に生産振興対策に取り組む契機となり、着実に弓浜地域の面積拡大に繋がっている。
     H23:139ha→H24:148ha→H25:見込155ha(H23対比112%)

    3 地域組織活動の活性化
    干拓地営農組合は、干拓地営農や将来の発展について議論が活発になり、自主プラン策定及び農作業受委託等の取り組みにつながった。
    意欲ある生産組織等が新技術の実証試験、新規作物の試作等に取り組んだ。

    4 新規就農・就業者の増加
     H18〜22年:平均20名→H24:16名→H25見込:14名
     (うち白ねぎ関係)同12名/年→H24:13名→H25見込:12名

    5 農地流動化面積が増加
     H23:230ha→H24:248ha(H23対比108%)

    これまでの取組に対する評価

    1 「弓浜農業未来づくり構想」に基づき、意欲的な農業者、農業法人、生産組織等が自主策定したプランにより、きめ細やかな取組が出来た。

    2 特に生産向上対策や規模拡大に必要な機械等の整備により白ねぎ栽培面積が増加するなど、弓浜地域の農業の活性化や新規就農者の増加、雇用創出にも繋がっている。

    3 JA営農センター、園芸試験場弓浜砂丘地分場、西部農業改良普及等も一体となって新技術の開発や実証支援等に取り組み、意欲的な地域組織活動の活性化にも繋がっている。

    4 この取り組みが卸売市場にも評価され、有利販売に繋がっている。

    5 この事業を契機に、弓浜地域以外の西部広域の水田・畑地帯でも、白ねぎ等の生産振興の機運が高まり、25年度から「がんばる地域プラン事業(2台特産野菜の産地力増強プラン)」がスタートした。

    財政課処理欄


     高温対策等の必要性は理解できますが、本事業は頑張る地域プランの先行モデルとしての位置付けであり、3年間3億円の条件付きですので新たなメニューの追加要求は認めません。

    要求額の財源内訳(単位:千円)

    区分 事業費 財源内訳
    国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
    前年度予算 46,527 0 0 0 0 0 0 0 46,527
    要求額 45,640 0 0 0 0 0 0 0 45,640

    財政課使用欄(単位:千円)

    区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
    計上額 40,071 0 0 0 0 0 0 0 40,071
    保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
    別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0