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平成27年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:水産業費 目:水産業振興費
事業名:

水産物加工流通対策事業

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水産振興局 水産課 漁業振興担当  

電話番号:0857-26-7316  E-mail:suisan@pref.tottori.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
27年度当初予算要求額 7,604千円 4,659千円 12,263千円 0.6人 0.0人 0.0人
26年度当初予算額 10,792千円 4,644千円 15,436千円 0.6人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:7,604千円  (前年度予算額 10,792千円)  財源:単県 

事業内容

事業の概要

 燃油高騰をはじめ、消費者の魚離れや市場流通形態の変化など厳しい環境の中、漁業経営の安定、存続のためには、県産魚の流通、消費拡大対策の強化がますます重要となっている。

     そこで、県産魚の流通改革、消費拡大推進に関する取組を6次産業化に繋がる前段階のモデル的、チャレンジ的取組、未利用資源を活用した蓄養殖・加工取組および消費者ニーズに応える県産魚ファストフィッシュ生産取組に分けて、実施主体や目的に応じて幅広く支援する。(すべて直接補助)
    【県産魚ファストフィッシュ】
     県産魚を活用した「食べやすい」、「調理しやすい」、「ゴミが出ない」商品の総称。切り身、フィレ、ブロックなどの一次加工品から、皿に盛るだけ、温めるだけで食べられる高次加工品まで含む。

事業内容

1 水産物流通改革消費拡大チャレンジ支援事業
(1)補助事業
 既存の水産物流通を改革し消費拡大にチャレンジする先進的でモデル的な取組産地から消費者へ直販、産地と小売との直接取引、地魚の学校給食への拡大などを幅広く支援する。
※プラン審査会あり
(2) 産地消費者動向セミナー
 県産魚サプライチェーン構築の普及啓発、きっかけづくりとして、生産者、仲買業者等を対象に、県主催の最近の魚介類の消費者ニーズ、消費動向について鮮魚流通コンサルタントによるセミナーを実施。

2 未利用資源を有効活用!蓄養殖、加工実証事業
 定置網漁獲物、大中旋網で混獲される未利用、低利用資源の有効活用、付加価値向上に資するため、これらの蓄養殖、加工の事業化実証試験を支援する。

3 鳥取県版ファストフィッシュ生産促進事業
 県内の水産加工業者に対して、消費ニーズを反映した県産魚の産地加工品生産を促進し、販路開拓、消費拡大を図るため、産地情報、商品提案システムの構築、新加工技術の導入、鮮魚加工人材育成、新しい流通システム構築の取組に対して支援する。
※プラン審査会あり 

事業費内訳

事業費:7,604千円 (前年度:10,792千円)

1 水産物流通改革、消費拡大チャレンジ事業:3,450千円(前年度:3,280千円)
 (1)補助事業 3,313千円
  補助金 1,000千円×3件=3,000千円
  プラン審査会 137千円
   審査員4人分報償、費用弁償×3回=137,123円

(2)産地消費者動向セミナー(県主催、2回) 176千円
    講師報償費=30,000円
    特別旅費=145,480円

2 未利用資源を有効活用!蓄養殖・加工実証事業:2,200千円(前年度:4,400千円)
  補助金 2,200千円(ソフト1,500千円、ハード700千円)

3 鳥取県版ファストフィッシュ生産促進事業:2,091千円(前年度:3,112千円)
  補助金 1,000千円×2件=2,000千円
  プラン審査会 91千円(審査員4人分報酬、費用弁償×2回=91,200円)

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

1 水産物流通改革・消費拡大チャレンジ支援事業

○平成23年3月に「6次産業化法」が施行され、平成23年度から国を挙げた6次産業化支援取組みが本格化。本県では既に、当事業により平成20年度から漁業者等が行う流通加工への試行的なチャレンジを支援しており(補助率1/2,補助上限300千円)、その後、県版の6次産業化支援事業に発展する事例もあり漁業現場での6次産業化の取り組みが徐々に広がってきている。

○平成23年度は、こうした漁業者自らの取り組みを質・量ともにステップアップしていくため「発展型チャレンジ」のメニュー(補助率1/2,補助上限1,000千円)を新たに導入し、事業実施主体も漁業者、漁協に留まらず、加工業者、流通業者または、それらをメンバーに含む任意団体とし、平成25年度からはメニューを一本化し、事業実施主体に拘わらず補助上限を一律1,000千円とした。

○平成26年度は、(1)中野港漁村市の取組、(2)漁業者グループによるサワラ活締めの取組、(3)漁業者によるフグ類の産地加工、販売取組及び漁業者と飲食業者、(4)加工業者の連携による境港高鮮度鮮魚サプライチェーン構築の取組に対して支援中。

【H26年度産地消費者動向セミナーの開催】
平成26年6月3-4日、境港市にて開催。講師1名を迎え、県外量販店の鮮魚バイヤー等5名、境港の水産加工業者等(1日目16名、2日目8名)参加。

2 未利用資源を有効活用!蓄養殖・加工実証事業

○定置網や大中型まき網に混獲されるアジ、サバなどの稚魚は、安い魚価で取引されたり海上で投棄・放流されているが、本来、漁獲された魚は、直接人の口に入り、消費されることが望ましい。

○未利用魚活用型の養殖事例は、県漁協の「海神サバ」(平成15年度〜19年度に試験養殖・販売)があるが、県内外からの種魚の入手がうまくいかなかったため中止した。現在、県内に同様の養殖事業はない。

○平成25年12月に新会社を設立し、県内進出し、ギンザケ養殖生産から生食用加工、販売事業までを手がける会社が、ギンザケ以外の魚種の加工にも意欲があり、まき網、定置網で混獲される未利用魚の蓄養殖・加工販売も検討している。

○一方、県漁協等が操業経営する定置網漁業は、現在稼働中の浦富、御来屋及び淀江に加え、平成26年度には夏泊でも稼働開始した。同漁協も、定置網の設置拡大とともに、混獲される未利用魚の蓄養殖・活魚販売を検討している。

3 鳥取県版ファストフィッシュ生産促進事業

○平成26年度消費者動向セミナー(水産物流通改革・消費拡大チャレンジ支援事業)で県外の量販店の鮮魚バイヤーの産地市場、産地加工現場の視察や意見交換で産地加工された高鮮度魚のニーズが高いことが分かった。

○平成26年度は、境港の水産加工会社の「特殊凍結を利用した生食用冷凍鮮魚開発プラン」を支援中。

これまでの取組に対する評価

1 水産物流通改革・消費拡大チャレンジ支援事業

○地域ブランド化の取り組みや漁業者グループによる市場を経由しない県外出荷など、発展型の取り組みチャレンジが増える一方で、規模が大きくなることによって委託販売手数料が大きな収入源である漁協の理解を得ることが難しくなるなど、新たな課題も発生している。

○H26年度以降は、漁業者と漁協または小売り・飲食業者・加工業者・流通業者の連携による商品開発、流通といったそれぞれの業態の特性、ノウハウを活かした取組-6次産業化、農商工連携の本格化を見据え、計画的に取り組む事例も出てきた。

○平成20-25年度の間に支援したプランのうち、「とっとり発!6次産業化総合支援事業」の支援を受ける等発展・継続している事例は、過去18件中13件(72.2%)となっており、当該事業は、水産分野における本格的な6次産業化、農商工連携事業の試行支援事業として非常に重要である。

【年度:件数(うち6次化発展・継続件数)】
H20:4(3)、H21:4(3)、H22:3(3)、H23:2(1)、H24:2(0)、H25:3(3)

○H26年度の産地消費者動向セミナーは、境港の水産加工業者を対象に実施。その後の取引に繋がった事例あり。

2 未利用資源を有効活用!蓄養殖・加工実証事業

○ギンザケ養殖会社と県漁協は、それぞれで独立した事業を実施しているが、会社は県漁協に対して技術的助言が、県漁協は会社に対して種魚の提供が可能であり、両者でうまく連携できる可能性がある。

○本事業は、こうした状況と大きく年変動する資源状況に臨機応変に対応するため、引き続き支援措置を継続するもの。

3 鳥取県版ファストフィッシュ生産促進事業

○水産加工機器は特殊性が高く、高価なため、新商品開発、新機器導入をためらう水産加工業者は多い。当事業で新技術の試行、鮮魚加工人材育成及び新商品の流通経費の支援は水産加工業者がリスク軽減しながら県産魚を使った新商品開発や新技術にチャレンジ出来る意味で有意義。




要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 10,792 0 0 0 0 0 0 0 10,792
要求額 7,604 0 0 0 0 0 0 0 7,604