◆コアサンプルとは何か
海底地層を調査するために、ピストンコアラーやボーリングによって採集される連続的な柱状の地質資料をコアサンプルと呼ぶ。表層型メタンハイドレートの調査では船上よりボーリングにより掘削して、海底より百数十メートルの深さまでのコアサンプルを採取する。
◆コアサンプルからわかること
コアサンプルを分析することで、メタンハイドレートの分布状況や資源量が把握できる。さらに基礎調査が進みデータが蓄積されることで、メタンハイドレートの成因分析、濃集海域の特性等が明らかになり、探査技術を発展させたり、賦存する有望海域の絞り込み手法など技術開発に繋がる。
また、従来の石油掘削とは異なり、メタンハイドレートの科学掘削では、あらゆる場所を掘削してコアサンプルを集めることが、資源としての活用に繋がるような海底下の世界の謎を解明する研究や技術開発に役立つ重要な情報になる。
◆海洋コア研究施設構想
コアサンプルを保管する場所を提供し、将来的には調査関係者がコアサンプルを共同研究できる利用スペースを目指す。
このことにより、メタンハイドレートの基礎調査が促進され、研究者がコアサンプルを実査できる海洋コア研究の拠点となることで、人材育成事業や資源開発などに好影響を期待する。