事業名:
「鳥取地どりピヨ」の改良試験
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農林水産部 中小家畜試験場 環境・養鶏研究室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
27年度当初予算額 |
9,530千円 |
27,954千円 |
37,484千円 |
3.6人 |
1.8人 |
0.0人 |
27年度当初予算要求額 |
9,786千円 |
27,954千円 |
37,740千円 |
3.6人 |
1.8人 |
0.0人 |
26年度当初予算額 |
9,670千円 |
27,087千円 |
36,757千円 |
3.5人 |
1.8人 |
0.0人 |
事業費
要求額:9,786千円 (前年度予算額 9,670千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:9,530千円
事業内容
1.事業の概要
「鳥取地どりピヨ」は元となる全ての鶏種(シャモ、ロードアイランドレッド、白色プリマスロック)を県外導入に依存している。このため導入元で改良されることにより肉用としての地どりの生産性と品質が安定していない。新規参入や担い手農家に対する支援として、より高付加価値のある鶏品種を供給するために、以下の研究課題に取り組む。
(1)「鳥取地どりピヨ」の種鶏改良に係る交雑種鶏の血統固定化試験
平成27年度までに父鶏となる交雑種鶏の選抜、交配を繰り返し、高品質な鳥取県独自の種鶏(父鶏)に改良し、斉一性の高い鳥取県独自の地どり生産体制を確立する。また、交雑種を固定化することで原種鶏を抱えるコストを低減し、効率的にひなを生産する。
(2)「鳥取地どりピヨ」の旨み向上試験
各県独自の地どりが生産され、地どり肉のさらなる差別化が必要であり新たな旨み関与成分であるアラキドン酸含量を向上させるための育種改良を行う(平成23〜28年度)。
(3)「鳥取地どりピヨ」のヒナ生産試験
「鳥取地どりピヨ」のヒナを生産し、農家に供給する。
2.背景・目的
(1)事業の背景
・平成3年度に作出された「鳥取地どりピヨ」は特産鶏として流通業者や消費者の評価も定着してきた。しかし父鶏の親鶏および母鶏の全てを県外導入に依存しているため、導入元の改良が日々行われている現状では「鳥取地どりピヨ」の生産性と品質が安定しない。
・民間の地どり生産の休止により平成21年2月から、農家へのピヨのひな供給が停止した。
(2)事業の目的
1)「鳥取地どりピヨ」の種鶏に係る種鶏の血統固定化試験
・魅力的で独自性があり、高位に安定した品質を持つ父鶏の血統を作出する。
2)「鳥取地どりピヨ」の旨み向上試験
・新たな旨み関連成分であるアラキドン酸等を測定し、統計学的手法により育種改良し、旨み向上を図る。
3)「鳥取地どりピヨ」のヒナ生産試験
・平成21年2月供給が停止されたピヨのヒナを当面の間、試験場から供給する。
3.事業効果
1)「鳥取地どりピヨ」の種鶏に係る種鶏の血統固定化試験
・父鶏を県外導入に依存しない斉一性の高い鳥取県独自の地どり生産体制が確立でき、消費拡大を進めてのブランドの定着が図れる。
2)「鳥取地どりピヨ」の旨み(アラキドン酸)向上試験
・旨み向上により地どりの差別化が図れる。
3)「鳥取地どりピヨ」のヒナ生産試験
・平成26年度は年間13,500羽を生産し、生産者への供給を計画している。平成27年度は12,150羽の生産計画としていく。
4.事業期間・総事業費
年度 | 事業内容 | 事業費(千円) |
H25 | ピヨ改良試験(血統固定化・旨み向上・ひな生産) | 9,187 |
H26 | ピヨ改良試験(血統固定化・旨み向上・ひな生産) | 9,961 |
H27 | ピヨ改良試験(血統固定化・旨み向上・ひな生産) | 9,786 |
H28 | ピヨ改良試験(種鶏群維持・旨み向上・ひな生産) | 9,786 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<政策目標>
「鳥取地どりピヨ」を作るため交雑種の血統を固定
「鳥取地どりピヨ」の旨み(アラキドン酸)の向上
「鳥取地どりピヨ」の良質ヒナ供給
<取り組み>
(1)「鳥取地どりピヨ」の種鶏改良に係る交雑種鶏の血統固定化試験
・選抜群の元となる群の作成(累代交配による血統の混ぜ合わせ)と選抜項目のデータを収集した。
・遺伝子情報を用いた育種選抜も併用するため、遺伝子情報の解析を実施(導入鶏〜2世代目)した。
・不良遺伝子の除去(黒色拡張遺伝子)を行った。
・鶏冠を三枚冠に固定するため、単冠因子除去に向けて遺伝子情報を用いて、各個体の単冠因子の確認、選抜を行った。
・線形計画法による交配選抜プログラムを作成し、より増体能力の高いひなを求める生産者の要望に対し、高能力雄種鶏の作成のために、また世代の育種のために活用した。
(2)「鳥取地どりピヨ」の旨み(アラキドン酸)の向上
・精肉調査・肉質分析により、脂肪酸組成のデータを継続して収集し、育種におけるアラキドン酸含有率向上を実施している。
・ブロイラーとピヨを同時同一環境で飼育し、モモ肉の総脂肪酸におけるアラキドン酸%が高いことを明らかにした。
(3)「鳥取地どりピヨ」のヒナ供給事業
・母鶏(白色プリマスロック種)の成績調査、及び次ロットとなるヒナを導入飼育した。
・毎月の出荷に向け、毎日の集卵、貯卵、毎月の孵化、孵化作業を行った。
これまでの取組に対する評価
<現時点での達成度>
(1)第10世代鶏を作出し、目標98日齢体重、均一性を達成した。
(2)育種におけるアラキドン酸含有率の向上は僅かながら上昇した。
(3)平成26年4月からの半年間で要望羽数の100%にあたる5127羽を出荷した。
<自己分析>
(1)交配候補群(10世代目)の増体能力(体重)は、バラツキを抑え、雄2973g(前世代2760g)と213g、雌2271g(前世代2047g)と224g増加した。体格差(雄/雌比)は1.35から1.31に改善され、順調に育種改良でき、試験終了の目処が付いた。
(2)脂肪酸組成のデータを収集した。ブロイラーに比べてピヨはアラキドン酸を含む高度不飽和脂肪酸が多い特性を明らかにし、特性を活かすための試験に展開できている。
(3)生産農場から配布要望羽数に応えることができている。
<改善点>
(1)雌雄体格差縮小の現場要望に対応するため、線形計画法により交配選抜を試行した。
(2)飼料によるアラキドン酸%の向上に取り組み、肉質の差を明らかにするために、精肉調査羽数を増やした。
(3)ピヨの母鶏の白色プリマスロックの産卵向上に向けて、育成時期から体重コントロールのための制限給餌を行った。孵化率向上のための孵化率向上のための孵卵作業の見直しを行った。
工程表との関連
関連する政策内容
・市場に打って出る魅力あるオリジナル品種、高付加価値化技術の開発
・市場競争力を高める低コスト生産、経営管理技術の開発
関連する政策目標
・「鳥取地どりピヨ」を作るために交雑種鶏(雄)の血統を固定
・「鳥取地どりピヨ」の旨み(アラキドン酸)を向上
・「鳥取地どりピヨ」のヒナ供給
財政課処理欄
備品購入費を精査しました。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
9,670 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,553 |
0 |
8,117 |
要求額 |
9,786 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,401 |
0 |
8,385 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
9,530 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,401 |
0 |
8,129 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |