1 補正要求の内容
○平成32年度の素材生産量の目標38万m3を達成するためには、オーストリアの林業技術を導入し、従来の「車両系作業システム」(車両系機械+高密度路網)に加え、新たに「架線系作業システム」(架線系機械+幹線路網)の導入が必要。
○生産能力の高いオーストリア製架線系機械の導入にかかる経費の上乗せ支援を行い、「架線系作業システム」の導入を促進する。
(補助対象者)
2 補正要求額
要求額 29,000千円
(内訳)
・上乗せ補助 9,667千円×3台(導入台数)
・1台あたり導入経費 58,000千円/台
(タワーヤーダ+自走式搬器)
・補助率1/6
(事業主体への補助率は、緑プロ事業1/2と合わせて2/3)
3 上乗せ支援の必要性
○今後、間伐材等の搬出は、事業地の奥地化に加え急傾斜地での作業が増加し、架線系機械による搬出が一般的となることが予想される。
このため、急傾斜地等であっても日本製より効率的な作業が可能であるオーストリア製架線系機械による作業システムを導入し、早期に事業体の搬出システムを確立させることが、本県の間伐等森林整備を進める上で重要となっている。
しかし、オーストリア製架線系機械は、日本製に比べて高額であり導入にあたり事業体の負担が大きいことから、先駆的にオーストリア製架線系機械による作業システムの導入に取り組む事業体に対して、経費の一部をモデル的に支援する。
4 背景
○素材生産量38万m3(H32)の目標達成に向けて、現在主流となっている比較的傾斜が緩い地形における高密度路網による「車両系作業システム」に加え、急峻な森林や複雑な地形においては新たな「架線系作業システム」の構築が必要。
《新たな架線系作業システムが必要な理由》
・車両系作業システムでは高密度路網が必要とされるが、急傾斜地では路網の開設が困難。
・車両系作業システムで可能な箇所に施業地が限定されており、素材生産量の増が困難。
○鳥取県内においては新たな架線系林業機械を導入している林業事業体はなく、「架線系作業システム」の普及が進んでいない。
《オーストリア製架線系林業機械の状況》
・オーストリア等の海外では多く利用されているが、日本においては導入されている台数が少ない。