事業の概要
平成22年3月、湖沼水質保全特別措置法に基づき「中海に係る湖沼水質保全計画(第5期)」が策定され、河川直接浄化対策の一つに「旧加茂川の水草刈り」が位置づけられているため、鳥取県、米子市、住民等(NPO法人、自治会、一般市民、商店街等)が連携・協力し清掃活動を実施するもの。
事業の内容
○加茂川まつり実行委員会(スーパーボランティア団体)
・米子市中心市街地区間のゴミ拾い、水草刈り作業
○県
・上流区間の水草刈り作業、清掃活動で陸揚げされた水草処分を委託
事業の背景
・米子市の中心市街地を流れる旧加茂川では、繁茂した藻にゴミが溜まり、時には異臭が出るほか、切れた水草が中海に流入して水質汚濁の一因になっている。
・旧加茂川では多くの県外客が遊覧船を利用するなど、米子市観光の目玉となっているが、藻に溜まるゴミや、切れて浮遊する藻が美観を損ねるなどしており、苦情が寄せられている。
・流れ出る水草が漁網にかかるため、漁業関係者からも苦情が寄せられている。
・環境に対する県民の関心は年々高まっており、旧加茂川でも「加茂川を美しくする連絡協議会」が結成されているが、会員のほとんどが高齢者であり、重労働となる水草刈りは行えていない。
・米子市中心市街地に近い区間で地元住民等によって「加茂川まつり」が毎年開催されており、この祭りの実施主体が平成25年度からスーパーボランティアとして水草刈りボランティアを実施している。
・中海の水質保全に対する県民の期待が高まっており、平成22年3月、中海に係る湖沼水質保全計画(第5期)が策定され、取り組むべき水質保全対策として、旧加茂川の水草刈りも位置づけられている。
・清掃活動は当初、県が主体となって取り組んでいたが、平成25年度から地元の活動団体が主となって実施している。
目的・効果
・河川管理者と地元が連携・協働して水草刈りを行うことにより、地域の環境美化意識及び河川の美化、県民の河川愛護意識を醸成し、鳥取県が推進する土木施設愛護ボランティアの拡大や、地域における賑わい創出の効果も期待できる。
・立ち上がったスーパーボランティア団体(鳥取県版河川・道路ボランティア支援事業)の活動支援になる。
所要経費
業者請負工事による藻刈り・藻収集及び運搬費(約15km)
C=1,746千円(1,400千円)
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
平成23・24年度は鳥取県が中心となって、米子市、住民等(NPO法人、自治会、一般市民、商店街等)と連携・協力して事業を実施した。
平成25年度からスーパーボランティア団体(加茂川まつり実行委員会が主体となり、米子市・鳥取県・地元自治会、地元商店街、等ボランティア団体が連携・協力して事業を実施している。
これまでの取組に対する評価
自らの地域の環境保全活動へ積極的に取り組む機運が高まり、徐々に水質浄化が図られつつある。