■予防事業に県営の樹幹注入を追加
<要求理由>
(1)県は、弓ヶ浜半島の海岸松林での松くい虫被害に対して、駆除対策を実施してきたが、被害対策を実施できない内陸松林からの飛び込みもあって、終息に至らず、H22、H23の豪雪被害により疎林化が加速している。
(2)県は、H23、ボランティアによる当該松林の復活プロジェクトを主催し、その後「弓ヶ浜・白砂青松そだて隊」との協働に衣更えしての保全活動に支援する等してきたが、当該松林の存続が危ぶまれる事態に至る中、本来の管理者として、従来の駆除対策に加え、予防対策である樹幹注入を実施して、より確実な保全措置を講じていく必要がある。
(1)松くい虫被害発生の状況
《松くい被害発生状況(9月末時点、保全松林のみ)》
区域 | H25年度(m3) | H26年度(m3) | 対前年同期比 |
東部 | 437 | 199 | 46% |
中部 | 640 | 918 | 144% |
西部 | 3,123 | 2,767 | 89% |
県計 | 4,200 | 3,884 | 93% |
※9月末時点で被害の多かった前年度並みの被害が発生
(2)被害対策の基本的な考え方
1.守るべき松林(高度公益機能森林等)と、これを取り巻く周辺松林(被害拡大防止森林等)に区分し、一体的な被害対策を講ずる。
2.県と市町村の役割に応じ、被害対策を実施する。
3.駆除に軸足を置いた防除を実施し、空中散布については地域の実情に応じて限定的な区域で実施。
4.周辺松林では、マツ以外の樹種(抵抗性マツ含む)への転換を図り、『被害の防止帯』として守るべき松林への被害の拡大を防止する。