1 終了の理由
一定の成果が得られたため。
2 事業の概略説明
1)水稲
本県の水稲主要品種「コシヒカリ」は、夏季の高温条件下において、平坦地を中心に白濁米等の未熟粒の発生が多く、検査等級が低い状況であるため、品質向上に向けて晩植や施肥技術の改善に取り組む。
2)大豆
本県の大豆主要品種「サチユタカ」は、播種後の降雨によって生育不良となるほ場が多く、現地では、播種後の湿害を回避する目的で「うね立て播種栽培」が導入されつつある。そこで、培土の省略による省力化と組合せるために、密播を前提とした適密度や適播種時期を検討する。
3 得られた研究成果
1)水稲「コシヒカリ」の品質向上
晩植および基肥少肥、穂肥1回目無施用による品質向上について、成果情報として提供予定。(平成26年度)
2)大豆「サチユタカ」の生産安定
収量・品質の安定を目的とした適播種時期や適播種密度について、成果情報として提供予定。(平成26年度)
4 事業の効果
1)県内平坦地における水稲「コシヒカリ」の品質向上
2)大豆「サチユタカ」における収量・品質の安定と省力化
上記1)2)によって県内産農産物の評価が向上し、農家所得が向上する。
5 残された問題点
1)水利等の生育環境や地力等の問題により、「コシヒカリ」の栽培技術改善では品質維持が不可能な場合の、品種変換等による対応。
2)大豆の「うね立て播種無培土栽培」における「サチユタカ」以外の地大豆品種等への応用。
6 問題点に対する対応
1)水稲については、高温登熟対策に有利な「きぬむすめ」や、早生〜中生品種の中間熟期に位置する新品種の栽培マニュアルを検討し、適切な作付誘導に資する。
(平成26年度〜 新品種栽培マニュアル策定試験)
2)本県育成の地大豆品種について、「うね立て播種無培土栽培」と摘心処理の組合せによる倒伏防止や増収技術を検討する。
(平成27年度〜 食のみやこブランドを支える特産豆類の生産性向上試験)