現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成26年度予算 の 福祉保健部の重度障がい児者地域生活促進・安心事業
平成26年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:民生費 項:児童福祉費 目:児童福祉総務費
事業名:

重度障がい児者地域生活促進・安心事業

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福祉保健部 子ども発達支援課   

電話番号:0857-26-7151  E-mail:kodomoshien@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
26年度当初予算額 10,826千円 2,322千円 13,148千円 0.3人 0.0人 0.0人
26年度当初予算要求額 10,826千円 2,322千円 13,148千円 0.3人 0.0人 0.0人
25年度当初予算額 0千円 0千円 0千円 0.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:10,826千円  (前年度予算額 0千円)  財源:単県 

政策戦略査定:計上   計上額:10,826千円

事業内容

1 事業概要

医療ケアが必要な重度障がい児者の地域移行(施設や病院から地域へ)を推進するため、重度障がい者が利用するケアホームを活用した体験事業を実施する団体を支援する。

     また、重度障がい児者及びその家族等が身近に相談できる体制(相談員の配置)の整備を行う。

2 現状・課題

【保護者の声】

○在宅での継続した生活を希望しているが、自身の高齢化や子どもの障がいの重度化等により、在宅での生活が困難になってきた。
○特に、医療的ケアが必要な重度の子どもの場合は、年々、精神的・身体的負担が厳しくなってきている。
○高等部卒業後の居場所や、親亡き後の生活(住まいの場)が心配。
○現状のままでは、希望しても重度の障がいがあると地域で生活できない
○施設に入所するのではなく、生まれ育った地域で生活させたい。
○鳥取県にも重心専門の相談員が絶対必要。
○重心専門の相談員については、以前から必要だと思っていた。


【福祉サービスの不足等】

○入院・施設入所から、自宅に帰る場合やケアホームを利用する場合、知識や経験の少ない家族や事業所職員等だけで支援することに不安が強く、少しずつ経験を重ね慣れてから在宅やケアホームに移行したいが、そういう体験をする機会や場所がない。
○医療的ケアが必要な重度障がい児者の入所できる場所(施設)が限られていたり、重度の障がい児者に対応できる看護師や介助員などの支援者が少ない。
○重度障がい児者、特に医療ケアが必要な障がい者への支援に関する知識経験を持っている人材が不足している。
○家族の抱える不安等に身近になって寄り添える相談体制が整っていない。

 地域における支援体制(資源)が整っていない現状では、当事者が希望しても地域移行することが難しく、また、重度障がい児者及びその家族の精神的、身体的負担は無くせない。

(課題への対応)
 → 地域移行に向けての経験の場を設ける。
 → 保護者等が身近に相談できる体制を整える。

3 事業内容

(1)重度障がい児者地域移行推進モデル事業

ア 目的

 医療的ケアが必要な重度障がい児者の地域移行を推進するため、
 ・当該モデル事業を実施し検証することで、医療的ケアが必要な重度障がい児者であっても、将来、地域で生活することができることを示し、併せて、保護者に対して将来の子どもの居場所や親亡き後の不安を解消し、今後の在宅での生活を継続するとともに、施設からの地域移行を促す。
 ・医療的ケアが必要な重度障がい児者の支援ができる人材の確保と育成を行う。(重度障がい児者に対応できる看護師、生活支援員を育てる)
  ことを目的とする。

イ 概要

 入院又は入所中の医療的ケアが必要な重度障がい児者を対象に、ケアホーム等での生活を体験させ、その中で支援方法や課題を整理し、その後の地域移行につなげるための支援を行う団体に対して、支援に必要な経費(看護師等の人件費、介護用ベッド等の備品代等)を助成する。

ウ 実施主体等

実施主体
補助対象者ケアホームを活用して医療的ケアが必要な重度障がい児者の地域移行を推進する団体(法人)

 ※利用者は2名程度を想定
補助対象経費ア 支援者の人件費
  該当者1名に対して、看護師2名、生活支援員1名の計3名の人件費
イ 備品購入費
  支援に必要な医療用備品 等
ウ 事務費
体験期間ア 日帰り体験
 ・月5回×12月(60回)
 ・施設 → ケアホーム(日中) → 施設
イ 宿泊体験(1泊2日)
 ・月7回×12月(84回)
 ・施設 → ケアホーム(夕方から翌日朝まで) → 施設
負担割合県10/10
所要額
10,466千円
エ 積算根拠

人件費
(9,166千円)
ア 日帰りの場合(実働6時間)

[勤務時間]
 ・10時〜16時
 [1回当たりの経費]
 ・看護師:2,000円/h×6h×2人=24,000円
 ・支援員:1,313円/h×6h×1人= 7,878円
[必要経費]
 (24,000円+7,878円)×60回=1,912,680円

イ 宿泊の場合(実働15時間)

[勤務時間]
 ・午後4時〜翌朝10時(休憩3時間)
 [1回当たりの経費]
 ・看護師:32,500円×2人= 65,000円
 ・支援員:21,340円×1人=21,340円
[必要経費]
 (65,000円+21,340円)×84回=7,252,560円 

