1 事業概要
現行の交通事故情報管理システムの更新、交通切符管理システムの新規整備にあたり、個別に整備するのではなく両システムの機能を持ったシステムを導入する。
2 所要経費
(1)保守込みリース期間 H27.1.1〜H31.12.31
区分 | 年額(税込) |
H26年度分 | 3,655千円 |
債務負担行為額(H27年度以降) | 69,459千円 |
総額 | 73,114千円 |
※標準事務費枠外
(2)その他
ア C/S方式からWeb方式に変更
イ 専用端末を廃止し、概ね職員1人1台配付されているトリピー端末を使用
3 交通事故・事件の管理機能
(1)概要
警察庁作成の全国統一様式である交通事故統計原票をシステムに入力することにより、
ア 交通事故統計データを警察庁へ送信
イ 行政処分執行上必要な書類(送致書)等を作成
ウ 事故日報、統計・分析資料を作成及び資料提供
エ 分析を基にした交通事故防止施策への反映を検証
オ 交通事故・事件捜査の管理
などを行っている。
なお、交通事故統計原票は交通情勢の変化に対応するため5年毎に改正し、その都度システム改修している。
(2)更新理由等
ア 現行システムは、平成11年に開発したC/S方式(クライアント・サーバ方式)ものを交通事故統計原票改正の都度改修しており3世代程度古い
イ 平成26年12月末の再リース期間満了に加え機器が老朽化している(平成21年1月からリース開始しており6年間の使用)
ウ 専用端末のOSがWindowsXPでありメーカーサポートが平成26年4月に終了すること
エ 現行システムのC/S方式は当該メーカーのユーザーの3割弱のため、主流のWeb方式に比べてシステム改修経費が割高
オ 前回の交通事故統計原票改正(平成24年1月)で緯度・経度情報の入力も行っているため、地点登録機能を追加し、入力事務の簡素化を図る
4 交通切符の管理機能
(1)現状
ア 切符の配布所属と交通反則金の収納状況は電算システムで管理(平成2年4月、平成8年12月にそれぞれ運用開始)
イ 切符の個人別の配付と使用状況は紙台帳で管理
(切符の種類毎に切符受払簿、個人別受払簿がある)
(2)警察庁の指示による点検ほか
警察署又は職員が保管する交通切符等は、所属から個人へ配付又は当該職員が使用するまでの間は、その所在が長期間確認できない場合があるため、警察署等で保管する交通切符等については、現物とシステム出力した使用状況の帳票(又は管理簿)を1か月に1度突合点検を実施し、矛盾した場合には確実に交通切符等の所在・原因を究明することなどの指示が平成25年4月に発出された。これに対応するため、点検間隔をこれまでの半年に1度から月に1度に変更している。
(3)現状の問題点
ア 警察本部から切符の処理状況を直接確認できないため所属へ電話確認している
イ 紙台帳への記録時に間違える可能性がある
ウ 突合を定期的に行わないと紛失事案や未送致事案等の不適切事案の発見が遅れ、県民が不利益を被るおそれがある
エ 大規模警察署ほど突合に時間を要しており、交通指導取締等の県民の安全・安心を守る活動時間が少なくなる
オ 電算システムは平日の執務時間内しか運用していないため休日・夜間での反則者からの問い合わせに時間を要している
(4)新システムの構築による効果等
ア 切符の納品、切符処理、送致など事件終了までを管理
イ 指定職員に入力権限を付与し虚偽入力等を防止
ウ 月1度に拘ることなく警察本部や警察署の交通課長等が随時に使用状況を確認でき、紛失事案や未送致事案の早期発見と紛失事案のリスクを下げられる
エ リスクが少なくなることで交通切符等の所在・原因究明作業に従事する時間が少なくなる
オ 新システムは24時間稼働のため休日・夜間での問い合わせにもシステムで照会するなどして短時間で対応できる
カ 年間5,354時間削減(約2.85人役分)でき、その分、交通指導取締や事故捜査等に従事できる