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平成26年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:農作物対策費
事業名:

鳥獣被害総合対策事業

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農林水産部 生産振興課 鳥獣被害対策担当  

電話番号:0858-72-3821  E-mail:seisanshinkou@pref.tottori.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
26年度当初予算要求額 113,461千円 47,982千円 161,443千円 6.2人 1.0人 0.0人
25年度当初予算額 152,330千円 30,187千円 182,517千円 3.8人 1.0人 0.0人

事業費

要求額:113,461千円  (前年度予算額 152,330千円)  財源:単県、国 

事業内容

1 事業の背景・目的

(1)背景

    ○野生鳥獣による農作物等への被害額は、平成20年度から増加傾向にあったが、平成23年度以降は減少し、平成24年度は72百万円とほぼ前年並みに推移した。

    ○イノシシ被害は県下全域で発生し、侵入防止柵を設置したほ場では少なかったものの、全体的には被害が拡大し、被害額が44百万円と前年より増加した。有害捕獲数も多く、前年より約3割増加した。

    ○シカ被害は八頭地区における林業被害が多く、前年より増加した。有害捕獲数も東部・中部地区で前年より多く、生息が拡大しているとみられ全県的な取組が必要となっている。

    ○平成25年度から被害の最も深刻な八頭地区に「鳥獣対策センター」を設置し、現場と密着した被害対策を実施している。

    (2)目的

    ○野生鳥獣による被害を減少させるため、侵入防止柵の設置や有害鳥獣捕獲等を支援するとともに、効果的な被害対策を普及する。

    平成26年度は、これまでの対策を踏まえ、「鳥取県野生鳥獣被害対策基本指針」を策定し、今後の対策の方向性を明確にする。

2 要求の内容

(1)鳥獣被害総合対策事業費補助金(単県):75,328千円

【事業主体】 市町村・農協・協議会(複数の市町村で構成する協議会も含む)等  

【補助事業者】 市町村

【事業内容】
対策区分
主な事業内容
補助率
1.侵入を防ぐ対策○侵入防止柵、緊急対応用資材、追い払い用具市町村主体:
  県 1/3

農協、単独市町村で構成する協議会等主体:
  県 1/3
  市町村 1/3

複数市町村で構成する協議会主体:
  県 1/3
2.個体数を減らす対策○捕獲班員の活動費(有害捕獲)
○捕獲班員の育成・確保
○捕獲奨励金〈イノシシ、シカ、ヌートリア、アライグマ〉市町村主体:
  県 1/2
3.周辺環境を改善する対策○鳥獣被害防止総合対策交付金(国庫)を活用して行う緩衝帯の設置等単独市町村で構成する協議会主体:
  県 1/4
  市町村 1/4

複数市町村で構成する協議会主体:
  県 1/4
【見直しのポイント】

対策区分の1及び2の事業主体に、地域協議会(市町村、農協、猟友会等で構成)を追加。

○複数の市町村で構成する協議会の場合、補助事業者として市町村を介さず、県の直接補助事業とし、補助率は上表のとおりとする。


(2)総合的鳥獣被害対策の推進支援(県):1,304千円
対策区分
事業内容
1.対策の普及・支援体制の強化

 512千円

 

○鳥獣被害対策に関する実態調査

○公開セミナー、研修会等の開催

○普及員、市町村職員等を対象とした技術向上研修

2.捕獲従事者の養成・確保

  220千円

○外来生物防除に係る技術講習会の実施

○鳥獣害防止支援ハンターの登録システムの導入の検討

○鳥獣被害防止実施隊の設置支援

3.ジビエの活用促進

 177千円

 

○衛生的な解体処理技術の普及

○狩猟者に対するジビエ利用の促進

「とっとりジビエ利用促進総合対策事業」関連事業

4.中山間地の支援

  92千円

 

○「イノシッシ団」・「イノシッ士」による労力・技術の支援
5.広域連携の促進

  303千円

○県内における連携強化(県連絡会議・部会の開催等)

○隣接県との鳥獣被害対策の連携

中国地域鳥獣対策ネットワークの現地検討会の開催


(3)鳥獣被害防止総合対策交付金(国庫):32,462千円

 【事業主体】
  推進事業(ソフト):地域協議会(市町村、農協、猟友会等で構成)
  整備事業(ハード):地域協議会又は市町村等   
 【交付率】

  推進事業(ソフト):国1/2、事業主体1/2

  ※但し、緩衝帯の設置等については、県1/4嵩上げ。

  整備事業(ハード):国1/2、事業主体1/2

 【事業内容】
事業区分
主な事業内容
1.推進事業
  (ソフト)
○捕獲用具
○緩衝帯の設置

○協議会・講習会・調査等

2.整備事業
  (ハード)
○侵入防止柵等の被害防止施設

○捕獲鳥獣の処理加工施設等

(4)ニホンジカ先進的捕獲技術推進事業:1,904千円
○〈新規〉シャープシューティングによる効率的捕獲方法の検討
1,854千円(財源:国費充当1,540千円)
    【目的】
     ニホンジカの生息拡大とそれに伴う農林業被害の増加を抑えるためには個体数調整が必要となっている。効率的にニホンジカを捕獲する技術として「シャープシューティング※」による捕獲が全国的に検討されているところであり、本県においても導入に向けて調査を行うもの。
    ※シャープシューティング:餌により誘引した獲物を猟銃等で捕獲する技術
    【事業主体】 
    【事業内容】
     ・事前調査(先進地調査、捕獲実施地区の選定調査)
     ・関係機関(県、警察、市町村、猟友会、専門家)による実施体制の整備に係る検討会の開催
     ・シャープシューティングの試行的実施

