T.事業内容
重症心身障がい児者等がより地域で生活しやすくするため、日中活動の場における支援の充実、住まいの場(ショートステイ含む)の充実を図る。
1 重症心身障がい児者等日中支援事業【新規】
生活介護事業所、放課後等デイ事業所において、重症心身障がい児者等の日中支援を行う社会福祉法人等に対し、1:1相当の配置に係る人件費から事業者が得る相当の自立支援給付費を引いた差額の助成を行う。
実施主体 | 市町村 |
補助対象 | 重症心身障がい児者等の日中支援を行う社会福祉法人等 |
負担割合 | 県1/2、市町村1/2 |
補助基準単価 | 生活介護利用 一人当たり2,900円/日放課後等デイ利用一人当たり1,900円/日 |
2 重症心身障がい児者等短期入所利用支援事業【新規】
短期入所事業所において、重症心身障がい児者の短期入所による支援を行う社会福祉法人等に対し、1:1相当の配置に係る人件費から事業者が得る相当の自立支援給付費を引いた差額の助成を行う。
実施主体 | 市町村 |
補助対象 | 重症心身障がい児者等の短期入所による支援を行う社会福祉法人等 |
負担割合 | 県1/2,市町村1/2 |
補助基準単価 | 一人当たり 6,700円/日 |
3 重症心身障がい児者等ケアホーム夜間生活支援員配置事業【組替え・拡充】
共同生活援助事業所において、重症心身障がい児者等の支援に必要となる生活支援員を独自に配置し支援を行う社会福祉法人等に対し、1:1相当の配置に係る人件費から事業者が得る相当の自立支援給付費を引いた差額の助成を行う。
※障がい者グループホーム夜間世話人等配置事業からの組替え
現行:1施設支援員1名上限⇒拡充:1施設支援員2名上限
実施主体 | 市町村 |
補助対象 | 重症心身障がい児者等の支援に必要となる生活支援員を独自に配置し支援を行う社会福祉法人等 |
負担割合 | 県1/2,市町村1/2 |
補助基準単価 | 一人当たり 9,715円/日 |
4 重症心身障がい児者等利用施設基盤整備事業【新規】
生活介護事業所、共同生活介護事業所(ケアホーム)、短期入所事業所、放課後等デイ事業所において、重症心身障がい児者等を受け入れるために必要な施設の整備を行う社会福祉法人等に対して整備に必要な経費の助成を行う。
実施主体 | 社会福祉法人等 |
補助対象 | 生活介護事業所、共同生活介護事業所(ケアホーム)、短期入所事業所、放課後等デイ事業所において、重症心身障がい児者等を受け入れる社会福祉法人等 |
補助の考え方 | 総事業費から社会福祉施設等施設整備事業の国庫補助対象分を除いた額の1/2 |
U.積算根拠
1 重症心身障がい児者等日中支援事業
予算要求額 25,193千円
[内訳]
ア.生活介護を利用する場合(19,203千円)
2,900円(補助基準単価)×17.8日(利用日数/月)×12か月×62人×1/2=19,202,640 円
イ.放課後等デイを利用する場合(5,990千円)
1,900円(補助基準単価)×14.2日(利用日数/月)×12か月×37人×1/2=5,989,560円
ア+イ=19,203千円+5,990千円=25,193千円
2 重症心身障がい児者等短期入所利用支援事業
予算要求額 4,921千円
[内訳]
6,700円(補助基準単価)×3.6日(利用日数/月)×12か月×34人×1/2=4,920,480円
3 重症心身障がい児者等ケアホーム夜間生活支援員配置事業
予算要求額 7,092千円
[内訳]
9,715円(補助基準単価)×365日(利用数/年)×2人×2事業所×1/2=7,091,950円
4 重症心身障がい児者等利用施設基盤整備事業
予算要求額 7,996千円
[内訳]
42,660千円(総事業費)−26,667千円(国庫補助:国2/4県1/4事業者1/4)=15,993千円
15,993千円×1/2=7,996千円
※整備予定箇所
中部のショートステイ・生活介護事業所の増築
(まずは、重心児者利用のためのショートステイ・生活介護事業所を整備し、ケアホームのニーズや受入環境が整った段階でケアホームの整備を図る。)
V.背景・事業効果
(1)背景
医療の発達等により重症心身障がい児・者は増加傾向にあり、県内の重心児者314人中在宅生活を送る者は185人に上る。在宅の重心児者は主に家族がケアをしているが、精神的・肉体的な負担が大きく、また、家族の高齢化等により介護力が低下してきている。このような中で、重心児者の在宅生活を支えるためにはデイ、ショート、ケアホームが重要だが、重心児者はケアに人手が取られるため、受け入れ先が十分ではない。
このため、医療的なケアがそれほど必要がない重心児者の受け皿を拡大するため、報酬及び施設整備費の上乗せ支援を行う。
(2)事業効果
本事業の実施により、既に重心児者を受け入れている事業所の拡大、受け入れ枠の拡充が見込まれる。また、新規事業所の開設が期待される。
これらにより、重心児者が在宅生活を送るための基盤整備が見込まれ、重心児者の地域生活、家族の負担軽減が図られる。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
重症心身障がい児者施策として、「重症心身障がい児者等受入事業所(ケアホーム)夜間世話人等配置事業」「介護職員等による吸引等の実施のための研修事業」などを実施。
これまでの取組に対する評価
重症心身障がい児者が地域で生活していくためには、「日中活動の場」や「住まいの場」の受け皿づくりが必要であり、今以上に、支援する環境づくりを進めていく必要がある。