1)水稲の細菌性種子伝染性病害(イネもみ枯細菌病)の防除対策の確立(H27〜30)
(1)微生物農薬の実用化(農薬メーカーとの共同研究)
(2)種子生産ほ場における既存防除剤(スターナ剤)の薬剤耐性菌発生状況の把握
2)水稲中生品種における病害虫防除体系の確立
(H27〜29)
(1)「きぬむすめ」(高品質米の安定生産を目指す)
※病害虫発生実態の解明
※既存育苗箱施用剤の残効性の再検討と新規剤の防除効果と
実用性の確認
(2)飼料米用「日本晴」(低コスト化を目指す)
※多肥条件における病害虫発生実態の把握
※既存防除体系の効果の再検討
3)イネいもち病薬剤耐性菌発生下における防除技術の確立(H27〜28)
(1)ストロビルリン系薬剤耐性菌の発生状況の年次推移の把握
(2)苗いもちの効率的防除体系の検討
4)大豆における病害虫防除技術の確立(H27〜29)
(1)ダイズ害虫マメシンクイガに対する効率的防除技術の確立
※発生生態の解明
※効率的防除法の検討(薬剤の実用性、同時防除法)
(2)ダイズ紫斑病に対する新規殺菌剤の防除効果の検討
※既存剤の効果再検討、新規剤の効果と実用性確認
1)鳥取県では、気候変動(温暖化)、栽培体系・品種の変化、耐性菌・抵抗性害虫の発生などにより、水稲・麦・大豆の病害虫被害が常に問題
(1)水稲種子ほ場における細菌性の種子伝染性病害(もみ枯細菌病)の被害大
※夏期の高温化により、発生増加。優良種子生産の大きな妨げ(種子不合格原因)。よく効く薬剤なし。
(2)中生品種(きぬむすめ、飼料米用の日本晴)に適した病害虫防除体系が未確立
(3)イネいもち病(水稲の最重要病害)の主力薬剤の耐性菌が発生
※8割の水田で使用中の主力薬剤の耐性菌が発生。
※耐性菌発生下でのいもち病防除技術の確立が必要。
2)これまで問題となっていなかった大豆の病害虫が発生
(1)マメシンクイガ:県内初の広域発生。
(2)ダイズ紫斑病:発生増加傾向。