これまでの取組と成果
これまでの取組状況
メンタルヘルス対策は、一次予防、二次予防、三次予防に体系化し各種対策を実施してきた。
■一次予防;メンタル不調の発生予防と啓発
・人材開発センターと連携した階層別研修により、各対象に適した内容の講義を行い、心の健康の重要性を啓発した。
・職員一人ひとりが自己の心の状況を確認し、セルフケアが行えるよう「ストレス度チェック」を全職員に実施した。
・睡眠とうつの関係性に注目し、平成25年度から「睡眠改善のチェック」を各個人に実施していただき、睡眠の重要性について動機付けを行った。
・平成24年度に実施した「睡眠と疲労度調査」結果から、睡眠に何らかの問題がある職員は、45%と多く、平成26年度は生活習慣との関連に直目した「睡眠と生活習慣調査」を実施しているところ。
■二次予防;早期発見、早期対応
・過重労働者面接指導(時間外勤務月100時間以上の者)を対象とした面接指導を、産業医と保健師が行った。
・管理監督者研修により、早期発見・早期対応や具体的事例による対応方法を学び実践に役立つ研修会行った。
・所属職員のメンタル不調や休暇の多い職員、いつもの様子と違うと感じた職員について、所属の管理的立場にある者からの随時の相談に対して、予防的介入し、対応方法や職場環境調整について指導、助言した。
・年度当初に健康面で気になる職員について、福利厚生課保健師と各所属毎の管理監督者と不調のサインや対応方法について意見交換することにより悪化の未然防止となった。
■三次予防;復職支援と健康管理審査会運営
・休職者の復職に向け職場リハビリを実施し、健康管理審査会での復職の可否についての審査や就業上の留意事項をもとに、円滑な復職へとつながった。
・復職後の療養相談、随時面接を行い適切に就業ができるよう支援した。
■メンタルヘルスの観点から快適な職場環境づくりのためのコミュニケーションのあり方を中心とした出前講座を実施した。
これまでの取組に対する評価
■メンタル不調者を減少させるためメンタル対策を体系化し各種の対策を講じてきた。
■メンタル対策のきめ細かな継続した支援と、所属へのフィードバックにより、メンタル疾患の長期病休者は減少し、復職支援に向 けた取り組みは効果があがっている。今後も継続して取り組む必要がある。
■また、今後は、メンタル不調の発生予防を重点に取り組むことが必要である。
■その方法として、睡眠とうつは関係性があることから職員の睡眠状況に注目して睡眠障害の原因を把握し、個別相談と睡眠教育を重点的に取り入れ、生活リズムの改善を図っていく。
■睡眠と生活習慣調査により県職員の睡眠傾向を分析し質の高い睡眠が確保できるよう支援していく必要がある。
■目に見えるわかりやすい指標として睡眠を切り口にメンタル対策を進めていくことで、セルフケアや、早期発見・早期対応につ ながり、さらなる重症化予防が可能になると考える。
■メンタルヘルスを個人の問題と職場環境の問題とに整理して考えていくことが重要であり、職場環境づくりの方法として職域委員会の活性化への支援により成功事例があっている。今後も継続して職場への支援を行う事が必要である。