1 事業概要
県庁第二庁舎(昭和50年建設)の外壁が老朽化により、コンクリートのひび割れ、浮き及び剥落が多く発生している。
ついては、コンクリート片落下による通行者等への被害を防止するため、第二庁舎外壁の改修を行う。
2 事業費
(1)事業費総額 953,319千円
○実施設計(H26) 24,774千円
○設計意図伝達(H27) 1,280千円
○工事監督(H27−28) 11,974千円
○工事費(H27−28)) 915,291千円
(2)財源内訳
○起債 857,000千円
○一般財源 96,319千円
(3)年度内訳
単位:千円
年度 | H26 | H27 | H28 | 計 |
実施設計 | 24,774 | 0 | 0 | 24,774 |
設計意図伝達 | 0 | 469 | 811 | 1,280 |
工事監理 | 0 | 4,390 | 7,584 | 11,974 |
工 事 | 0 | 173,232 | 742,059 | 915,291 |
計 | 24,774 | 178,091 | 750,454 | 953,319 |
3 工事内容
(1)外壁補修 173,232千円(足場含む)
コンクリートのひび割れ、浮き及び剥落している箇所を補修する。
(2)外壁パネル改修 450,737千円
コンクリート片の落下防止及び外壁コンクリートの劣化の抑制を図るため、本庁舎と同様な外壁パネルを取り付ける。
なお、パネル化による断熱効果があり、冷暖房時の負荷軽減(省エネ)にもつながる。
(3)サッシ改修 291,322千円
外壁と同様に劣化が進行している窓のサッシ・ガラスを複層ガラスに取り替える。(2)と同様に断熱効果による冷暖房時の負荷軽減(省エネ)が図れる。
4 工期
事業実施 H26〜H28年度
○実施設計 H26年5月〜H27年1月
○工事 H27年10月〜H29年3月
5 外壁改修の必要性
第二庁舎は昭和50年に建設され、現在38年経過している。
外壁のコンクリートが劣化していて、長さ20cmの大きなコンクリート片が落下したり、鉄筋が露出した状態になっている箇所が多く見られる。
平成23年度に第二庁舎の外壁診断を実施した結果、約1200箇所の劣化箇所があり、そのうち275箇所は大きなひび割れ、浮き及び剥落が見つかった。
現状のままでは、外壁の劣化がさらに進行し、コンクリート片の落下による通行者等への被害のおそれがあることから、早急に補修を行う必要がある。
※応急処置
現在、通行者の多い入口については、落下防止用の仮設の屋根を設けている。
※中長期改修計画との整合性
鉄筋コンクリート造の事務所建物については、法定耐用年数が50年であるが、外壁部は劣化が進むのが早く、実際に剥落している状態であることから、中長期的な改修計画に関係なく、補修を行う。
6 外壁パネル及びサッシ改修の必要性
(1)外壁パネル
外壁補修を行っても、10年後には再度外壁診断を実施する必要があり、見つかった新たな劣化箇所について再度同様な費用負担による外壁補修が必要となる。
本庁舎と同様に外壁パネルを取り付けることで次の効果が図れる。
○外壁コンクリート片が落下しても外壁パネル内で留まるため、直接下に落下することがなく、通行者等への被害のおそれがなくなる。 ⇒ 今後、外壁診断も不要となる。
○外壁コンクリートの劣化が抑えられることによる建物の長寿命化が期待できる。
○断熱効果が図れ、冷暖房時の負荷軽減(省エネ)につながる。
(2)サッシ改修
建物の中長期保全計画では、外部アルミサッシの計画更新年数は40年であることから、あと数年後にはサッシの改修も必要となる。外壁パネルを設置すると、サッシ改修を行うことが困難となることから、併せて改修を行う必要がある。
※外壁パネルはサッシを覆うように施工されるため、後日サッシ改修を行う際は、外壁パネルを取り外す必要がある。取り外した外壁パネルは再利用できず、二重に投資することになる。
本庁舎と同様に複層ガラスとすることで次の効果が図れる。
○断熱効果が図れ、冷暖房時の負荷軽減(省エネ)につながる。