1 概要
平成31年度までの5年間での移住者6,000人の移住者を受け入れることを目標に、市町村等が取り組む移住定住に係る事業を支援することで、移住の受け皿となる地域の受入体制の強化を進める。
2 事業の内容
鳥取県移住定住推進交付金 96,445千円
(当初:94,150千円、6月補正後:102,150千円)
(1)移住定住促進の専任相談員の設置・活動への支援【継続】
・対象:専任相談員の設置・活動
・交付率:1/2、上限:100万円(1市町村あたり)
・件数:14市町
(2)お試し住宅整備(新築)への支援【継続】
・対象:お試し住宅の新築
・交付率:1/2、上限:500万円(1戸あたり)
・件数:2市町
(3)移住定住者・二地域居住者への住宅支援【継続】
・対象:移住者又は空き家所有者に対する住宅の建築、修繕、賃貸借の助成
・交付率:1/2、上限:100万円(1戸あたり)
・件数:14市町
(4)空き家活用事業(改修経費)への支援【継続】
・対象:空き家を改修したお試し住宅や移住者向け居住施設の整備
・交付率:1/2、上限:200万円(1戸あたり)
・件数:6市町
(5)空き家活用事業(家財道具処分等の経費)への支援【継続】
・対象:空き家(空き家バンク登録物件に限る)の家財道具処分等の経費の助成
・交付率:1/2、上限:40万円(1戸あたり)
・件数:10市町
(6)空き家改修費等の概算見積支援【継続】
・対象:空き家バンク登録物件(予定物件を含む。)に係る居住に最低限必要な改修費等の概算見積
・交付率:1/2、交付上限額:1万円(1戸あたり)
・件数:4市町
(7)民間団体との協働による移住定住の一元的な推進【継続】
・対象:民間団体と協働による地域資源の発掘、情報発信、移住希望者からの相談対応、移住者の受入、フォローアップ等の一元的な取組
・交付率:1/2、交付上限額:100万円(1件あたり)
・件数:6市町
(8)移住者受入地域組織・団体創出事業【継続】(H27年度6月補 正予算で新規計上)
・対象:地域が必要とする人材を移住者として呼び込み活性化しようとする地域組織・団体が安定的な活動資金の獲得、人材を呼び込み地域を活性化することなどの取組
・交付率:1/2、交付上限額:400万円(1件あたり)
・件数:3市町(うちH27の継続1件)
3 背景
○本県の人口は、昭和63年をピークに減少しており、平成19年10月には推計人口が60万人を割っている。(平成27年9月1日現在 570,395人)
○豊かな自然と向き合いながら人間らしく生きていきたい、安心安全な環境のもとで子育てをしたい、地方でクリエイティブな仕事にチャレンジしたい、自らの力で地域を活性化したいなど、若い年齢層を含めて日本人の価値観や人生観が変化を遂げ始めており、IJUターンの動きが加速している。
○鳥取県に移住された方は、平成25年度は962人(623世帯)、平成26年度は1246人(823世帯)と大幅に増えており、中山間地域での起業など、地元にはない目線で地域に活力を生み出していこうとする動きもみられる。
○人口減少や少子高齢化の深刻化が懸念される中で、IJUターンの動きは、人口減少への歯止め、地域社会の維持や活性化に寄与することが期待できる。
○IJUターンの動きを加速するには、移住者の受け皿となる市町村の取組を強くサポートすることが必要である。
4 サマーレビュー評価結果と対応方針
(1)財政課の評価結果
・県の移住定住関連施策はこれまで以上に取組を進める必要があると考えますが、人口減少対策に係る地財措置は、27年度において市町村へ重点配分されており、28年度の国の動向も踏まえながら、当初予算に向けて本交付金メニュー等について引き続き検討を行うこととします。
(2)対応方針
新型交付金について、国の方針が、「官民協働や地域間連携の促進、地方創生の事業推進主体の形成、中核的人材の確保・育成等の観点で先駆性のある取組や、地方自らが既存事業の隘路を発見し打開する取組(政策間連携)、先駆的・優良事例の横展開への積極的支援」とされているところ。
したがって、市町村ごとの創意工夫による取組は国交付金の活用を図っていくこととし、県交付金は、従前から行っている基本的な取組に係る部分として移住者に対する支援の水準を確保したいもの、及び県として積極的に推進を図りたいものを対象として支援する。
なお、交付金の現行制度の堅持について市町村からの強い要望がある中で、現行の交付金を大幅に見直した場合、市町村の移住の取組の後退が懸念される。