1.事業の目的
「鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例」に基づく自助・共助を担う住民の活動促進や東日本大震災を教訓とした市町村における地域環境(地勢等)をふまえた減災・防災対策事業を重点的に取り組む必要があるため市町村に対して財政支援を行うもの。
2.事業内容
次の(1)均等割及び(2)事業割により算定した額の合計額を市町村に交付する。ただし、(1)及び(2)のア〜エの対象事業費合計額の1/2を上限とする。
(1)均等割<21,000千円>
ア 東日本大震災の教訓をふまえて新たに取り組む事業
市 部:1,500千円×4市町村=6,000千円
町村部:1,000千円×15町村=15,000千円
【対象事業例】
・衛星携帯電話の配備その他迅速かつ的確な情報の収集及び伝達ができる体制の整備に感ずる事業
・備蓄物資の調達及び輸送の手段の確保に関する事業
・被害の状況に応じた防災訓練の実施に関する事業
・広域的な応援態勢の構築に関する事業
・避難所の運営体制の整備に関する事業
・住民への防災知識の普及に関する事業
(2)事業割<41,500千円>
イ 消防団を強化する事業(配分枠:25%、10,375千円)
配分枠を市町村別消防団員数で按分。
ただし、全部過疎指定町村は過疎補正(2割増)を付加
【対象事業例】
・消防団員の能力向上に関する事業
・消防団員の確保に関する事業
・救助資機材等その他資機材の整備に関する事業
ウ 自主防災組織を強化する事業(配分枠:35%、14,525千円)
配分枠を市町村別自主防災組織構成世帯数で按分。
ただし、全部過疎指定町村は過疎補正(1割増)を付加
【対象事業例】
・自主防災組織の発足の推進に関する事業
・自主防災組織の運営の強化に関する事業
・自主防災組織が行う避難運連やその他の訓練の実施に関する事業
エ 防災担い手確保と対応力の強化を図るための事業
(配分枠:35%、14,525千円)
配分枠を市町村別町丁目数で按分。
ただし、全部過疎指定町村は過疎補正(1割増)を付加
【対象事業例】
・複数の集落等の防災における連携協力の推進に関する事業
・消防団員及び自主防災組織の構成員以外の者の防災活動への参画の推進に関する事業
・住民が行う防災ワークショップ又は防災訓練に関する事業
・防災ワークショップや防災訓練等のコーディネートを行う者や防災への取組を推進するための指導者の育成に関する事業
・集落等の資機材の整備に関する事業
・住民の防災情報の入手手段の整備に関する事業
・災害時要援護者ごとの避難支援計画の作成に関する事業
オ 調整枠(配分枠:5%、2,075千円)
配分枠を、ア〜エの対象事業費合計額の1/2が、ア〜エの配分枠按分で算定した交付金算定額をこえた市町村の事業費按分により算定
3.要求額
62,500千円(62,500)
4.事業の効果
市町村が行う防災対策が交付金によって後押しされ、次のような具体的な成果が現れている。
○東日本大震災の教訓を踏まえた新たな取り組み
○過疎・高齢化の中での消防団の防災力の維持
○自主防災組織の発足促進や活動の充実
○住民主体の防災活動の取り組み |
5.経緯
○防災・危機管理対策交付金の創設(平成21年度)
【当初予算計上額:30,000千円】
・平成21年度当初予算において、市町村交付金から抜き出し、「鳥取県防災及び危機管理に関する本条例」の制定に基づく財政支援措置として「鳥取県防災・危機管理対策交付金」として創設
○交付金の増額(平成21年度)
【6月補正予算計上額:12,500千円】
・市町村が実施する事業費の増加に伴う措置として交付金を増額
○算定方法の見直し(平成22年度)
【当初予算計上額:42,500千円】
・県の政策誘導効果を発揮させるため、特例加算制度を創設
○東日本大震災枠を追加(平成24年度)
【当初予算計上額:62,500千円】
・東日本大震災の教訓をふまえた対策を促進するため、東日本大震災枠20,000千円を上乗せ
○制度の抜本的な見直し(平成25年度)
【当初予算計上額:62,500千円】
・平成23年度実施の「鳥取方式の地域消防防災体制検討事業」や平成24年度実施の有識者会議、選定地域での防災ワークショップ、市町村との意見交換会をふまえ、交付金制度の抜本的な見直しを実施
6.これからの展開
現在検討中の「鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例」の見直し内容の交付金への反映等制度内容の検討を平成26年度に実施予定。