東日本大震災による漁業生産基盤の壊滅的被害を受けた大手水産企業グループが、平成23年から2年間の本県でギンザケ養殖事業の再開するための事業化実証試験を終了、美保湾での事業化に手応えを得て、平成25年度から、海面での生産目標2,000トンの本格的な事業実施に着手した。
平成23年の取組開始当初から大手水産企業グループに連携して県内内水面養殖業者が、ギンザケの発眼卵収容、孵化および稚魚生産を受託しているが、現施設のギンザケ稚魚生産能力は最大60トン。今後の事業規模拡大に併せて、H25期(3年目)以降、当該内水面養殖業者には最大80トンの稚魚生産が求められており、稚魚池が不足している。
本県でのギンザケ養殖の安定生産に資するため、平成25年9月補正予算で当該事業により、ギンザケ稚魚最大80tの生産を見込んで稚魚池整備することとなっている。
平成25年9月補正事業概要
【補助事業】
補助内容:ギンザケ種苗育成に必要となる稚魚池の整備に対して支援する。
事業主体:県内内水面養殖業者
対象経費:工事請負費
補助率:県1/3(市町村1/6義務補助)
補助上限:3,000千円/単年〜複数年
総事業費上限:9,000千円/単年〜複数年
事業期間:大手水産企業グループの稚魚生産量が目標の300トンに達するまでとする
※補助の仕組みは「魅力ある中山間特産物等育成支援事業」に準ずる。
ところで、H26期(4年目)の大手水産企業グループ直営のギンザケ稚魚生産計画は、本宮(30t)、船上山ダムor佐治川ダムor赤碕(20t)、福原川(20t)。
【平成25年10月現在の稚魚生産場検討結果】
- 本宮:計画通り実施
- 福原川:計画通り実施
- 船上山ダム:実施不可
- 赤碕:井戸試掘の段階、実施見込みが不明
- 佐治川ダム:実施予定。試験的に10t生産を目指す。
↓
H26期県内内水面養殖業者の稚魚生産は、当初計画の10t増となる90tとなる見込み。
平成26年度事業概要
【事業費】
ギンザケ稚魚育成池の整備:5,198千円
コンクリート製八角形池
(底面162.38m2×高2m:1基)
【補助率】
県1/3(市町村補助は1/6(義務補助))
【補助額】
5,198千円×1/3=1,733千円
但し、補助上限が3,000千円のため、
今回要求額は3,000千円-1,546千円(既交付決定額)
=1,454千円とする。