    ○〈継続〉スマートセンサーを活用した囲いワナの捕獲技術の検討・普及
50千円
    【目的】
     ニホンジカを効率的に捕獲するため、スマートセンサー※を活用した捕獲技術(囲いワナ+かぞえもん)を導入し、効果的な捕獲方法について検討・普及を行う。
     2年目の取組として、引き続きスマートセンサーを活用した捕獲技術を運用ながら地域への技術普及を図る。
    【事業主体】 県
    【事業内容】
     ・スマートセンサーを活用した捕獲技術による捕獲
     ・効果的な活用方法の指導・普及
    ※スマートセンサー:センサーとマイクロプロセッサーの機能を集積回路として組み込み、感知した光や音などの物理量を処理する機能をもったセンサー。


    (5)非常勤職員(一般事務)の配置:2,463千円
    【配置の必要性】
     平成25年度から八頭地区に新たに鳥獣対策センターを設け、鳥獣被害防止のための現地指導等、現場の要望等に適時対応する体制の構築を行ったところである。
     これにより従来からのシカ、イノシシ対策だけでなく、アライグマ、カワウ、ニホンザル等の対策など課題が多様化し、地域からの指導要請も依然として多くなっている。 
     現地指導の中心は徐々に各出先機関に移しつつはあるが、各出先機関の現場対応能力のレベルアップにはまだ時間がかかる状況にあり、現地指導等に要する時間は増加している。
     また、鳥獣対策センターを県東部の八頭地区に設置した関係上、県西部地区等の現地指導には移動に長時間を要する事態が発生し、事務処理を行う時間に苦慮する状況も発生している。
     そのため、円滑な業務遂行を行うともに、職員の健康面にも支障を生じないようにするため非常勤職員1名の配置が必要である。
    【要求内容】
     ○期間  平成26年4月1日から平成27年3月31日
     ○業務の内容
    ・補助金事務に係る起案、文書施行、連絡調整などの業務
    ・鳥獣被害情報の収集、とりまとめ、ホームページ等による情報提供
    ・その他事務等業務
     ○経費
      ・報酬   2,126千円
      ・共済費    337千円

《参考》

○鳥獣被害防止緊急捕獲等対策
【事業概要】
 国の平成24年度補正予算事業。県や農林業関係団体で構成する協議会において基金を造成し、緊急捕獲活動や侵入防止柵の機能向上に対して支援を行う。

【基金】 157,995,000円
【事業主体】 地域協議会((3)に係る協議会と同じ)又は市町村等
【補助事業者】 鳥取県鳥獣被害対策推進協議会
【事業内容】
事業区分
事業内容
補助率
1.緊急捕獲活動○シカの有害捕獲に係る捕獲活動※
 成獣 8千円/頭
 幼獣 1千円/頭
 定額
○捕獲個体の埋設・運搬
○捕獲個体の焼却
○現場確認に要する経費
2.侵入防止柵の機能向上既設の侵入防止柵に係る高さの嵩上げや設置範囲の拡大1/2、55/100又は定額
※シカの有害捕獲に係る捕獲活動への支援は、単県補助事業の捕獲奨励金に上乗せして交付する。


これまでの取組と成果

これまでの取組状況

<政策目標>
○野生鳥獣による農林水産被害の減少
 ・侵入防止柵の設置、有害鳥獣捕獲等の支援
  (H25〜27:シカの有害捕獲数 9,000頭)
 ・技術実証による新しい捕獲方式の導入
  (シカの大型自動囲いわなの実証・普及) 
 ・人材育成等による効果的な対策技術の全県普及
<取り組み状況>
○緊急捕獲等対策によるシカの捕獲推進
 ・県全体で年3000頭の捕獲を目標
○新技術の開発・実証
 ・シカ新型囲いわな「かぞえもん」を八頭町鍛冶屋地区に設置し効果実証を実施中
○鳥獣被害対策戦略的実践モデル地区(三朝町神倉)における対策支援
 ・神倉大豆栽培ほ場(約1ha)に電気柵を設置し対策効果を確認中。
○獣肉解体処理技術者の育成
 ・イノシシの解体研修を実施(7月9日、参加者38名)

これまでの取組に対する評価

<自己分析>
○侵入防止対策を実施した地域においては一定の防止効果が認められているが、新規被害発生地域・対策遅延地域における集団的・計画的な対策の推進が必要である。また、侵入防止柵の設置、維持管理が不適切な地域も見受けられることから、適切な設置への指導が重要である。
○シカ、ヌートリア、アライグマ等の個体数・生息域が拡大しつつある鳥獣への対策を早期に講じる必要がある。
<改善点>
○野生鳥獣の生息・被害状況の的確な実態把握を行い、新たな視点に立って「鳥取県野生鳥獣被害対策基本指針」を策定して基本的な考え方を示し、対策の浸透と定着を図る。
○シカの個体数調整にあたって、新しい効率的な手法を導入を図り、多様な手段により捕獲を推進する。
○導入した侵入防止柵の効果を最大限活用するため、巡回等によって設置状況を確認するとともに、適切な設置への誘導を図る。




要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 152,330 66,929 0 0 0 0 0 10 85,391
要求額 113,461 34,002 0 0 0 0 0 10 79,449