1 事業の背景
1)地大豆生産の効率化
農業試験場では、県内在来の高機能成分が豊富な地大豆3品種(三朝神倉・鳥取大山2001・緑だんだん)の純系を育成し、平成23年度に品種登録した。
それらを利用した豆乳や豆腐等の加工品が、地域特産ブランドとして注目されつつあるが、地大豆品種は一般大豆品種と比較して過繁茂による倒伏や着莢不良が発生しやすく、収量及び品質が不安定である。
そのため、生育途中で上部の葉や茎を切除し(剪葉摘心)、倒伏防止を図ってコンバイン収穫適性や収量性を向上することが、規模拡大や生産量増大による産地形成に必要である。
2)菓子原料となる小豆の安定供給
近年、大手製菓業者が鳥取県内に誘致され、製餡用として地元産小豆の供給要望があり、農商工が連携しながら生産拡大の取り組みを進めている。
しかし、需要量が大きいことから、生産拡大によって供給量を確保するためには、コンバイン収穫を前提とした無培土栽培等による省力化技術が必要である。
2 事業の内容
1)地大豆品種における剪葉摘心処理技術の確立
(1)剪葉摘心の処理時期と処理高さの検討
(平成27〜29年度)
(2)うね立て無培土密播栽培と剪葉摘心処理の組合せによる
生産性向上試験(平成27〜29年度)
2)小豆における無培土密播栽培の確立
(1)適播種密度の検討
3 これまでの成果
一般大豆品種のサチユタカでは、うね立て播種無培土栽培によって、慣行培土栽培と比較して増収する(平成26年度)。
4 事業の効果
1)技術支援によって、地域特産ブランドとなった加工品原料の豆類が安定供給されることで、市場評価も向上し、販路拡大によってさらなる生産拡大が可能となる。
2)生産拡大によって主産地が形成されることにより、生産効率が向上し、農家所得の確保が可能となる。
5 事業期間と年次計画
| H27 | H28 | H29 |
1)地大豆品種における剪葉摘心処理技術
の確立
(1)剪葉摘心の処理時期の検討 |
○ |
○ |
○ |
(2)剪葉摘心の処理高さの検討 | ○ | ○ | ○ |
(3)うね立て無培土栽培と剪葉摘心処理の組合せの検討 | ○ | ○ | ○ |
(4)現地実証 | ○ | ○ | ○ |
2)小豆における無培土密播栽培の確立
(1)現地ほ場における適播種密度の検討 |
○ |
○ |
○ |