これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【各種術科訓練】
警察官には、凶悪犯罪などに的確に対処できる強い職務執行力を確保するため、基礎体力に加えて、逮捕制圧技術、実戦的射撃技術等が必要とされる。警察学校や警察署等では、柔道、剣道、逮捕術、拳銃等の術科訓練を計画的に実施しているほか、各種術科大会を開催している。
また、平成20年度から柔道及び剣道の指導者に師範の職名を与え、各所属の術科指導を行っている。
【財務捜査力強化のための簿記検定取得等の教養を行う研修機関への派遣】
昭和48年度から財務捜査の適格性を有する警察官を簿記検定取得等の教養を行う研修機関に入校させ、簿記・会計実務等の知識・技能を習得させている。研修を終了した捜査員を、実際の事件捜査に投入し、財務解析捜査に従事させ、事件解決に大きく貢献している。
【外国語通訳育成のための海外語学研修】
外国人による犯罪に的確に対応するため、部外通訳人の確保に努める一方、捜査段階での被疑者取調べを円滑に行うことができる部内通訳人の養成を図っている。海外語学研修は、警察大学校(警察庁の機関)で一定レベルの学力を身に付けた警察職員を海外に派遣し、現地でマンツーマンによる研修を受講させることにより、通訳に必要な語学能力の向上を図るものである。
【大型免許取得】
機動隊員等は部隊で活動し、出動の際は配備されている大型車両を運転する。平成19年6月から、運転免許制度に中型車が導入されたことに伴い、免許取得手続き等が変更された。職務に必要な大型免許を取得させるため、自動車学校に教習委託している。
【警察OBマイスター教養】
警察官の大量退職・大量採用期における現場執行力の低下を防ぐため、平成19年度から現職時に一芸に秀でた技能や専門的知識を有した退職警察職員の講義等を通じ、専門的な知識及び技能等を若手警察官に伝承する警察OBマイスター教養を推進している。
これまでの取組に対する評価
【各種術科訓練】
全国的にナイフ等凶器を使用する凶悪犯罪が発生している中で、警察官が凶悪犯罪に的確に対処できる精強な執行力を確保するため、今後も実際の現場で発生する可能性の高い事案を想定した実戦的な訓練の充実、強化を図る必要がある。
【財務捜査力強化のための簿記検定取得等の教養を行う研修機関への派遣】
近年、大規模な詐欺事件や業務上横領事件など、財務捜査を必要とする知能犯事件が増加傾向にあることから、今後も簿記・会計実務等の専門的知識・技能を有する捜査員を養成し、財務捜査力の強化を継続する必要がある。
【外国語通訳育成のための海外語学研修】
犯罪組織が世界的規模で活動するなど、犯罪のグローバル化が進展している中にあって、様々な国籍の外国人犯罪に対応するため、今後も部内通訳人を増やしていくことが必要である。
【大型免許取得】
大型免許を取得した職員が異動により機動隊等を離れており、また、新たに隊員となる職員は若年で、大型免許保有者が入隊することはほとんどないため、部隊活動を維持するためには、教習委託による大型免許取得を継続して行っていく必要がある。
【警察OBマイスター教養】
若手警察官の早期育成と、全警察官に対する実務能力の向上には、経験豊富な退職警察職員の優れた技能や知識等の伝承教養が有効かつ必要不可欠であり、今後も継続して推進する。