1 事業背景(湖山池の水質の現状)
湖山池の水質の現状(H25年度)は、COD、全窒素、全リンのいずれも近年における最高値を記録した。これは、湖底に蓄積しているヒシ残渣等のヘドロ化、そこからの栄養塩(窒素・リン)溶出、赤潮の発生、大規模貧酸素化の発生などが要因として挙げられる。
2 事業内容
○湖山池の水質浄化(春先から秋にかけての貧酸素化対策)のために、流動促進装置を試験的に池の最深部に導入する。
○導入後は、適切な水質モニタリングによって水質浄化効果等の検証を行い、費用対効果を勘案しながら今後の装置の本格導入を見極める。
※貧酸素化対策の狙い=近年、湖山池のCOD、窒素、リンの上昇傾向が顕著であるが、これには貧酸素化が大きく関与すると推定される。貧酸素化が湖内(特に底層部)で進行すると、ヘドロからの窒素・リンの水中への溶出を助長し、植物プランクトンの異常繁茂などCOD悪化へもつながる。また、酸欠による魚貝類の斃死等も発生し、湖内生物の生息環境も悪化するので、それらを未然防止するために実施するもの。
3 債務負担行為を要求する理由
○流動促進装置は、最深部で貧酸素化が発生し始める5月初旬には設置・稼働する必要がある。
○装置設置には、河川法の申請、電力会社との契約などの各種諸手続が必要となり、およそ3ヶ月程度の期間を要するため、4月の事業着手では、5月設置は困難である。
○債務負担行為の設定を行い、平成26年度内の契約締結、各種諸手続きの申請等を進める。
3 事業詳細
【装置概要】
・流動促進装置を池の最深部に設置(=流動が停滞、貧酸素化が顕著な水域)
・貧酸素化を抑制するため、水中装置から発生するジェット噴流で停滞している水塊を攪拌・混合し、溶存酸素を含む水を湖底まで届ける。
【スケジュール】
1月〜2月 | 委託契約の締結 |
2月〜3月 | 諸手続の申請等
(河川法申請、電力会社との契約ほか) |
4月 | 現地での機器設置の工事開始、テスト運転 |
5月〜10月 | 本格稼働、水質モニタリングの実施 |
11月 | 効果検証まとめ、機器撤去 |
4 費用内訳
○債務負担行為の対象
委託料:14,904千円
機器導入費・・・設置・稼働・撤去/メンテナンス費、電気代等の諸経費を含む
○債務負担行為の対象外/関連する事業費(H27当初予算)
委託料・使用料など:1,000千円
効果検証のための水質モニタリング費