1 事業の概要
調理員の確保難から安定的な給食提供体制に不安があるため、平成28年度から調理業務の一部を委託する。
2 現状
(1)現在、厚生病院では直営で給食調理業務を行っているが、平成12年度以降は正職員の退職補充は非常勤職員で行っている。しかしながら、現在の調理方式(注1)が複雑なこと及び非常勤職員の任期が1年更新であるためか、近年、非常勤職員の採用・定着が困難な状況が続いており、直営での給食提供体制の維持が難しくなってきている。
(2)また、調理担当正職員の高年齢化と、非常勤職員の構成割合の高まりにより、アレルギー食の確認不足等安全面でも問題が生じている。
(3)さらに、食事を搬送する小荷物専用昇降機(S61年整備・耐用年数17年)が老朽化し、継続して使用するためには多額の改修費用(約7千万円)が必要となっている。
(4)このため、調理方法が比較的容易で、かつ給食の質(食味・風味・色合)の向上が図られる調理方式(注2)に変更し、さらに小荷物専用昇降機を改修せず、業務用エレベータを利用する方法に変更する予定であるが、この変更に伴い追加採用が必要な調理員の確保も極めて困難な状況にある。
注1) ニュークックチル方式:食中毒防止のため一旦急速冷却(加熱後90分以内に芯温3℃に冷却)したものを、個人ごとのトレー・器に盛りつけ、再加熱カートに入れてカートごと冷蔵しておき、提供前に再加熱カートで器ごと温めて提供。味噌汁等は、通常どおり調理して提供する二系統の調理方法
注2) 一部クックチル・クックサーブ併用方式:食中毒防止のため、一部の料理(煮物等)は一旦急速冷却しておき、提供前に温めてから器に盛って提供。その他の料理は調理後、すぐに器に盛って、温冷配膳車で提供
3 目的等
○給食調理業務の一部を外部委託することにより、安定的な給食提供体制を構築する。
注1)現在の調理担当正職員は継続雇用し、委託業者との業務は、食事の種類によって分ける。(人役に見合い、かつ一定の経験が必要な、治療食のうち腎臓病食及び一般食のうちミキサー食などを直営とし、その他は委託)
注2)現在の非常勤職員については、雇用と業務の継続を念頭に、委託業者に雇用を働きかける。
4 所要経費
債務負担行為額 850,885千円
(内訳) 単位:千円
年度 | H28 | H29 | H30 | H31 | H32 |
限度額 | 170,177 | 170,177 | 170,177 | 170,177 | 170,177 |
※財源は医業収益
5 今後のスケジュール(案)
平成27年 8月 〜 9月 受託業者募集
10月 契約締結
10月 〜 3月 移行準備期間
平成28年 4月 一部委託業務開始