1 事業概要
倉吉養護学校の肢体不自由の児童生徒が、自立活動である水治訓練を行うための水治訓練室の工事を行う。
2 現状及び課題
○肢体不自由教育部門が設置された平成16年度の児童生徒数は2名であったが、現在は21名と増加している。
○現在、倉吉養護学校の肢体不自由の児童生徒の水治訓練は、貸切バスを利用し、倉吉市営プールまで移動して学習している。
○倉吉市営プールまでのバス移動に時間を要し、実際の学習時間が短い。
○専用用具の移動や、児童生徒の移動介助に係る職員の負担が大きい。
3 主な整備内容
面積 約270平米
<主な施設>
水治訓練用プール(10m×5m)、サブプール(3.5m×2m)、更衣室、シャワー、トイレ、ボイラー室、倉庫、既存施設との連絡通路 等
4 水治訓練とは
○障がいによる学習上、生活上の困難を克服し、自立を図るために必要な知識技能を学ぶ「自立活動」教科の中の一つの活動。
○水中で浮力を利用しながら、陸上では困難な活動を行う。
○水中で力を抜くことは、リラクゼーション効果があり、呼吸が楽になったり、緊張を緩めることで、自分の身体が楽になることを自分で学ぶことができる。
○身体を起こすことや足の裏を床につけることが少ない児童生徒にとって貴重な学習の一つである。
○水圧による皮膚感覚を高める効果や、呼吸機能の改善、体力増進に繋がる。
○陸上より身体が動きやすいため、児童生徒が主体的に自分の身体を動かそうとする自立的な活動の一つ。
5 事業費
工事費 229,218千円(国庫1/3)
意図伝達業務委託料 184千円
工事監理業務委託料 3,346千円
※営繕課基準の算出方法による
6 スケジュール
工事期間 平成27年5月〜平成28年2月(約10ヶ月間)
7 これまでの主な施設整備
倉吉養護学校は、知的障がいの教育を行っていたが、平成16年度から肢体不自由教育部門が設置された。
年度 | 内容 |
平成16年度 | 肢体不自由教育部門の設置 |
平成17年度 | 新高等部棟の増築 |
平成21年度 | 肢体不自由児の増による普通教室の改修
職員の増による職員室の増築 |
平成23年度 | 高等部南棟の増築
既存施設の改修 |
<肢体不自由児童生徒数の推移>
H16:2名、H17:9名、H21:16名、H25:21名
8 事業の効果
○活動場所への移動に要している時間を、他の授業時間に当てることが可能となり、児童生徒の学習の充実が図られる。
○バス移動による児童生徒の身体的、精神的な負担が軽減される。
○水治訓練で必要となる学習用品の移動や、児童生徒の移動介助、車いすやバギーの乗せ下ろしに係る教職員の負担が軽減される。