高度衛生管理型市場推進実証事業

　 今後、境市場を高度衛生管理型市場としていくためには、ハード整備と併せ、現状の荷捌き方法（作業工程）の多くを見直す必要がある。

（１）『高度衛生管理型市場』とは
・危害要因（生物的、化学的又は物理的）の分析・特定、それらを取り除くためのハード及びソフト対策

・定期的な調査、点検、記録の管理、これらの情報提供

（２）作業上懸念される危害要因と危害を低減するための対策　


ア　岸壁からの異物混入対策
現状：岸壁から場内への荷の搬入時の危害（鳥害、日射、雨）

対策：ベルトコンベアを使った迅速な搬入方法の検討


イ　容器等からの汚染対策
現状：木製の魚箱・選別台からの危害（木片混入、細菌等）

対策：プラスチック魚箱、ＦＲＰ・ステンレス製の選別台の検討


ウ　活魚の水質管理対策
現状：発泡箱を使用するため活力が低下

対策：専用活魚水槽を使ったセリ・輸送方法の検討


エ　長靴・床からの汚染対策
現状：
・ブルーシートに直置きする松葉がにへの長靴・床からの汚染、氷上に陳列するマグロへの長靴・床からの汚染

対策：作業の支障とならず安全な敷台の検討


オ　岸壁へのトラック進入による交差汚染対策
現状：トラック進入に伴う水産物への排ガス、異物混入危害

対策：専用台車による発泡箱の運搬方法の検討


カ　トラック運搬中の異物混入対策
現状：トラック運搬中の危害（鳥害、日射、雨）

対策：荷台の鳥よけ、日よけ対策用カバーシートの検討

・事業主体…県（市場開設者）

・事業内容…選別台の試作品開発、魚箱・発泡箱専用台車・松葉がに用敷台の導入試験。

　高度衛生管理を実践する先進市場の荷捌き作業工程や使用資材を調査するため、荷受業者等に対し調査費を補助する。

・事業主体…荷受業者等

・補助率　 …１／２

・事業内容…調査に要する旅費の補助

・市場開設者…市場利用のルール決定に必要となる資機材の試験導入､基準・規模の整理

・荷受業者等…新たに導入を試みる資機材の試験運用、改善提案　

・荷捌き資材の試作品開発・導入試験…２，２８８千円

・資材開発・作業工程検討調査費補助金…６００千円

・衛生管理マニュアルに示す荷捌作業の運用指針作成