(1)現況調査(36千円)
林内調査・保全対象の確認・飛砂等影響調査の実施
(2)地域住民等と協働した保安林整備(案)の検討(354千円)
地域住民等へのアンケート※、整備(案)の検討・作成
※植栽樹種、各地区の保安林に期待する機能、各地区の将来像と保安林の関係など
(3)松露※復活をキーワードに健全な松原を再生させる取組(510千円)
「松露」を松林整備の指標としてとらえ、小中学生・地元住民・地元料理店・企業団体、ボランティア等の協働作業により松林の環境整備(落葉かき、表土掻き起し、除草)を実施
※松露(ショウロ):直径2〜3cmの球形をしたクロマツの根と共生するキノコ。古くから珍重され、天然の松露は高級なものとされている。
【別途、公共:治山事業の保安林改良事業(69,664千円)】
松くい虫被害等により海岸部のクロマツが枯損し、保安林機能が低下しているため、抵抗性クロマツ等の植栽により保安林機能の回復を図る。
事業主体:県による治山事業を中心に実施し、一部、地域住民・グリーンツーリズム参加者・ボランティア等による植栽・管理等も盛り込む。(補助率:国1/2)
地域 | 箇所名 | 予算額(千円) | 事業量 |
植栽工 | 静砂工 | 防風工 |
東部 | 鳥取市湯山 | 19,572 | 1.30ha | 2,600m | − |
中部 | 北栄町妻波 | 32,504 | 1.00ha | 2,000m | 290m |
西部 | 米子市淀江町西原 | 17,588 | 0.80ha | − | 200m |
合計 | 3箇所 | 69,664 | 3.10ha | 4,600m | 490m |
・昭和30年代から造成されてきた海岸防災林には、飛砂防止、防風、潮害防備などの防災機能に加え、保健休養機能など多様な役割が求められており、東日本大震災による津波被害を受けて津波被害軽減効果に対する期待も高まっている。
・多くの県民が、海岸マツ林に対して、愛着と関心を持っていることは、平成22年度の大雪被害からの復興に際して、県民が示した協力等で明らかであるが、これらのマツ林は、最近、松くい虫被害等により疎林化が目立ち、県民の多くが改善を望んでいる状況。
・このため、今後10ヶ年間で、海岸防災林の現況調査を行い、地域住民等との話し合いを通じて、保安林の将来像を確認し、その後の森林づくりにつなげていく。
・松露復活をキーワードにした地元住民等との協働作業を通じて、健全な松原の再生と地域特産「松露」を目指す。