1 事業の背景・現状
・持続可能な中山間地域を形成するためには災害時や緊急時、積雪時の不安を払拭するための道路が必要であるが、当該集落に繋がる道路(県道又は市町村道)が未だ1車線であったり、あるいは除雪時の雪の捨て場に困り、十分な走行幅が確保できないような箇所がある。
・当該箇所の対策は急務であるが、限られた予算の中では全ての箇所で2車線改良を進めていくことは困難である。
2 現在の県の取組状況
【とっとり暮らし支援課所管】
○若者定住等による集落活性化総合対策事業
・小規模高齢化集落の安全・安心な暮らしづくりや地域活性化の支援を行うNPO等の団体へ支援
○中山間地域活力創出若者活動支援事業
・大学生等による自発的な地域づくりの実践活動を支援
○みんなで支え合う中山間地域づくり総合支援事業
・住民に対する生活応援、地域づくり支援に対して支援
○中山間地域の持続可能な生活支援システム実証事業
・移動販売事業者の仕組みづくりの検討・実証
○中山間集落見守り活動支援事業
・中山間地域等で事業活動を行っている事業者と、高齢者等の見守り活動を行うための協定を締結
○中山間地域づくりサポート体制構築事業
・地域づくりのサポート体制を構築
【技術企画課所管】
○中山間地域共同施設災害復旧補助事業
・災害復旧制度の対象とならない小規模災害に対する県補助
3 取組の必要性と道路の整備方針
・平成23年山間集落実態調査において、道路の狭さ、安全性、積雪対策等の要望が出されていることからも分かるように、持続可能な中山間地域を構築するためには、日常生活を支え、災害時、緊急時、積雪時等に安全に通行ができる必要最低限の道路整備が必要である。
・よって、20年後、30年後の人口の減少、維持管理費・更新費の増大を見据えて、次世代にも有効な道路整備箇所を慎重に選択していくとともに、自動車交通が生活の根幹を支える中山間地集落の維持に効果的な道路整備を早急に進める。
※鳥取県の将来推計人口(平成25年3月国立社会保障・人口問題研究所発表)
平成37年(2025年) 52万人
平成52年(2040年) 44万人
4 事業主体
鳥取県及び市町村(各道路管理者)
5 事業内容
県内の小規模高齢化集落等(約400集落)を対象に、「中山間地域の集落の維持に効果的な道路整備」という観点で市町村等と協議の上、計画を策定し、緊急に対応が必要な箇所について整備を進めていく。
【整備のイメージ】
○1車線以下の県道の1.5車線化(待避所、視距改良、堆雪帯等)
○ガードレール等転落防止措置 等
事業期間 平成26年度〜平成27年度
<平成26年度> ・・・ 委託業務(5,800千円)
・小規模高齢化集落等の道路に関する問題点を市町村等と協議、整備が必要な路線(区間)(市町村道含)を抽出する。
・住民のニーズ・意識調査(アンケート、意見交換等)
<平成27年度> ・・・ 委託業務(10,000千円)※概算
・要対策箇所の抽出、緊急性の整理等
・概略の対策方法の検討
・道路整備計画策定(緊急に1.5車化の必要な路線(区間)等の計画を策定)
<平成28年度>
・交付金事業による事業実施