1 事業内容
県内で就業する看護職員確保及び離職防止のため、次の事業を行う。
(1)病院内保育所運営費補助事業
(2)医師・看護職員の仕事と育児の両立応援事業
(3)看護職員修学資金等貸付事業
(4)外国人看護師候補者就労研修支援事業
(5)看護サマーセミナー
「看護師等の人材確保の促進に関する法律」 第4条第4項
地方公共団体は、看護に対する住民の関心と理解を深めるとともに、看護師等の確保を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(1)病院内保育所運営費補助事業(単県補助)
(単県) 8,732(8,732)千円
国の補助対象となっていなかった医療機関を対象に国の補助基準に準じて県独自の補助を行う。
・補助対象病院(国の補助対象外の病院)
済生会境港総合病院 1,062千円
智頭病院 1,062千円
鳥取市立病院 2,744千円
鳥取医療センター 1,932千円
米子医療センター 1,932千円
※別途、地域医療再生基金事業(対象:H22以降に開設した病院内保育所)及び地域医療介護総合確保基金事業(対象:旧国庫補助事業の対象であった民間病院内の保育所)があります。
(2)医師・看護職員等の仕事と育児の両立応援事業
(単県) 648(648)千円
医師・看護職員等が保育サービスを利用し、病院等事業者が2/3以上を負担した場合、県が病院等事業者に対し利用料金の1/3を補助する。
利用見込職員数 10名
(3)看護職員修学資金等貸付事業
(単県、基金充当あり)574,800(532,632)千円
※新規貸付分11月補正債務負担行為設定済み
県内に就業する看護職員、理学・作業療法士、言語聴覚士の確保のため、各養成施設等に在学している学生に対して修学上必要な資金の貸付を行う。
○看護職員修学資金貸付金 409,896(376,344)千円
県内外を問わず、看護職員養成専門学校、大学等に在学し、卒後鳥取県内で看護職として就業する意思のある学生に対する貸付金
新規貸付 149,952千円
継続貸付 259,944千円
○看護職員奨学金貸付金 49,680(42,480)千円
鳥取大学医学部保健学科看護学専攻の地域枠入学者及び鳥取県看護職員養成枠入学者(基金充当)に対する貸付金
新規貸付 14,400千円
継続貸付 35,280千円
○理学療法士等貸付金 115,224(113,808)千円
県内外を問わず、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士養成専門学校、大学等に在学し、卒後鳥取県内で理学療法士等として就業する意思のある者に対する貸付金
新規貸付 34,560千円
継続貸付 80,664千円
(4)外国人看護師候補者就労研修支援事業
(国10/10) 695(812)千円
経済連携協定(EPA)に基づき入国する外国人看護師候補者が日本で就労する上で必要となる日本語能力の研修及び、外国人看護師候補者を受け入れる施設の研修支援体制の充実に係る経費を補助する。
・補助対象病院 : 養和病院 695千円
(5)看護サマーセミナー
(単県) 332(407)千円
県内外の看護学生への県内就業促進を図るため、病院等が開催する看護現場体験研修について、県が広報及び参加者募集を行う。
【実施回数・時期】1回5日間(8月中旬頃)
【対象】県内外の看護学生及び未就業の看護職員
【内容及び実施方法】
・看護現場体験研修
【県内病院等】看護現場の体験研修、施設見学を企画実施
【県】研修実施施設の募集、事業の広報、参加者募集、参加者と研修施設の連絡調整
※県外からの参加者増を図るため、県外在住者の旅費を県が負担する。
【県】参加者募集、当日の運営
(6)非常勤職員人件費
(単県) 9,215(9,193) 千円
非常勤職員 計4名(4名)
・事務補助担当 報酬、共済費 1,808千円×1名
・免許事務担当 報酬、共済費 2,469千円×1名
・修学資金事務担当 報酬、共済費 2,469千円×2名
修学資金の貸付者の増加への対応及び貸付者の管理を適正に行う必要があるため、昨年度増員となった非常勤職員(一般事務)1名を引き続き配置する。
