1 事業概要
重要港湾鳥取港の利用促進を図るため、県・市の商工・農林・観光部局や商工団体等の協力を得ながら、「鳥取港振興会」と連携してポートセールスを行う。
2 事業内容及び経費
(1)鳥取港振興会補助金 6,833千円 (6,349)
鳥取港港振興会が実施する事業に対し、県と鳥取市で1/2ずつ補助金を交付する。 〔 単位:千円 〕
※上段( )内はH26当初予算額
事業名 | 事業内容 | 振興会
事業費 | 県補助
金額 |
ポートセールス | 国内ポートセールス(旅費等) | (1,833)
1,853 | (916.5)
926.5 |
海外ポートセールス(旅費等) | (247)
247 | (123.5)
123.5 |
外国貿易促進事業 | 貿易を行う荷主等の港湾荷役料相当の1/2補助 | (2,000)
2,000 | (1,000)
1,000 |
貿易を行う荷主等の港湾使用料を減免 | 港湾事務所
対応 | |
クルーズ客船誘致事業 | 鳥取港クルーズ誘致推進会議の運営 | (95)
96 | (47.5)
48 |
鳥取港(クルーズ)利用促進補助 | (4,140)
3,140 | (2,070)
1,570 |
クルーズ企画担当者招聘 | (193)
243 | (96.5)
121.5 |
歓送迎イベント実施
(クルーズ2回、レインボージェット1回) | (2,278)
4,260 | (1,139)
2,130 |
協議会への負担金 | 日本港湾振興連合会費ほか | (70)
70 | (35)
35 |
事務局運営費 | 行政財産使用料、事務費 | (1,842)
1,757 | (921)
878.5 |
<会費事業> | 会報発行費、紹介パンフレット作成費、視察等経費 | (590)
600 | (0)
0 |
合 計 | | (13,288)
14,266 | (6,349)
6,833 |
(2)鳥取港振興会会費 10千円( 10)
(3)連絡調整にかかる経費(標準事務費) 178千円(178)
3 背景・経緯等
(1) 貨物
●鳥取港の取扱貨物は、砂・砂利が中心で、公共事業減少に伴い、H12(174万トン)をピークに、H23の37万トンまで落ち込んだが、昨年(H25)は、過去5番目の貨物量(※82.8万トン)まで回復。
※公共事業や民間造成用の建設資材が増加し、鉄鋼スラグ:35万トン、石灰石:15万トン、7年ぶりの石材輸入7千トンなど
●鳥取港の主要貨物(建設資材)の増加や新たな品目の取扱いを目指し、地元を始め無料の高速自動車道沿線等の企業等へ働きかけるとともに、案件に応じて関係部署と連携し、必要な対応を講じる。
(2) クルーズ客船
●港の賑わいや地域経済への効果等を目途に、船社や旅行代理店にクルーズ客船寄港を働きかけ、例年、日本船を中心に2隻程度寄港。
●鳥取港入港可能な日本船が減る中、観光部局とも連携しながら、外国の小型船も含めた誘致に取り組む。
●地元自治体や観光団体を始め、クルーズサポーター(H26〜)の協力のもと実施する、鳥取ならではの岸壁での歓送迎行事等は船社や乗船客に好評で、継続的な実施を求められている。
(3) 隠岐航路
●鳥取港の利用促進と新たな人流の創出を目途に、世界ジオパーク認定の隠岐と山陰海岸(鳥取港含む)を結ぶ航路実現に向け、H24から隠岐側と協議し、27年春にテストツアー実施の方向で調整中。
4 現状・課題
(1)港湾の背後圏
●定期航路がなく、当面、傭船でのバラ積み貨物の獲得を目指すが、砂・利砂以外の在来・バルク貨物を大量に扱う企業が港湾周辺にない。(※可能性を探るべき新たな貨物:化学薬品、燃料、木材、リサイクル関連品目など)
(2)港湾施設と荷役サービス
●港湾荷役サービスや設備・施設が十分でなく、他港での物流経費と比較しトータルコストが高い。一方、自社で荷役を行うことが出来れば、コストダウンにつながる場合もある。
(3)海外利用
●(関税法上の不開港だが)地理的に対岸諸国や関西圏に近く、従前から不定期の外国貿易が行われている。
●貿易貨物量の増加が、貿易環境の進展〔CIQ(通関等輸出入手続)設置、荷役業者常駐化、定期航路化〕には欠かせないことから、外国貿易促進補助事業(H23創設)により、外貿案件掘り起こしと実績づくりに取んでいる。
5 利用促進に向けた取組
※下線金額は振興会事業費ベース
(1)外国貿易促進事業(継続)
対岸諸国等との新規の貿易貨物及び既存貨物の取扱いを増やすため、鳥取港で外国貿易を行う荷主等(荷主及び輸出入者)に支援。
ア、港湾荷役支援 2,000千円 (2,000)
鳥取港での港湾荷役経費補助(年度内の1取引)
(補助率) 1/2
(補助上限)
A:鳥取港にとって新規貿易貨物の場合 100万円(1件)
B:荷主等にとって新規貿易貨物の場合 50万円(1件)
C:貿易貨物量を年500トン以上増加させた場合 50万円(1件)
イ、港湾使用料減免
鳥取港で貿易を行う「ア適用事業者」の港湾使用料(岸壁、荷役機械、上屋、野積場の各使用料)を減免
(減免率) 当年度の1取引 100% 〔最長10日間〕
(2)鳥取港(クルーズ)利用促進事業(継続)
ア、曳船開港料補助 1,400千円 (1,400)
鳥取港への客船寄港の際に使用する曳船(タグボート)を他港から回航させる費用に対する補助
⇒ 補助上限70万円(曳船1隻当たりの回航料)
入港1回当たり2隻まで (年間2件)
イ、曳船基本料補助 740千円 (740)
曳船が行う岸壁・離岸作業にかかる費用に対する補助
⇒ 補助率 1/2、補助上限 37万円
入港1回当たり2隻まで (年間2件)
ウ、客船寄港PR事業 1,000千円 (1,000)
周遊商品又は発着商品の広告宣伝費支援 (50万円×2件)
(3)(新)超高速船「レインボージェット」初入港歓送迎イベント
平成27年4月に鳥取港・隠岐間臨時運航が計画されている超高速船「レインボージェット」の初入港歓迎イベント(岸壁でのセレモニー・おもてなし等)を実施する。 1,121千円(0)
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<政策目標と進捗状況>
■鳥取港利用促進
・取扱貨物量の増加を図る。
H26目標:850千トン
(H26.9末 : 約506千トン 前年同月 : 約574千トン)
■クルーズ客船誘致
H26目標:2回程度の寄港 (H26.9末:2回寄港)
<取組状況>
鳥取港振興会と連携し積極的なポートセールスを行った。
これまでの取組に対する評価
<現状評価>
・取扱貨物量は、昨年度実績には及ばないが、60万トン近い貨物量になる見込み。また、現在、新規外国貿易案件獲得に向け、意欲ある事業者からの相談・支援等に対応。
・クルーズ客船寄港は、H22以降継続しており、H26は、鳥取発着隠岐ジオパーククルーズを始め、2隻寄港。現在、来年度以降の小型外国客船も視野に誘致活動を展開中。
・鳥取港・隠岐航路の可能性を探るため、来春のテストツアー実施に向け、関係者と最終調整を行ってるところ。