風力発電に係る戦略的適地抽出手法の構築モデル事業

（１）背景
本県は、豊かな自然の恵みから生み出される再生可能エネルギーの導入を進めており、平成２４年３月策定の「第２次鳥取県環境基本計画」の実行計画である「とっとり環境イニシアティブプラン」の中では、目標達成に向け各種推進施策を掲げ、重点項目の１つが「風力発電の導入」である。

本県の風力発電は、平成１９年度までに、４１基、59,100kWの風力発電の導入が進んだが、それ以降の導入は進んでいない。

（２）課題
環境アセスメントの迅速化
平成２５年の環境影響評価法の改正により、風力発電が環境アセスメントの対象となったことで、全国的にも風力発電の導入が停滞しており、環境アセスメントの手続期間短縮等が求められている。（法改正後、３〜４年程度を要している。）

（３）目的
本事業の実施により、県内風力発電の適地と目される中部地区（北栄町付近）において、環境アセスメントの手続期間短縮を図り、適地抽出手法を検証、情報公開することで、風力発電所の誘致に繋げることを目的としている。

環境影響評価手続や各種規制手続について調査、整理し、発電事業者が活用可能な適地抽出手法に係るガイドを作成する。
【環境省モデル事業を活用】

事業名 （環境省）	風力発電等に係る地域主導型の戦略的適地抽出手法の構築モデル事業
概要	≪計画概要≫ 　　モデル地域：東伯郡北栄町内 　　種別：陸上風力 　　発電規模：計30,000kW程度を計画 　　　　　　　　（3,000kW風車を10本程度） 　　共同事業者：ＳＢエナジー株式会社
取組内容	・実施計画書の作成 　・推進協議会の設置、開催 　・関係者調整 　・風況調査 　・環境アセスメント 　・適地抽出手法ガイド策定　等
事業期間	Ｈ２７．８　〜　Ｈ２８．３（Ｈ２９．３）
スケジュール	Ｈ２７．８　　　 委託事業者選定 　Ｈ２７．９〜　　協議会設置（年２回程度開催予定） 　Ｈ２７．１０〜　環境・風況等調査の実施 　Ｈ２９．３　　　 適地抽出手法のガイド策定
経費	委託料　 30,000千円（Ｈ２７年度分）【国：10/10】 　　　　　　　※11,785千円（Ｈ２８年度分）予定

≪国の風力発電の課題と対応≫
１　立地制約の克服
　⇒風力発電の適地の偏在への対応
　　（送電網の整備等）
２　系統に対する影響の最小化
　⇒出力抑制の円滑な実施
３　導入の加速化に向けた取組
　⇒環境アセスメントの迅速化
４　洋上風力の推進
　⇒実証事業の実施、港湾インフラ等の整備
５　低コスト化に向けた取組
　⇒設備利用率向上や洋上風力の技術開発・実証の推進