事業名:
越境大気汚染(光化学オキシダント)の植物への影響に関する基礎的調査研究
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生活環境部 衛生環境研究所 大気・地球環境室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
27年度当初予算額 |
935千円 |
3,106千円 |
4,041千円 |
0.4人 |
0.0人 |
0.0人 |
27年度当初予算要求額 |
935千円 |
3,106千円 |
4,041千円 |
0.4人 |
0.0人 |
0.0人 |
26年度当初予算額 |
2,503千円 |
3,096千円 |
5,599千円 |
0.4人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:935千円 (前年度予算額 2,503千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:935千円
事業内容
1 事業の概要
近年、光化学オキシダント(以下「Ox」という)の濃度が上昇傾向にあり、その主な原因は大陸等からの越境汚染が影響していると考えられている。県内のOx濃度は既に植物に影響を及ぼすレベルにあると考えられることから、県内植物への影響の実態を最新の手法(遺伝子調査)により解明するとともに、濃度上昇した場合の影響を予測し、被害防止のための基礎データとする。
区分 | 内容 |
25年度 | (1)フィールド調査(指標植物観察、可視被害状況調査、県内濃度実態調査)
(2)オープントップチャンバー暴露装置(以下「OTC」という)の製作、育成条件等設定
(3)Ox暴露による遺伝子発現調査手法の検討 |
26年度 | (1)フィールド調査(指標植物観察、可視被害状況調査、県内濃度実態調査)
(2)OTCによる植物実験
(3)被害植物の遺伝子発現試験 |
27年度
(要求) | (1)フィールド調査(指標植物観察、可視被害状況調査、県内濃度実態調査)
(2)OTCによる植物実験
(3)被害植物の遺伝子発現試験
(4)研究結果のとりまとめ |
2 事業の必要性
○近年、Ox濃度が上昇傾向にあり、注意報発令基準に近いレベルで推移している。
○県内では、健康被害は問題となっていないものの、植物に対しては、クリティカルレベル(ヨーロッパで用いられる影響の指標)を大幅に超過しており、既に影響が出ているおそれがある。
○大陸からの越境汚染がOxの濃度上昇に影響していると推察されているが、東アジア諸国の経済の発展状況から、越境汚染は今後も継続又は悪化することが予想される。
○植物は、人の食料として利用されているとともに、自然界においても生態系の土台を支える重要な役割を担っており、農作物や自然生態系を保全するためには、実態把握や将来の影響予測等が必要。
3 効果
(1)成果の活用方法
・県内植物を保護する観点からのOx危機レベルの検討や、生態系への影響予測につなげていく。
・農林部局へ情報提供することにより、県内農作物の管理(被害防止対策の検討、環境条件に合った栽培品種の選択等)のための基礎データとなる。
・植物への影響が明らかになった場合は、国への施策要望等に活用する。
(2)期待される効果
・これまで未解明であった県内植物へのOxの影響を評価するとともに、調査手法を確定させることにより継続的に植物への影響の把握が可能となる。
・農林部局でデータが活用されることにより、被害の未然防止や拡大防止につながる。
・植物への影響が明らかになった場合は、大気汚染による被害事例として県民に情報提供することにより、大気汚染防止のための事業活動やライフスタイルの見直しや、健康被害を防止するためのOxに関する啓発につながる。
4 内訳
5 期間及び経費
6 共同研究機関
・鳥取県園芸試験場
・鳥取環境大学
7 用語説明
○光化学オキシダント
大気中の窒素酸化物や炭化水素が太陽の紫外線を受けて化学反応を起こし発生する汚染物質(主成分はオゾン)で、光化学スモッグの原因となる。
高濃度では、粘膜を刺激し、呼吸器への影響を及ぼすほか、農作物など植物への影響も観察されている。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 Ox濃度、植物被害の実態調査
県内数カ所において、H25年、26年春〜夏季にほうれん草、小松菜、アサガオ(指標植物)及び農地で栽培されている農作物について実態調査を実施。
→農作物にはOxに起因する可視被害の発現は確認できなかったものの、アサガオにOx可視被害(疑い)の発現を確認。
2 生育実験実施
秋季に、Ox(主成分:オゾン)濃度差を設けたオープントプチャンバー内で生育実験(ほうれん草、小松菜)実施。
3 遺伝子実験
「オゾン発生器+測定機+小型チャンバー」で構成する装置により、オゾン応答遺伝子を確定させ、生育実験及びフィールド調査対象植物が、オゾンの影響を受けているか調査予定。
これまでの取組に対する評価
県内のOx(オゾン)濃度レベルでは、農地で栽培されている農作物及び調査対象として栽培したほうれん草、小松菜には、Oxに起因する可視被害は発現しない可能性が示唆されたことは、有効な知見であると考える。
ただし、アサガオには可視被害の発現が確認されたことから、データの蓄積のためにも、引き続き、現況調査を実施していく計画である。
また、可視被害の発現はなくとも遺伝子的に影響を受けているか否か、また生育実験で生育阻害が確認された場合、その影響がOxによるものなのか明らかにするための調査が必要であると考え、遺伝子実験を実施していく予定。
工程表との関連
関連する政策内容
環境の保全・再生と活用に関する調査研究
関連する政策目標
地球環境問題と地域環境への対応に資する研究の実施
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
2,503 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,503 |
要求額 |
935 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
935 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
935 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
935 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
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