1 事業概要
遺伝子検査により、牛個体の能力を推定するゲノム育種価を活用して、迅速かつ確実な繁殖雌牛の改良と次世代の種雄牛造成を行う。
2 背景及び目的
○種雄牛「白鵬85の3」は、昨年8月に全国1位の成績で現場後代検定を終了した弟牛「百合白清2」の成績を上回り、鳥取県から全国1、2位の種雄牛が誕生した。雄牛側の改良により鳥取和牛の飛躍的な改良が期待される。
○雌牛側からの改良が必要であるが、約3,000頭の県内雌牛を改良していくには長い年月を要する。
○現在、本県では、全国に先駆けて遺伝子検査により、正確に遺伝的な能力が推定できるゲノム育種価の研究を取り組んでいる。全国の関係者は迅速かつ確実な改良手法として、このゲノム育種価に注目し始めたところであるが、本県では既に現場への活用が可能な技術となっている。
○本県が将来にわたって日本一の牛肉を作り続けるためには、この技術を活用して、県内の繁殖雌牛の正確な産肉能力を調査し、迅速かつ確実な選抜保留による繁殖雌牛の改良と次世代の種雄牛造成に取り組んでいく必要がある。
3 要求額
24,375千円
4 事業内容
県内全繁殖雌牛(約3,000頭)のゲノム育種価算出にかかる経費
区分 | 事業内容 | 予算額
(千円) |
委託料 | 牛ゲノム育種価算出のためのSNP検査にかかる経費
委託先:公益社団法人畜産技術協会動物遺伝研究所(予定:現在の共同研究相手先) | 23,160 |
標準事務費
| SNP検査のための牛の毛根採取、遺伝子抽出にかかる経費
(畜産試験場で実施) | 1,215 |
計 | | 24,375 |
用語説明
○ゲノム育種価
遺伝子(ゲノム)上に多数存在する「遺伝子型の違い(SNP:スニップ)を検査することで、牛個体ごとの産肉能力などを正確に推定するもの