○コンクリート構造物の長寿命化対策として、コンクリートのひび割れ抑制が重要。
○コンクリートひび割れの抑制対策について、発注者として関わっていく。
○このため、コンクリート構造物に係る各段階(設計→積算→生コン製造→施工→維持管理)での役割分担を明確化し、鳥取県の地域性等を考慮したマニュアルを作成することで、受発注者が協働してひび割れ対策に取り組む。
○コンクリート構造物のひび割れの発生により、品質や耐久性の確保が困難となる
○インフラの長寿命化による維持管理コストの縮減が必要
○「コンクリート構造物のひび割れ抑制対策指針」(H2年度)から20年以上経過しているため新たな知見を加えた見直しが必要
○H20年度から(公財)鳥取県建設技術センターで実施してきた「ひび割れ調査」によるデータの蓄積(データ数約170)
コンクリートのひび割れが発生した場合、次の問題点へつながる。
(1)工事工程遅延・工事コスト増大
○工事中にひび割れが発生すると、調査・補修のために工事工程の遅延や工事コストの増大
(2)耐久性の低下・維持管理コスト増大
(3)構造物の信頼性低下
○トンネルや高架橋からのコンクリート片落下事故に代表されるように、ひび割れに起因した構造物不具合や性能低下による信頼性低下
⇒これまで、コンクリートのひび割れ対策は受注者の責任としてきたが、今後は受発注者が協働してその抑制に取り組むことが喫緊の課題
(1)検討委員会の開催
「ひび割れ対策マニュアル」の内容について検討するため、関係者による検討委員会を開催する。(3回)
(検討委員会)
鳥取大学院工学研究科名誉教授、同教授、鳥取県コンクリート診断士会、(社)鳥取県測量設計業協会、鳥取県生コンクリート工業組合、(社)鳥取県土木施工管理技士会、鳥取県技術士会、(公財)鳥取県建設技術センター、鳥取県県土整備部
(2)ひび割れ抑制マニュアルの作成
H25に実施した施工状況調査や試験施工により、ひび割れ抑制マニュアルを作成する
(3)ひび割れの事例集の更新
H24に作成した事例集を適宜更新し、最新の情報を追加していく。
※コンクリートに関する試験、ひび割れ診断を実施しており、そのノウハウのある(公財)鳥取県建設技術センターに委託する。