1 事業概要
農山村ボランティアによる農作業や農業用水路掃除などの協働作業の活動支援を行うため、「ボランティア事務局」の運営を、民間団体に委託し、農山村地域の活性化と農山村資源の維持・保全を図る。
2 背景・目的
中山間地域では、農家人口の減少と高齢化から、農業生産基盤の維持管理が困難となってきている集落が増加している。そのため、今後の維持管理等に対応するには、ボランティアなどの外部の力を活用した保全活動が必要な状況であることから、県や市町村を越えた広域的なボランティアの人材派遣が可能となるよう、県が「鳥取県中山間ふるさと農山村活性化基金」の運用益を活用し、ボランティア派遣事務を行う事務局業務を委託する。
3 債務負担行為の理由
春からの農作業活動の開始時期に地域に必要なボランティアを確保し支援活動を実施するために、今年度中に事業者を選定し、事務局業務の契約等を行う必要があるため。
4 事業内容
(1)ボランティア事務局の主な委託内容
・派遣可能なボランティアの確保と新たな受入地区対応
・受入地区とボランティアとの調整
・ボランティア情報の収集とボランティア募集の情報発信
・「とっとり農山村ファンクラブ」事務局の運営
・ボランティア受入地区における実態調査
・技術講習会開催(派遣者)、受入講習会開催(受入集落)
・ボランティアバスの運行
(2)契約期間
○東部地区 平成27年3月〜平成28年3月(12ヶ月)
○中部地区 平成27年3月〜平成28年3月(12ヶ月)
○西部地区 平成27年3月〜平成28年3月(12ヶ月)
5 要求額
(1)要求額 11,727千円(H26:12,477千円)
【内訳】
○東部地区 4,220千円
○中部地区 3,594千円
○西部地区 3,913千円
(2)財源
「鳥取県中山間ふるさと農山村活性化基金」の運用益等を充当する。
○基金残高(平成26年度見込) 1,208,773千円
○平成27年度運用益(見込み) 17,742千円
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
過疎化・高齢化集落において、重労働である用水路の土砂・石礫除去作業を補完。それにより、ボランティア派遣・受入による営農活力、農地等の保全意識が向上した。
・東・中部地区 23地区→23地区(うち新規13地区)
・西部地区 7地区→8地区(うち新規3地区)
・延べ参加者数 532人→737人
農山村ボランティア参加者の中で、受入れ地域への定住者も生まれた。
これまでの取組に対する評価
平成24年度から事務局を東・中部地区と西部地区の2地区に増やしたことにより、県内全域の新規受入集落の増加に繋がった。また、ボランティアとの協働活動により、集落住民の農地の保全意識等の向上や集落内の活性化に繋がった。