1 事業の目的・概要
県は、「ともに育てる身近な緑」をテーマに、自然を大切にしながら楽しむ鳥取の心を全国に発信し、鳥取の風土を活かした緑化を協働により推進することで、鳥取らしい魅力あふれるまちを育む契機とするために、全国都市緑化とっとりフェアを開催した。
開催の成果として、鳥取市内各地には、市民活動による緑地の整備が進み、緑の地域づくり運動が広がっている。また、ナチュラルガーデンマイスター等の緑のまちづくりリーダーが養成され、活動を初めている。
今後、この取り組みが大きなグリーンウェイブとなり、県内各地で美しく魅力的な緑の地域づくりが県民運動として展開されることを推進する。
2 事業の内容
■緑の創出(拠点施設や周辺の修景)
もてなしの緑華モデル検討事業(16,450千円)
○とっとりの顔の部分となる多くの人々の目にとまるまちなかのスポット(空港、駅、集客拠点、それらを結ぶメイン道路の沿道等の公共空間)を統一感があり美しく質の高い「とっとりらしい緑」として修景するため、緑化関係者や学識経験者等による「とっとりの緑創生検討会(仮称)」を実施する。また、その検討成果を「もてなしのまち」創生のモデルとして整備する。
・検討会経費:=250千円
・整備費:5,400千円×3カ所程度=16,200千円
(整備想定地区等)
・鳥取市:鳥取空港〜鳥取駅
(鳥取大学、湖山池オアシスパーク、布勢総合運動公園、鳥銀文化会館、鳥取砂丘)
・米子市、境港市:境港駅〜米子空港〜米子駅
(水木しげるロード、ソーラーパーク、水鳥公園、湊山公園、皆生温泉)
・倉吉市:倉吉駅〜倉吉中心市街地
(倉吉駅北口、白壁土蔵群、未来中心)
・公共集客拠点
(鳥取空港、燕趙園、夢みなと公園)
■緑の育成(人材育成と活用)
みどりすと創出・県民運動展開事業(9,725千円)
○鳥取の魅力ある自然を活かした様々な緑化活動(ハンギングバスケット、ナチュラルガーデン、日本庭園など)が広がるよう「みどりすと」の育成と県民運動を展開する。
1)みどりすと活動費補助金(4,000千円)
○とっとりの緑化を広く県内に普及し、緑化を推進する人材を育成する等、花と緑のまちづくりを実施する団体等に助成する。
(2,000千円(定額※)×2団体程度)
※ただし、事業費が2,000千円未満の場合は、その事業費の額とする。
2)花と緑のまちづくり支援事業補助金(4,000千円)
○市町村が地域住民の緑化活動に対し支援する制度に支援する。
(上限50千円×80件 補助率1/2)
3)緑のまちづくりリーダー交流会(1,095千円)
○緑やまちづくりに関心を持つ者達(造園、園芸、建築、地域活性化活動等)が繋がりネットワークに展開するための交流会を実施する。
・講演+意見交換会 東中西3地域×1回
4)みどりの講師派遣制度(630千円)
○自治会、公民館等が企画する緑化活動(整備や管理)等に講師を派遣する。
・講師2人×東中西3地域×5回
(想定講師:ナチュラルガーデンマイスター、県植木協会、県造園協会他)
■緑の普及(緑化の普及と情報発信)
【新規】とっとり修景緑化ガイドマニュアルの作成(2,484千円)
○ともに育てる身近な緑を実践するための具体的な整備や維持管理方法の説明書を作成する。
・一般住民(初心者)向けで、地域緑化植物のリストアップ等を想定
・編集+印刷(A4カラー12P、1000部)
所要経費
内 容 | 要求額 |
もてなしの緑華モデル検討事業 | 16,450千円 |
みどりすと創出・県民運動展開事業 | (9,725千円) |
1)みどりすと活動費補助金 | 4,000千円 |
2)花と緑のまちづくり支援事業補助金 | 4,000千円 |
3)緑のまちづくりリーダー交流会 | 1,095千円 |
4)みどりの講師派遣制度 | 630千円 |
【新規】とっとり修景緑化ガイドマニュアルの作成 | 2,484千円 |
合 計 | 28,659千円 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
全国都市緑化フェアを契機に鳥取の在来植物を活かした自然風の庭「ナチュラルガーデン」にスポットを当て、その技術の普及、人材育成を行うとともに、地域でのナチュラルガーデン整備の普及と緑に携わる人材の育成を進めてきた。
これまでの取組に対する評価
「ナチュラルガーデン」という緑化手法をきっかけに、新しい緑化のスタイルが動き始め、鳥取の自然の再認識や情報発信に一定の成果を挙げた。
これから、緑化推進のグリーンウェイブを大きく展開するためには、特に、個人から団体へ、地域へと緑化推進に参加する県民のすそ野拡大が重点的となる。
今後は、緑化活動を支える関係団体との連携や市町村を通じた住民団体等の活動支援へ重心を移し、ナチュラルガーデンだけでなく、従来型の庭園緑化や隠れた鳥取の造園技術、伝統にも着目する等、鳥取の風土に合った鳥取らしい緑づくりを地域全体でどのように進め広げていくかを検討していく。