本県では、性教育を「いのちを守り育てる教育」として位置づけ、いのちの大切さや尊さに気づかせ、児童生徒が自分を大事にできること、相手を思いやる心を育むことをねらいとし、教育活動全体を通じて実施し、「心や性の教育」という視点で本事業を展開してきた。その視点は、現在県下でも喫緊の課題とされている、いじめ・不登校の未然防止・早期対応にも資すると考える。今後は、これまで以上に、よりよい人間関係の構築や「自分のいのちを守る」「他者のいのちを大切にする」ことをさらに推進していく必要がある。
そのため、心や性の健康問題について、研修会を通して教職員の指導力向上に努めるとともに、学校への支援として、性教育の手引の作成や、効果的に推進するために、医師や助産師等の専門家を派遣し、指導体制の充実を図る。
(1)心や性の健康問題対策協議会(国費10/10)
150千円(132千円)
鳥取県「心や性の健康問題対策事業」を円滑に行うため、協議会を設置する。
【参加者】
学識経験者、医師、 臨床心理士、警察、PTA、教職員、福祉保健部、教育委員会等
【開催回数】年2回
(2)教職員の指導力向上
(ア)性教育指導実践研修会(国費10/10、県費)
320千円(320千円) |
学校における性教育(心や性の教育)の充実を図るため、性教育の県外研修会に希望する教職員を派遣し、指導力向上を図る。
【対象者】教職員(希望者)
(イ)性教育の指導の手引きの作成(国費10/10)
519千円(0千円) |
学習指導要領の改訂を受けて、県で作成している「性教育指導の手引」の見直しを行い、性教育の効果的な推進と教職員の指導力の向上を図る。
【配付予定】県内学校 228校(各1冊) 予備72
手引作成委員会を設置し協議の上、手引を作成する。
【参加者】 学校教職員 等
【開催回数】年3回
(ウ)スクールヘルスリーダー派遣事業
(国費1/3、県費2/3)
729千円(1,172千円) |
経験の浅い養護教諭に対して、指導助言や業務補助を行うことで、円滑な保健室経営が実践でき、子どもたちが抱える現代的健康課題に対応できるようにする。
【派遣対象】経験の浅い養護教諭が一人しか配置されていない学校 4校
【開催回数】年12回
【派遣講師】平成18年から平成26年度の間に退職した養護教諭
※(1)、(2)の(ア)(イ)は「学校保健総合支援事業」を活用(国費1,052千円)
※(2)の(ウ)は「学校、家庭、地域の連携協力推進事業」スクールヘルスリーダー派遣事業を活用
(国費1/3 262千円、 県費2/3 524千円)
(3)学校への支援(教育や相談を効果的に進めるための専門家派遣) (県費)
○ 県立学校への専門家派遣(県費)
1,152千円(1,152千円) |
○「心や性に関する専門家派遣」(県立学校のみ)
性教育を中心とした心や性の教育は教職員が行っていくものであるが、児童生徒が抱える心や性の健康課題は、教職員の対応だけでは難しい場合があり、教職員の補完的な役割として、医師や助産師等の専門性を有した者の関与が必要である。専門家を支援者として派遣し、児童生徒への専門的立場での心に響く講話や教職員への助言を行うことで、より効果的な指導体制の充実を図る。
【専門家】医師(産婦人科医、小児科等)助産師 等
【対象者】児童生徒、保護者、教職員
【派遣回数】96回(県立学校32校×3回