現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成27年度予算 の 農林水産部の鳥取和牛振興総合対策事業(増頭対策)
平成27年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:畜産業費 目:畜産振興費
事業名:

鳥取和牛振興総合対策事業(増頭対策)

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農林水産部 畜産課 肉用牛担当  

電話番号:0857-26-7829  E-mail:chikusan@pref.tottori.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
27年度当初予算要求額 41,730千円 12,424千円 54,154千円 1.6人 0.0人 0.0人
26年度当初予算額 35,868千円 18,432千円 54,300千円 1.6人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:41,730千円  (前年度予算額 35,868千円)  財源:単県 

事業内容

1 事業概要

鳥取和牛振興総合対策は鳥取和牛の更なる飛躍のための生産から販売まで、総合的な事業を展開する。その増頭対策として、担い手や新規参入者等に牛舎等の施設整備を支援する。また、和牛受精卵移植の卵購入、移植経費、採卵経費の支援、新しく受精卵移植に取り組む農家へ移植の奨励、和牛受精卵移植推進を推進するための酪農後継牛確保を目的とした実証試験を行うことで、和牛の増頭を図る。

2 目 的

●産肉能力が高い種雄牛群を軸として「和牛王国復活」を目指し、和牛ビジョンに添った生産から販売までの戦略を推進するための事業を実施する。

    ●3年後に開催する第11回全共で首席を獲得し鳥取和牛がトップブランドになることを想定し、需要に応えられる高品質な鳥取和牛出荷頭数を確保する。
    ●和牛生産頭数の増加のために、飼養場所の確保(牛舎整備)、乳牛等の有効活用(受精卵移植の推進)を図る。

3 背 景

    (1)鳥取県種雄牛「百合白清2」号が日本一の検定成績を出し、全国的に有名になった。その兄牛「白鵬85の3」号も検定中であるが成績がよく、期待されている。全共出品候補牛もこの好成績な種雄牛で対策をとっており、3年後の宮城全共での首席奪取が期待される。
    (2)「百合白清2」誕生の効果もあり、子牛価格が高く推移していることから、和牛繁殖農家の生産意欲が向上し、高能力な繁殖雌牛の導入や保留が活発になり、増頭にも意欲を示している。また酪農業からの和牛繁殖経営への新規参入もみられるようになった。
    (3)しかし、子牛価格高騰、飼料代の高騰、建設資材の高騰など増頭に係る経費が増加している市況を鑑み、増頭の意欲をそぐ要因も多い。
    (4)和牛増頭の手段として和牛受精卵移植が有効であり、(公財)鳥取県畜産振興協会が和牛受精卵移植・受精卵採卵を積極的に行い推進している。平成27年度から畜産試験場所有の繁殖雌牛の飼養管理・採卵業務を(公財)鳥取県畜産振興協会に委託し、和牛受精卵増産へ向けて体制を整備する予定である。
    (5)和牛受精卵移植は乳牛の所謂「借り腹」を用いるが、酪農家に和牛受精卵移植推進を進めるには、雌が90%の確率で生産される性判別精液を活用し乳用種後継牛を確実確保して経営を安定させることが重要であるが、受胎率の低さ、販売価格が通常の精液よりも高いことが理由で普及、浸透していない。
    (6)日本一の成績を誇る種雄牛を今後活かす政策は、生産者、関係者等とよく協議を図り、新たな戦略・方針を決定しなければならない。そのために和牛再生ステップアップ協議会の中に鳥取県和牛振興戦略会議を設け、活発な協議を重ねて政策を進める必要がある。

4 要求額

要求額合計 41,730千円 
(内訳)
(1)施設整備支援               31,900千円
(2)増頭のための和牛受精卵移植対策 9,116千円
(3)和牛再生ステップアップ協議会      714千円

5 事業内容

(1)施設整備支援
区 分
事業内容
予算額
(前年度)
(千円)
担い手施設整備支援増頭に伴う牛舎等(繁殖牛舎、肥育牛舎、堆肥舎、保育育成舎)の新築・改築に対する助成
実施主体:農協、生産者、新規参入企業
補助率:県1/3、市町村1/6
22,300
(16,850)
新規参入支援新規参入者が実施する畜舎、堆肥舎等の整備及び雌牛導入に対する助成
実施主体:農協、生産者
補助率:県1/3、市町村1/6
9,600
(15,500)
31,900
(32,350)

