1 財政課査定コメント
交付決定枠が当初予算の3億円から12億円に大幅に増加し、あまりに財政負担が大きすぎるため、その要因を分析するとともに、平成28年度当初予算に向けて制度のあり方を検討してください。
2 要因分析
○県内製造業の設備投資額は、リーマンショック及び県内主要製造業(電気機械関連)の事業再編の影響もあり、設備投資の回復もリーマンショック前の半分程度で推移し、全国の設備投資はリーマンショック前の約8割まで回復しているのに対し、本県は約5割と回復が遅れている。
○そのような中、県版スタート型の計画により、製造業は、新規産業・主要取引企業等からの受注獲得、小売業は、商圏拡大により県外からの受注獲得、サービス業・飲食業等は、新サービスを立ち上げ県内の新規顧客獲得を図る取組への設備投資が目立ち、小規模事業者を含む県内企業では投資意欲が高まっている。
○県内産業の競争力を高める重要なタイミングあることから、投資意欲が高っているこの機をとらえ重点的に設備投資を支援することにより、投資が一巡した後に設備投資に関わる予算規模は、今後落ち着いていくものと考えている。
3 28年度当初予算に向けた方向性
○全国的な設備投資の伸びに比べ県内企業の投資意欲に力強さが見られていないため、県内企業の投資意欲が高まっている今、予算増強により経営革新を図るための設備投資を支援し、県内外の新規需要獲得による競争力強化を図る。
4 補正内容
県版経営革新総合支援補助金〈スタート型〉 ※単位:千円
区分 | 現計予算額 | 補正要求額 | 計 |
事業費分 | 320,000 | 380,000 | 700,000 |
〔事業費分にかかる債務負担行為〕 | 〔660,000〕
※交付決定
220件分 | 〔600,000〕
※交付決定
200件分 | 〔1,260,000〕
※交付決定
420件分 |
事務費分 | 7,570 | 6,000 | 13,570 |
計 | 327,570 | 386,000 | 713,570 |
5 積算根拠
(1)県版経営革新総合支援補助金〈スタート型〉 3.8億円
【企業への補助金(交付決定枠)】
現計6.6億円(交付決定@300万円×220件相当)+補正6.0億円(交付決定@300万円×200件相当)=12.6億円
⇒これにより、年間420件相当をカバー。
(H27執行額(補正分))600百万円×65%≒380百万円
(2)商工団体への事務費 6,000千円
【間接補助事務費(スタート型)】
現計600万円(@3万円×200件相当)+補正600万円(@3万円×200件相当)=1,200万円
⇒これにより、年間400件相当をカバー。
※なお、別途、外部審査員謝金・旅費157万円が当初予算にて計上済。