現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成27年度予算 の 農林水産部の鳥取梨生産振興事業(「新甘泉」「秋甘泉」特別対策事業)
平成27年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:農作物対策費
事業名:

鳥取梨生産振興事業(「新甘泉」「秋甘泉」特別対策事業)

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農林水産部 生産振興課 果樹担当  

電話番号:0857-26-7417  E-mail:seisanshinkou@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
27年度当初予算額 77,047千円 12,424千円 89,471千円 1.6人 0.0人 0.0人
27年度当初予算要求額 77,047千円 12,424千円 89,471千円 1.6人 0.0人 0.0人
26年度当初予算額 74,555千円 12,382千円 86,937千円 1.6人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:77,047千円  (前年度予算額 74,555千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:77,047千円

事業内容

1 事業内容

抜群の甘さで人気の梨「新甘泉」に「秋甘泉」を加えて、甘泉シリーズの生産拡大・高品質化の取組を行う。

     ※「新甘泉」、「秋甘泉」は県園芸試験場が育成した梨新品種
    新甘泉
    (しんかんせん)
    8/下〜9/上
    収穫
    糖度:14度程度(同時期の赤梨「豊水」より甘い)
    市場単価:438円/kg(二十世紀梨280円/kg)
    栽培面積:約66ha(県全体の約7%)
    生産量:約300t
    秋甘泉
    (あきかんせん)
    9/中〜9/下
    収穫
    糖度:14度程度
    市場単価:382円/kg(主要選果場の実績)
    栽培面積:約19ha
    生産量:約20t
     ※自家和合性品種(交配作業が不要)

2 取組内容、要求額

取組
実施内容
要求額
「新甘泉」「秋甘泉」の植栽・果樹園整備「新甘泉」「秋甘泉」の植栽や果樹園整備に係る経費を助成する
71,337千円
「新甘泉」「秋甘泉」の高接ぎ奨励「新甘泉」「秋甘泉」を接ぎ木によって早期増産を図る組織的な取り組みに対して奨励金を交付する
3,500千円
「新甘泉」「秋甘泉」の苗木供給体制整備生産者の追加注文等に対応するため、予備の苗木確保に係る経費等へ助成する
2,000千円
「秋甘泉」の事業化可能性調査「秋甘泉」の栽培技術の確立、市場調査を行う
210千円
標準事務費

(1)「新甘泉」「秋甘泉」の植栽・果樹園整備

ア 「新甘泉」「秋甘泉」の植栽や果樹園整備への経費助成
事業実施主体
JA、生産組織、認定農業者又は認定農業者に準ずる者など
補助対象経費
植栽、高接ぎ(一挙更新に限る)、果樹棚・網かけ施設・かん水施設などの整備に係る経費
補助率
1/2〜3/4
 ※地域で継承していく果樹園(やらいや果樹園)として整備する場合には3/4補助


イ 「新甘泉」「秋甘泉」を植栽した生産者への奨励金交付
事業実施主体
市町村 ※市町村から生産者へ奨励金を交付
奨励金額
新植、改植(全面):200千円/10a
高接ぎ、改植(間植え):106千円/10a
 ※県1/2、市町村1/2 
 ※奨励金は育成期間の経費負担を目的として交付

ウ 要求額:71,337千円

(2)「新甘泉」「秋甘泉」の高接ぎ奨励

ア 課題:
 梨は、植えてから本格的に収益が上がるまでに8年以上かかり、高齢な生産者は品種転換をあきらめている。
 既存品種への接ぎ木では2〜3年目から収穫が始まり、早期増産可能となるが、穂木づくりが大変なことや作業に手間がかかるため、行う農家は少ない。
イ 取組内容:
 産地(選果場の生産部など)を単位として、「新甘泉」「秋甘泉」増殖運動を展開し、皆で協力して接ぎ木する取り組みを支援する。
ウ 要求額:3,500千円
  定額助成       
  ・生産組織への一律奨励金:100千円×5組織
  ・一挙更新の面積割奨励金:50千円/10a×400a
  ・順次更新の面積割奨励金:20千円/10a×500a

(3)「新甘泉」「秋甘泉」の苗木供給体制整備

ア 課題:

 苗木の注文は春と秋の年2回行われ、春注文(予約分)は確保されるが、秋注文への対応は、予備的に生産した苗木の範囲内での供給となるため、苗木供給が不足することがある。
 省力で早期に収量が上がる新技術「ジョイント整枝」では高さ3.3m以上の大苗が必要となるが、生産者の大苗づくりに失敗する例が多く、業者による専用苗木の供給を要望している。
イ 取組内容:
 県があらかじめ予備の苗木を県推進枠として確保することにより注文数の急増時に対応できるよう、全農とっとりを通じて苗木業者に苗木の増殖を依頼し、掛かり増し経費やジョイント整枝用苗生産を県が支援する。
ウ 要求額:2,000千円
  「新甘泉」「秋甘泉」の苗木確保1,000本分:1,500千円 
  ジョイント整枝用苗木生産技術の確立:500千円

(4)「秋甘泉」の事業化可能性調査

ア 課題:
 近年面積が増えつつある「秋甘泉」であるが、販売実績はまだわずかである。また、平成25年度は収穫前の落葉や落果があった。平成26年度は8月の長雨による糖度規格落ちが多く、問題となった。
イ 取組内容:
 園芸試験場の技術開発、農業改良普及所の現地指導・現地試験、販路拡大輸出促進課の販売・PRの取組と連携して、「秋甘泉」の事業化可能性を調査し、生産販売の対策を講じていく。
ウ 要求額:210千円(調査果実代に対する報償費、土壌分析委託料、その他経費は標準事務費内)

3 背景

「新甘泉」等の生産拡大に向けて、植栽や果樹棚整備などのハード支援を実施している。しかし、「二十世紀梨」を含めた梨全体では面積、生産量ともに年々減少しており、「新甘泉」「秋甘泉」の甘泉シリーズを核とした梨産地の活性化、新しい生産者が参入し易い魅力ある梨経営の確立が急務である。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

・県園芸試験場が育成した「新甘泉」、「秋甘泉」は、品種登録出願の年から生産者への苗木供給を開始(H18〜新甘泉、H20〜秋甘泉)。
・平成20年度から、鳥取県内で育成された梨新品種の植栽や果樹園整備を支援する次世代鳥取梨産地育成事業を開始(H23〜次世代鳥取梨ブランド創出事業、H26〜鳥取梨生産振興事業)。
・鳥取県内で育成された梨新品種の中で、「新甘泉」が抜群の甘さで人気が高く、高単価で販売できていることから、産地振興の切り札として、平成25年度は「新甘泉」生産強化モデル支援事業を実施し、接ぎ木による生産拡大、苗木の確保、新しい梨栽培のスタイルを提案する「新甘泉」・「低コスト網掛け施設」・「ジョイント整枝」のニューモデル園を整備。
・「新甘泉」を既に栽培している生産者は、同様の高糖度の赤梨で、「新甘泉」、「二十世紀梨」の後に収穫でき、自家和合性(交配作業が不要)の「秋甘泉」に注目しており、「新甘泉」と同様の支援を望んでいる。

・平成25年度の高接ぎ隊による実績は4組織、4.5ha(新甘泉)だった。平成26年度事業の要望は4組織となっている。

これまでの取組に対する評価

・梨新品種の生産拡大を支援し、栽培面積は平成25年度末時点で「新甘泉」:約66ヘクタール、「秋甘泉」:約19ヘクタールまで順調に増えている。
・「新甘泉」は、平成26年産も438円/kg(市場販売のみ)と高単価で販売でき、生産拡大の機運も高まっている。(一方、市場販売+市場進物販売の二十世紀梨は300円)
・これまでの約6割の価格で整備する低コスト網掛け施設、技術の簡略化、作業の省力化、早期成園化が可能なジョイント整枝の現地モデル園を平成25年度に5カ所設置し、生産者、関係者の注目が高い。
・「秋甘泉」の平成26年に糖度問題が浮上し、生産者から生産技術の改善を求められている。

工程表との関連

関連する政策内容

梨新品種の導入推進

関連する政策目標

鳥取県梨産業活性化ビジョン:平成27年度末の梨新品種導入累計面積200ha


財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 74,555 0 0 0 0 0 0 0 74,555
要求額 77,047 0 0 0 0 0 0 0 77,047

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 77,047 0 0 0 0 0 0 0 77,047
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0