1 事業概要
計画事業費が一事業につき20億円を超えるもので、以下の1)〜4)の要件を満たすものについて、産卵場や保育場の創造などの漁場整備に国が主体となって取り組む。
1)排他的経済水域内
2)TAC又はTAEにより資源管理がなされている魚種
3)資源回復計画などの保護措置が講じられているもの
4)事業による著しい効果が見込まれるもの
なお、この漁場整備によって著しく利益を受ける都道府県は、国に対し負担金を支払う。
※TAC(資源状況等の科学的データを基礎に、魚種別に年間の漁獲量の上限を設定する制度。マアジ、マサバ及びゴマサバ、マイワシ、サンマ、スケトウダラ、ズワイガニ、スルメイカの7種)
※TAE(資源回復計画の対象となる魚種について、対象となる漁業と海域を定めた上で漁獲努力量の上限を定め、その範囲内に漁獲努力漁を定めるように対象魚種を管理する制度。アカガレイ、イカナゴ、サメガレイ、サワラ、トラフグ、マガレイ、マコガレイ、ヤナギムシガレイ、ヤリイカの9種が対象)
◆日本海西部地区アカガレイ・ズワイガニ保護育成礁
ズワイガニ、アカガレイの産卵・成育場を確保するための保護育成礁を設置する。
◆隠岐海峡地区マイワシ・マサバ・マアジ湧昇流漁場造成
海底に人工海底山脈(マウンド)を築き、海底付近を流れる栄養塩の豊富な水を表層近くに上昇させ、マイワシ等の餌となるプランクトンを発生させる。
2 事業内容
◆日本海西部地区アカガレイ・ズワイガニ保護育成礁
(1)事業期間:平成19〜28年度
(2)総事業費:6,500,000千円
(3)事業規模:8,400ha、21箇所
(4)設置場所:山陰沖合
◆隠岐海峡地区マイワシ・マサバ・マアジ湧昇流漁場造成
(1)事業期間:平成25〜28年度
(2)総事業費:2,100,000千円
(3)事業規模:1ha、1基
(4)設置場所:隠岐海峡1箇所
3 県の負担割合
◆日本海西部地区アカガレイ・ズワイガニ保護育成礁
鳥取:島根:兵庫 =45.5 : 6.3 : 48.2
<考え方>
・対象魚種はズワイガニ、アカガレイ
・港における過去5年間の平均陸揚量(属地)の比率
(境港の島根県所属船陸揚量は鳥取、島根で折半)
◆隠岐海峡地区マイワシ・マサバ・マアジ湧昇流漁場造成
鳥取:島根:=19.6 : 80.4
<考え方>
・対象魚種はマイワシ、マサバ、マアジ等の浮魚
・両県の巻き網漁業が境漁港に水揚げしたうち、各県に所属する卸売業者へ陸揚げした量の割合
4 平成27年度負担額
◆日本海西部地区アカガレイ・ズワイガニ保護育成礁
(1)事業内容: 保護育成礁のブロック製作や造成
(2)事業費: 1,566,539千円 (概算要求額)
(3)県負担額: 71,278千円
<考え方>
・事業費の3/4を国が負担
・国の負担割合には後進地嵩上げ(×1.23)を上乗せ
県負担率=1−3/4×1.23=0.0775(<0.1)
・ただし、県負担の下限は事業費の1/10
1,566,539千円×0.455×1/10=71,278千円
◆隠岐海峡地区マイワシ・マサバ・マアジ湧昇流漁場造成
(1)事業内容: マウンド礁の製作や造成
(2)事業費: 1,077,692千円 (概算要求額)
(3)県負担額: 21,123千円
<考え方>
・事業費の3/4を国が負担
・国の負担割合には後進地嵩上げ(×1.23)を上乗せ
県負担率=1−3/4×1.23=0.0775(<0.1)
・ただし、県負担の下限は事業費の1/10
1,077,692千円×0.196×1/10=21,123千円
要求額合計 92,401千円
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