1 事業概要
近年、訪日外国人の旅行形態が団体旅行から個人旅行へ急激に変化(約8割が個人旅行)しているため、鳥取県を訪れる外国人観光客の利便性を高めるとともに、受入れ態勢に関する個人旅行客(FIT)向けの情報発信等を行い、県内移動をする際に利用できるツールを作成する。また、更なる誘客を促進するため、市場調査を実施する。
2 背景
【おもてなし事業の取組】
国において、2020年に向けて地方への誘客を促しながら訪日外国人旅行者数2000万人を目指す中、鳥取県でも、国のモデル事業として、来訪する外国人観光客を倍増させるべく「おもてなし」向上の取り組みを総合的かつ先進的に取り組んでいる。
<受け入れ環境の改善>
案内標識多言語化/Wi-Fi環境整備/クレジットカード対応機器等決済システムの整備/消費税免税店舗の拡大推進 等
<体験メニューの造成>
「鳥取砂丘」を活用した体験メニュー及び「まんが・アニメ」を活用した着地型商品の開発/タクシー・レンタカーを利用した周遊促進。
また、空港・駅等に降り立つ外国人観光客に対する移動手段として以下のとおり支援を行っている。
○米子鬼太郎空港及び境港国際旅客ターミナル〜鳥取駅及び倉吉駅を結ぶリムジンバスの運行
○外国人観光客対象観光タクシー(米子鬼太郎空港またはDBSターミナル発:県内コース及び県外を含むコース)
○1000円タクシー(鳥取駅発:外国人観光客対象に3時間まで)
【効果的な情報発信】
訪日外国人は、大都市や有名観光地に集中する傾向が強い。日本の中で、県内の観光地、食及び体験メニュー等に注目されるよう、Wi-Fiスポットや消費税免税店等の情報も併せて、効果的な発信を行う必要がある。
【検証と改善策の検討】
受入れ環境の総合的な向上を促進のため、国のモデル事業により外国人目線での実地検証を行うが、更に、経済波及効果を測定するため、訪日外国人の動態及び消費動向等の調査が必要となる。
3 要求額
38,500千円
内訳
委託料 26,000千円
補助金 12,500千円
4 事業内容
(1) 旅行ポータルサイトとのタイアップによる情報発信
外国人観光客が旅行前の情報源として上位にあるものが、検索サイトや宿泊予約サイトであるため、海外版ポータルサイトのトップに鳥取県紹介ページを掲載することによりFITへ県内の魅力を発信するとともに、延べ宿泊数の増加を図る。
<経費>
HP作成業務委託 11,000千円
(内訳)
企画・進行・サイトデザイン制作 648千円
コンテンツページ作成 654千円
進行管理等 74千円
情報管理更新 624千円
運営費 9,000千円
(2) レンタカー利用の推進
公共交通機関利用による訪問が困難な観光地への移動手段として、レンタカー利用を促すため、レンタカー会社に対して観光客(外国人を含む)のレンタカー利用料を支援。
<経費>
補助金 12,500千円
(内訳)
・1台につき2,500円(平均)を利用実績に応じて助成
外国人 3千円/人、日本人 2千円/人
・上限額:1社につき2,500千円
(補助要件)
・県内宿泊施設に1泊以上
・貸し出しを受けた地域と異なる地域に返却
例:米子空港→倉吉駅、鳥取空港→境港駅 等
(3) 市場調査
外国人観光客の周遊状況や消費動向をもとに、鳥取県への更なる誘客を図るとともに、経済効果を高めるため、調査を実施。
<経費>
外国人観光客の訪問地及び消費動向等調査委託 10,000千円
(内訳)
・国際線航空便、DBSクルーズ及びクルーズ客船寄港時に、実施。(調査項目:属性、出発地、旅行目的、消費動向等)
・鳥取空港及び米子空港での国内線発着時に、外国人対象調査を実施。(調査項目:属性、出発地、旅行目的、国内での周遊状況、消費動向等)
・国が実施する「訪日外国人の消費動向」調査結果を二次利用し、鳥取県へ周遊状況や消費動向を分析。
(4) 多言語版:とっとりのりもの総合案内作成
県内周遊の利便性を高めるため、公共交通機関やタクシープラン等の情報及び基本的な指差し会話を掲載したガイドマップを作成・配布する。
<経費>
ガイドマップ作成委託 5,000千円
作成部数:各言語 3,000部(各エリア 1,000部ずつ)
言語数:4言語(英語・ハングル・簡体・繁体)
(内訳)
デザイン・版下作成 3,000千円、翻訳料 2,000千円