これまでの取組と成果
これまでの取組状況
■平成12年に発生した鳥取県西部地震を受け、平成13年度から被災宅地危険度判定士の登録要件である県被災宅地危険度判定士養成研修を実施、3箇年で各年100名の登録者を増やすことを目標に掲げ、平成15年に目標(登録者数300名)を達成した。
■その後も登録者を確保し、平成25年9月6日現在で572名の登録者を確保している。
<平成25年9月6日現在の登録者572名の内訳>
県職員253名、市町村職員193名、民間技術者126名(うち県職員退職者20名)
(詳細)市町村職員別内訳
鳥取市75名、米子市62名、倉吉市16名、境港市5名、岩美町3名、智頭町1名、三朝町2名、北栄町1名、日吉津村1名、大山町5名、南部町7名、伯耆町1名、日南町1名、日野町2名、江府町11名 合計193名
■本県は、鳥取県西部地震により、被災宅地危険度判定を実施した数少ない都道府県の一つであるものの、業務簡素化などから、被災宅地危険度判定士の登録要件である研修の実施が5年に1度の開催とされ、被災宅地危険度判定連絡協議会総会も電子化されるなど、制度の形骸化を懸念する状態となっていた。そのため、平成24年度に「年2回一堂に会しての被災宅地危険度判定連絡協議会総会を開催」や「被災宅地危険度判定士の登録有効期限の延長時の養成講習会受講の義務付け」を実施した。
■平成25年3月14日には、本県で初めて判定調整員の養成講習会を実施し、41名の判定調整員を認定した。また、同日に宅地判定の実地訓練を実施し、宅地判定士の能力向上を図った。
これまでの取組に対する評価
■鳥取県西部地震以後、ある程度の被災宅地危険度判定士を確保しているが、各被災現場で活躍するであろう、地理を知り尽くした市町村職員の登録者にばらつきがあり、職員の登録者がいない町村も見受けられることから、最低限の登録者を確保しているとは言えない。
■さらに、平成23年3月11日の東日本大震災において、被災地では被災宅地危険度判定士の活動が評価されるなど制度の重要性・必要性が高まっている。
■これに伴い、平成24年度には、年2回の「被災宅地危険度判定連絡協議会総会」及び「被災宅地危険度判定士養成講習会」を開催し、制度の重要性・必要性を県内関係者の共通認識とした。
■これらのことから、平成25年3月14日に、県内で初めて「被災宅地危険度判定業務調整員の養成」・「被災宅地危険度判定実地訓練」を実施し、宅地判定士の強化を行った。
■今後は、県内の被災宅地危険度判定制度の実施体制のさらなる強化を目指し、訓練の方法を研鑽するなどさらなる強化プログラムの実施が必要である。