1 背景等
(1)背景
近年、県内の私立高校は、少子化の進展に伴い、生徒数が減少し、経営的に厳しい状況が続いている。
【本県の私立高校の生徒数の推移】 (単位:校、人)
区分 | H12 | H22 | H23 | H24 | H25 | H26 |
学校数 | 6 | 7 | 7 | 7 | 7 | 8 |
生徒数 | 4,671 | 3,339 | 3,285 | 3,372 | 3,184 | 3,193 |
スポーツ選手育成、職業教育等(看護師・調理師養成)で、大きく貢献してきた私立高校が、今後も生徒数を維持しながら、これまで果たしてきた役割又は県立高校が手がけていない「学び」を提供し続けるためにも、各校が持っている魅力を県外へ発信していくことは不可欠である。
しかしながら、本県私学の魅力が県外で十分に伝わっていない状況にあるにもかかわらず、現在、各校が県外で行っている生徒確保のための取組みは、スポーツ分野が中心で、非常に限定されたものとなっている。
また、地方創生の取組みの中で、大都市圏から本県への人の流れを積極的につくり出すために、移住・定住先や学びの場として鳥取県が持つ魅力を県外の若者やその保護者らにPRし、県内への呼び込みを幅広く、かつ、強力に推進する必要がある。
〜まち・ひと・しごと創生総合戦略(H26.12.27)〜
<基本目標2> 地方への新しいひとの流れをつくる
○東京圏から地方への転出を4万人増加 : 37万人(2013年)→41万人(2020年)
○地方から東京圏への転入を6万人減少 : 47万人(2013年)→41万人(2020年) |
(2)県立高校の状況
○「全国の若者による学びの場とっとり創生事業」で高校魅力化コーディネータの配置を行う予定の県立高校には、政策戦略事業で要求中の「高校と連携した中山間地域の活性化事業(鳥取暮らし推進課所管)」により1校当たり100万円の活動経費が支援される予定。
○これら県立高校も移住定住相談会に参加することも予想されることから、同じ内容の取組みを行う私立高校にも、支援を行う必要がある。
2 目的
鳥取の魅力ある学びを今後も提供していくため、また、人口減少対策の一環として、移住定住や内地留学的な人の流れを推進するため、魅力ある学びの場として大きな役割を果たしている私立高校の魅力を県外に情報発信する。
3 事業概要
私立高校と県が一体となって行う情報発信事業の実施
(1)事業主体・・・・・県と私立高校の共同事業(実行委員会方式)
(2)事業内容
ア 首都圏、関西圏で行われる移住相談会や今後実行委員会で検討する県内私立高等学校による合同説明会でのPR
イ 実施方法等は、県と私立高校が知恵を出し合い、意欲のある私学に配置される高校魅力化コーディネータのアイデア・意見も参考にする。
4 期待される効果
首都圏又は関西圏在住の本県の私立高校卒業生等に協力していただくことにより、学校単独で行う取組み以上の効果が期待できる。
5 所要額
(1)実行委員会運営に要する経費
項目 | 積算 | 金額 |
会場使用料 | ○大阪
96千円×2回=192千円
○東京(とっとり・おかやま新橋館)
7千円×2回=14千円 |
206 |
印刷費 | 統一チラシ作成 | 100 |
事務費 | 通信運搬費、消耗品 | 94 |
計 | | 400 |
(2)負担割合 県:1/2、私立高校:1/2
(3)所要額 400千円×1/2 = 200千円
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・毎年、主に私立高校のある地域の中学校主催の高校説明会等で募集活動を行っている。
・また、オープンキャンパスを実施し、学校の活動状況や施設等を公開している。
・県境にある地域(兵庫県但馬地方、島根県安来市、松江市など)を除き、県外の中学校や移住相談会会場で、中学生及びその保護者に向けた生徒募集活動は行っていない。
・このほか、ホームページで各校の特色ある授業内容や取組をPRしている。
これまでの取組に対する評価
・説明会やオープンキャンパス等では、各校が工夫を凝らして学校の魅力や特色ある取組のPR活動を展開しており、概ね、好評である。
・しかしながら、生徒数は減少の一途をたどっており、熱心な募集活動を実施しているにもかかわらず、生徒確保は年々困難になっている。