(2)和牛受精卵移植推進
区 分
事業内容
予算額
(前年度)
(千円)
高能力子牛増産対策「百合白清2」「白鵬85の3」の受精卵購入経費に対する支援
実施主体:農協
補助率:県1/2
助成額:上限20千円/頭
 2,000
(1,000)
高能力受精卵確保対策農家が実施する「百合白清2」「白鵬85の3」の採卵経費に対する支援
実施主体:農協
補助率:県1/2
助成額:上限21千円/頭
1,176
(525)
受精卵移植チャレンジ対策和牛受精卵移植に前年度実績より多く取り組んだ生産者に奨励金を支援
実施主体:農協、生産者
補助率:定額20千円/頭
2,440
(0)
移植利用促進対策和牛受精卵の移植経費の助成
実施主体:全農
補助率:県 定額2,500円/移植
     全農定額2,500円/移植
2,500
(1,755)
(新)借り腹確保対策実証試験乳牛への和牛受精卵移植推進のため乳用種後継牛を確保することを目的として、性判別精液を活用した実証試験の経費に対する助成
実施主体:大山乳業
補助率:定額1,000千円
試験対象頭数:100頭
   1,000
(0)
高能力牛受精卵増産委託事業【畜産試験場で要求】(公財)鳥取県畜産振興協会に畜産試験場で所有する供卵牛の飼養管理・採卵を委託するのに要する経費
委託料:7,020千円
備品購入費:2,085千円
需用費:1,958千円
【11,063】  
9,116
(3,280)

(3)和牛再生ステップアップ協議会

区 分
事業内容
予算額
(前年度)
(千円)
和牛再生ステップアップ協議会和牛振興戦略を図り、和牛ビジョンの推進管理、意見交換を目的に開催
(附属機関)
・開催回数:年6回
・委員:県内代表者10名
    関係団体7名
 714
(238)
    計
714
(238)

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

「和牛増頭対策推進事業」
  ・担い手施設整備支援
    和牛の増頭を目的とした堆肥舎整備に支援した
    H24年度 実施無し
    H25年度 堆肥舎整備 2農場
    
  ・新規参入円滑化支援
    新規参入者の経営開始に必要な雌牛導入に要する経費に支援   した
    H24年度 実施無し
    H25年度 繁殖雌牛導入 2農場 16頭

  ・受精卵移植技術利用促進
    乳牛等に受精卵移植を実施して、和子牛の生産拡大を図るた    め、和牛受精卵移植経費を助成した
    H24年度 受精卵移植 264頭
    H25年度 受精卵移植 276頭

 「未来の鳥取和牛づくり総合対策事業」
  ・「和牛の保育園」推進対策事業
    農協等が実施する和子牛を集約的に育成する施設(哺育舎)の    整備経費の助成した
    H25年度 保育育成舎1棟整備25頭規模

 ・放牧場和牛受精卵移植拡大対策
   放牧場で和牛受精卵移植を実施する酪農家等の和牛受精卵購入  費、採卵経費の一部を助成した
   H25年度 卵の購入 50卵
          採卵頭数 23頭  

これまでの取組に対する評価

・和牛繁殖経営の担い手や新規参入者へ施設整備等の支援をすることにより、和牛繁殖雌牛の増頭につなげることができた。

・和牛の増頭を図るには、酪農家等に和牛受精卵移植を推進することが重要であるが、人工授精より経費がかかる事が、移植への取り組みを阻害する要因の一つであったが、移植経費の補助、購入した卵代を補助したことで、受精卵移植技術の活用がわずかであるが増加した。

・採卵経費の補助をすることにより、和牛受精卵移植に必要な受精卵を確保した。さらに、和牛受精卵移植により生産された子牛を引き受ける施設を整備し、和牛受精卵移植を推進をする基盤を築いた。

・和牛受精卵移植の受胎率の向上、産子の管理・育成技術の向上などの課題もあり取り組まない農家も存在するため、引き続き受精卵移植の推進、農家へのサポートが必要である。

工程表との関連

関連する政策内容

・子牛生産頭数・肉牛出荷頭数の増加や高価格販売による「和牛王国鳥取」の復活
・「鳥取和牛オレイン55」など、美味しい鳥取ブランドの形成
・付加価値の高い県産品ブランドの増産体制の構築

関連する政策目標

・子牛生産頭数:2,670頭、肉牛出荷頭数3,750頭
・「鳥取和牛オレイン55」生産頭数:370頭





要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 35,868 0 0 0 0 0 0 0 35,868
要求額 41,730 0 0 0 0 0 0 0 41,730