組替・廃止事業
○病院内保育所運営費補助事業(国庫補助事業)
(14,102)千円
※国庫補助廃止により地域医療介護総合確保基金で事業実施
○看護師等養成所運営費等補助事業(国庫補助事業)
養成所運営費補助金(29,081)千円
初度設備整備補助金 (7,992)千円
※国庫補助廃止により地域医療介護総合確保基金で事業実施
○看護職員従事者届集計作業【隔年】
(319)千円
※保健師助産師看護師法に基づく、業務従事者届は2年に1度のため、H27年度は要求なし。
○その他の標準事務費
(1,013)千円
※H27年度から「医療政策課管理運営費」に集約
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
県内で就業する看護師確保及び離職防止のため次の事業を行ってきたところ。
○看護師等養成所運営費等補助事業
鳥取・倉吉・米子看護高等専修学校(3校)へ補助を行った。
○病院内保育所運営費補助事業
看護職員、女性医師等医療従事者の離職防止及び就業促進のため、病院内で行う保育施設を運営する事業に対して補助を行った。また、平成20年度から国の補助対象とならない医療機関(公立病院等)の運営事業について県単独補助を行った。
平成26年度:旧国庫補助事業 4病院、 単県補助事業 5病院
○医師・看護職員の仕事と育児の両立応援事業
医師・看護職員の離職防止及び再就業の促進を図るため、平成21年度に当該事業補助金を創設し、病院等が実施する安心して仕事に取り組める職場環境づくりへの支援を行った。
○看護職員修学資金等貸付事業
県内に就業する看護職員、理学・作業療法士、言語聴覚士の確保のため、県内外を問わず各養成所等に在学している学生に対し修学上必要な資金の貸付けを行った。また、大学卒業者の県内定着を促進するため、鳥取大学医学部保健学科看護学専攻地域枠入学者及び鳥取県看護職員養成枠入学者へ奨学金貸付を行った。
平成26年度 新規貸付者 合計424人
○外国人看護師候補者就労研修支援事業
外国人看護師候補者を受け入れている1施設へ補助を行った。
○県内外の看護学生に対し、県内への就業促進を図るため看護サマーセミナー(平成19年度〜)を開催し、平成25年度から開催期間を5日間に拡大した。 平成26年度 参加者 合計66人
これまでの取組に対する評価
○看護師等養成所運営費等補助事業
准看護師養成所における教育内容の向上を図るため、引き続き准看護師養成所の運営を支援していく必要がある。
○病院内保育所運営費補助事業
子どもを持つ看護職員、女性医師等の医療従事者が安心して勤務を継続できたり、あるいは再就業促進のための環境整備にむけた病院内保育所の設置は効果があり、引き続き院内保育所の運営を支援していく必要がある。
○医師・看護職員の仕事と育児の両立応援事業
本制度は、医師・看護職員の離職防止及び再就業促進のため、病院等事業者へ支援を行うことにより、病院等による職場環境づくりを促進することを目的としていることから、現在の病院等を経由する仕組みを継続するとともに、今後さらに制度の周知を図っていく必要がある。
○看護職員修学資金等貸付事業
看護職員修学資金借受者で平成25年度の看護職員養成所卒業生のうち就業者の県内就職率は約9割となっている。また、県外の看護職員養成所卒業生のうち県内への就職率は約8割となっている。このようなことから、看護修学資金貸付は、看護師確保に効果的である。
看護職員修学資金の新規借受者は、年々増加傾向であり、看護師確保には引き続き貸付制度を実施していく必要がある。
○外国人看護師候補者就労研修支援事業
外国人看護師候補者の円滑かつ適正な受け入れの実施のため、今後とも外国人候補者を受け入れる施設の研修支援体制の充実を図っていく必要がある。
○看護サマーセミナー
参加者にとっては実際病院等を訪問できる機会となり、病棟等の説明を受け、看護現場職員の話を聞くことができるなど、将来就業する際に役立てられる効果的な事業であるが、県外参加者を増やすために、今後、広報方法、内容の改善を図っていく必要がある。