1 補正概要
平成26年7月27日、線路の分岐器(ポイント)の異常により、脱輪事故を起こした鳥取砂丘こどもの国レールトレインについて、今後、同様の事故の発生を防止することを目的とした改良工事を行う。
(事故概要)
7月27日(日)午後2時30分頃、レールトレインが乗客を乗せた状態で脱輪。乗っていた者(乗客2名 運転手1名 計3名)にケガはなかった。
(1)脱輪の状況
先頭2列(機関車部分、操縦車部分)が脱輪(客車は脱輪せず)
(2)脱輪の原因
線路の分岐点において、本来直進しなければならない箇所の切り替え部分(分岐器)が、左折方向に向いていた(当日の朝の点検時にはスムーズに作動していた)。その原因としては、分岐器に塗られたオイルが砂やゴミ等で固まり、分岐器が直進方向に戻る作用を阻害したものと考えられる。
2 工事概要
事故の原因となったポイント(線路内に2箇所)が、正常に稼働しているかを確認するための機能を新たに加える。
○新たな機能
・ポイントの位置が正常かどうかセンサーで感知し、運転手に信号機で知らせる。
・位置が正常でない場合はトレインへの給電を停止し、トレインの発進を妨げる。
※事故防止の工法については上記の他、「モニターカメラでポイントの監視を行う」、「信号機の設置のみ行い給電停止は行わない」という2つの工法も考えられたが、目視による確認は運転手が見落とす可能性があることから、信号機と給電停止のダブルチェックで確実に事故を防止することができる、当該工法を採用することとする。
(参考)工事費
■モニターカメラ 1,679,832円
■信号機のみ 1,442,232円
○工期
発注から1ヶ月程度を予定
3 要求額
【要求額】2,571千円 (財源)県費:2,571千円
【積算内訳】
2,570,832円
4 事故発生時からの経過
7月27日 事故発生
7月29日 脱輪復旧工事完了(こどもの国予算で執行)
8月 2日 運行再開(※)
8月21日 常任委員会報告(事故防止のための改良策についても検討中である旨資料に記載)
10月1日 設置業者より事故報告書の提出
※現在こどもの国では、スタッフがトレインの最後尾に搭乗し、トレインがポイントを通過後、ポイントが正常の位置に戻ったか目視で確認することで安全を確認し運行している。(専属のアルバイトスタッフを1名雇用)
5 指定管理者との責任分担について
この度の工事は「修繕」ではなく「改良」に該当し、鳥取県立鳥取砂丘こどもの国の管理運営に関する協定書(平成26年3月17日締結)別記3「甲(県)と乙(指定管理者)との責任分担事項」に基づき、金額にかかわらず県が負担する。
※今回の整理については業務効率推進課確認済
※脱輪復旧工事については250万以下の修繕に該当し、こどもの国が負担。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
指定管理制度を導入し、施設運営の効率化を図った。また、定期的に老朽設備や遊具の修繕・更新を行い、利用者に安心して利用いただける環境整備を行った。
<近年の入園者数の推移>
平成23年度 131,581人
平成24年度 133,885人
平成25年度 138,374人
これまでの取組に対する評価
年間イベント回数を増やすなど、指定管理者において工夫して事業に取り組んでおり、年間入園者数は昨年度比で約4,500人増加。
今後も新たな魅力向上に取り組み、更なる入園者の増加につなげていきたい。