計(ア+イ):9,165,240円
備品等購入費
(1,200千円)
介護用電動ベッド、簡易浴槽、発電機、吸引機等医療的ケアが必要な重度障がい児者を受け入れるために必要な備品等
計1,200千円
事務費
(100千円)
消耗品費、役務費、旅費等
計100千円
所要額計
9,166+1,200+100=10,466千円

オ 県単独で事業を実施する理由

 ・医療的ケアが必要な重度障がい児者は、対象人数が少なく、市町村単位で事業を実施することは非効率であり、県が広域的に全県下で実施した方が効率的である。
 ・当該事業は、医療的ケアが必要な重度障がい児者の地域移行に向けて、先駆的かつモデル的に実施する事業のため、県が単独で実施する。

(2)重症心身障がい児者相談員設置事業(重心版ペアレントメンター相談事業)

ア 目的

 重度障がい児・者の生活や成長を支援するとともに、保護者が抱える負担の軽減を図り、住み慣れた地域で安心して暮らすことができる環境を整備するため、様々なケースを個々にきめ細かく聞き取り、医療や福祉サービスに適確につなげていくことを目的とする

イ 概

 重症心身障がい児・者とそ保護者の悩みや思いに寄り添い、その相談に応じ、適切な情報提供や豊富な経験に基づく助言等を行う、重症心身障がい児・者相談員を新たに配置する。

ウ 実施主体等

実施主体
相談員の数3名程度(各圏域1名ずつを想定)
相談員の選任重心児者を守る会等の関係団体に推薦を依頼し、推薦に基づき県で決定。
相談員の業務ア 家庭における養育、生活等に関する相談に応じ必要な指導、助言を行う。
イ 重症心身障がい児・者の専門的な相談指導に関し、関係機関との連絡調整を行う。 
委託期間2年間(更新可)
その他地域生活に関する相談を主とし、現に地域生活をしている保護者の中から相談員を選出する。
負担割合県10/10
所要額
360千円
    ※ペアレントメンターとは
    ・同じ障がいのある子どもを育てる保護者で、先輩保護者として、悩みを共感し、実際の子育て経験を通して子どもへの関わり方などを助言したりする支援者
エ 積算根拠

  ・10,000円/月×12月×3人=360,000円(旅費含む)

オ 県単独で事業を実施する理由

・重症心身障がい児者は、対象人数が少なく、市町村単位で事業を実施することは非効率であり、県が広域的に全県下で実施した方が効率的である。
・相談員は市町村単位ではなく、少なくとも圏域単位で広域的に配置するため、県が単独で設置する。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

○重心児者関係の医療機関等を集め、各機関の現状、機能、問題点
 を共通認識させ、解決に向けた提言を行うための会議を開催。
○医療ケアが必要な重心児者の受入を促進するため、放課後等デイ
 サービス事業所等への看護師配置経費や医療ケア等に必要な備品
 購入等に係る経費を助成。
○重心児者への理解、基本的な支援方法等を事業所に学んでもらう機
 会として重心児者受入研修の実施。
○重心児者が在宅で安心して暮らせるよう、在宅生活を支援する施策
 を創設し支援。
 ・医療ケアが必要な重心児者が家庭外で安心して活動できるよう当該
 活動場所に看護師を派遣するための経費を助成。
 ・重心児者が入院する際に保護者等が付添いの代替を依頼する場合
 の経費の助成。
 ・家庭内での寝返り等の介助負担、褥瘡(床ずれ)リスクを軽減するた
 めの体位変換機能付きエアーマットレスのレンタル経費を助成 等

これまでの取組に対する評価

在宅における重心児者が増加し、事業所の関心が高まる中、事業所向けの研修等の参加者も増える傾向にあり、研修内容については概ね評価をいただいている。その一方で、各事業所における利用者への関わりは、利用者個々によって異なり、実際の支援の場面で専門的な知識を持った理学療法士等からの助言を求める意見も出ているが、特に18歳以上の障がい者に係る助言等を行う体制が整っていない。
・保護者等からの要望を踏まえて補助制度を創設し、運用しているが、対象者が少なくニーズが限られており、なかなか補助事業の利用が進まない状況がある。そのため、既存事業を柔軟に見直すとともに、重心児者及びその保護者等の声に、より一層応え、充実した地域での生活ができるようにするための施策を整備し、支援していく必要がある。

工程表との関連

関連する政策内容

重症心身障がい児(者)が、成人後も地域で自立した生活を営めるための継続した支援体制の整備

関連する政策目標

重症心身障がい児(者)の日中支援を行える施設、事業所等の拡大及び身近な地域でのサービス提供体制の実現 ・医療的ケアの必要な重症心身障がい児(者)の受入可能な事業所の拡充


財政課処理欄


 支え愛基金を充当します。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 0 0 0 0 0 0 0 0 0
要求額 10,826 0 0 0 0 0 0 0 10,826

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 10,826 0 0 0 0 0 0 10,826 0
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0