事業名：
中海水産資源生産力回復調査
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水産振興局 水産試験場 海洋資源室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト
(A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
| 27年度当初予算額 |
2,470千円 |
5,436千円 |
7,906千円 |
0.7人 |
1.0人 |
0.0人 |
| 27年度当初予算要求額 |
2,556千円 |
5,436千円 |
7,992千円 |
0.7人 |
1.0人 |
0.0人 |
| 26年度当初予算額 |
2,134千円 |
5,417千円 |
7,551千円 |
0.7人 |
1.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額：2,556千円 （前年度予算額 2,134千円） 財源：単県
一般事業査定：計上 計上額:2,470千円
事業内容
１ 概要
国土交通省により整備が進められた中海の浅場造成水域（大崎地先）において、生物調査（マハゼ等の水産資源の育成場としての機能を評価）を実施。
造成した浅場を水産資源の生産の場として活用する方策を調査、検討する。
機関 | 役割 | 目的 |
| 国土交通省 | 造成浅場事業を実施
（H17～H24） | 水質浄化、環境改善 |
| 水産試験場 | 国交省の造成浅場を利用し、水産資源の育成場としてより高い機能を発揮できる方策を検討 | 水産資源の生産力のアップ |
２ 調査海域（浅場整備水域）
大崎地先
・大崎地区 （Ｈ17～Ｈ18年度に造成）：面積（28,000ｍ２）
・大崎２地区（Ｈ22～Ｈ24年度に造成）：面積（27,135ｍ２：H22年時点）
３ これまでの調査内容（H２４～H２６実施）
調査目的
○劣悪な漁場環境となっている中海の漁業再生の根本的解決には水質浄化等の環境改善を長期的に取り組むことが必要
○一部かつ小規模ながら環境改善のなされた造成浅場を活用し、漁業振興の足がかりを見いだす。
調査名 | 内容 | 調査結果及び評価
H26年9月時点 |
| 魚類モニタリング調査 | ○浅場造成水域において、浮遊稚仔魚、着底幼魚等、出現種や出現量の季節変化を追跡。
○精密測定し、整備水域の育成場としての機能を評価する。 | ○造成浅場には３月から７月下旬頃までは種々の魚類幼魚が出現（魚種数３２種）。
稚魚の育成場として一定の機能を果たしている。
○８月以降は日により酸素濃度が増減。気象要因が原因で貧酸素水の流入が起こっていると考えられ出現生物は激減する。
【マハゼ】
初夏に幼魚の出現を確認。幼魚の大量確保方法と畜養（育成）方法の検討。
【アサリ】
３センチ稚貝の濃密分布を確認。
→夏場、アオノリ等が海底面を覆い、又貧酸素水が流入し、生息環境が悪化することから、克服のための増殖手法の検討。 |
|
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| 簡易構造物調査 | ○造成浅場をより高い育成場としての機能が発揮できるよう竹林礁を設置し、水生生物の蝟集状況についてモニタリング | ○対象区と比較して、若干魚類の分布密度が高いことが確認。
→さらなる機能強化が必要 |
４ 課題及び今後の展開
造成浅場には、春から夏場にかけて多くの生物が出現して育成場としての機能を果たしていると評価できる。しかし、環境が悪化する造成浅場での水産資源の生産力UPを図るには、貧酸素水対策と竹林礁の増設などさらなる機能強化対策が必要。
対象 | 内容 | 期待される成果 |
| アサリ | 【新規】
○対象水域での水質連続観測による、貧酸素水の浅場へ流入するメカニズムの解明。
○天然種苗を造成浅場内へ移植及び、生育状況についてモニタリング。 | 貧酸素水からアサリを回避させる増殖技術の確立。 |
| マハゼ | 【新規】
○中海におけるマハゼの産卵好適環境の調査（中海内での産卵場を潜水調査により推定、陸上飼育試験により産卵に適した底質について調査）
【新規】
○マハゼを活用した県民への中海環境保全普及活動
○初夏の幼魚の大量確保と育成技術の検討。 | ○中海におけるマハゼ資源の回復
（近年、本庄承水路の撤去によりマハゼ産卵場が消失し漁獲量が減少傾向）
○マハゼを活用した県民への中海環境保全についての普及活動
○地元伝統食材の旅館等への提供
○今後、浅場造成を予定する国交省に対してマハゼの産卵場機能を有した浅場造成を提言。 |
| 竹林礁の機能強化 | ○引き続き育成場としての機能が発揮できるよう改良を加える。 | ○改良竹林礁の機能強化の立証 |
４ 年次計画（３年間）
１年目（H27) |
■基礎調査
・造成浅場内の出現生物の把握
・水質連続観測により、造成浅場内の環境 悪化のメカニズムの解明
・竹林礁のより高い機能強化対策
■中海水産資源の再生に向けた調査
・造成浅場内へのアサリの移植及び増殖手法の検討。
・マハゼ畜養と増殖方法の検討 |
2年目（H28) |
■水産資源の生産の場としての造成浅場の役割について
・基礎調査を継続
・造成浅場の水質改善の評価
・造成浅場の生物多様性確保の評価
・機能強化した竹林礁の育成場としての評価 |
3年目（H29) |
■水産資源生産力の底上対策の提示
・漁業振興策
・貧酸素対策を施したアサリの増殖
・マハゼ幼魚の大量確保と育成魚の旅館への提供
・機能強化した竹林礁造成の提言 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
■平成１８～２３年度の栽培漁業センターで漁場環境調査を実施
【調査結果】
（１）漁場環境について
・中海の深部(江島大橋以南)には貧酸素水塊が常在し、魚介類の生息条件は劣悪。
・これを裏付けるように、中海外部(境水道外江等)に比べて内部では魚類稚魚の分布量は著しく少なく、育成場としての機能も低い。
・上記の傾向は、本庄工区開削後にも改善は見られない。
（２）水産資源について
・中海内部では、春期に大量のアサリ稚貝が発生するが、夏期の貧酸素等によって冬期までにはほぼ全滅する傾向がある。
（３）漁業実態について
・漁業で生計を立てている漁業者がほとんどいない(今の水産資源＝漁場環境の実態では困難)。
⇒中海漁業の再生には漁場環境の改善が求められる
■平成２４～２６年度は水産試験場で大崎地区地先の造成浅場において調査を実施
【調査状況】
（１）生物モニタリング調査
・平成２４年８月より魚類の採集調査及び潜水観察による魚類の計数調査を実施。
（２）簡易構造物設置試験
・竹林礁を設置し、水産生物のより生育しやすい環境づくりを実施
これまでの取組に対する評価
○造成浅場では様々な魚類の稚魚等を確認することができるものの水質調査の結果から夏場は貧酸素水が流入し生物が生息しにくい環境になることも分かってきた。
【今後の課題】
○造成浅場への貧酸素水が流入してくるメカニズムを解明するとともに、造成浅場を利用した水産資源の底上げ策を掲示する必要がある。
工程表との関連
関連する政策内容
④中海水産資源の回復方策の研究
関連する政策目標
④中海の浅場における出現生物の季節変化の把握、竹林礁の設置による育成場機能強化
財政課処理欄
備品購入費について、金額を精査しました。
要求額の財源内訳(単位：千円)
| 区分 |
事業費 |
財源内訳 |
| 国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
| 前年度予算 |
2,134 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
7 |
2,127 |
| 要求額 |
2,556 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
7 |
2,549 |
財政課使用欄(単位：千円)
| 区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
| 計上額 |
2,470 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
7 |
2,463 |
| 保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
| 別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |