1 事業の背景・目的
○本県では、これまでスクラム教育・授業改革ステップアップ事業等を通じて、小中が連携した中学校区による事業展 開を推進してきており、また社会の複雑多様化により子どもを取り巻く環境も大きく変化し、学校が様々な課題を抱えるなか、県内市町村においてもこれまで以上に学校・家庭・地域が一体となって地域ぐるみで子どもを育てる体制として、保護者や地域住民が学校の運営に参画するコミュニティスクール(学校運営協議会)や学校支援地域本部事業や学校支援ボランティア事業に取り組んでいる。
○今後も進展が見込まれる少子化への対応や地域創生のためには、小中連携から小中一貫した教育への推進と、一層保護者や地域住民に支えられながら、地域住民等が運営に参画する学校づくりが求められている。
○このため、地域住民等と中学校区内の小中学校教職員が、目指す15歳の子ども像を共有し、小中9年間を見据えた一貫教育を持続的に進めるため、中学校区が一体となった地域「共育」ネットワーク体制の構築を推進する。
【鳥取県教育振興計画における関連項目】
・「学校、家庭、地域の連携協力体制の構築「社会全体で取り組む教育の推進」
・「学校裁量予算の活用やコミュニティスクール等、学校の自主性を発揮した取組推進(特色ある学校運営の推進)」
2 事業概要
(1)モデル地域による実践
○指定地域 3中学校区(市町村教育委員会)
○指定期間 最大3年間
○取組の内容
モデル地域において、地域の次代を担う地域人材の育成のため、各小・中学校単位の地域共育協議会(コミュニティスクール)が一体となった中学校区全体のネットワーク会議を設置して、目指す子ども像の共有と協働による学校運営を推進し、地域の特色を生かした小中9年間を見通した系統性のあるカリキュラムづくりを実践する。
(2)期待される効果
・小中9年間を見通した指導と、家庭・地域との連携による学力・生活習慣の定着
・中1ギャップ等の生徒指導上の問題への未然防止
・保護者や地域住民による学校支援活動の活発化
・保護者や地域住民との円滑な対応など
(3)事業成果の還元
成果等は各市町村内において共有・展開していくとともに、次年度以降において、事業の成果を各種研究大会等をとおして県内に広く普及・啓発する。
また、初年度の取組状況についても、情報提供する。
3 所要額
総額 1,500千円 (県定額補助)
○モデル地域(中学校区)の指定
500千円×3中学校区
※初年度:上限500千円(3年間で1,000千円)
○対象経費
視察旅費、講師謝金、委託費、会議費等
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・小中連携で取り組む授業改革ステップアップ事業
小中学校9年間を通した学力向上を図るため、計画・実施・評価・改善プランを明確にして授業改革に取り組む中学校区や教育研究団体を指定し、成果を全県に普及。
・学校支援ボランティア事業
地域住民等の参画により、学校の教育活動を支援する仕組をつくり、様々な学校支援活動を実施。
・放課後子ども教室推進事業
子どもの安全・安心な居場所づくりを推進するため、放課後や週末に小学校の余裕教室、公民館等を活用し、地域の方々の参画を得て、学習やスポーツ・文化活動、地域住民との交流活動等の取組を実施
これまでの取組に対する評価
・様々な教育活動において、中学校区で繋がった取組を実践する。
・学校支援ボランティア事業を実施する学校数、ボランティア登録人数は、継続して増加してきている。
・放課後子どもプラン推進事業としては、すべての市町村で、放課後子ども教室と放課後児童クラブの両方もしくはどちらかが取り組まれている。